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ジャズの名盤・アルトサックス編(9人のアルト奏者)

 
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団塊世代ど真ん中です。 定年退職してからアルト・サックスを始めました。 プロのジャズサックス奏者に習っています。 (高校時代にブラスバンドでしたけど当時は自分の楽器を持っていませんでしたので、それっきりになりました) 主にジャズについて自由に書いています。 独断偏見お許しください。

ジャズのサックス奏者について記事を書きました。

しかし、そこではテナーもアルトもごちゃまぜでした。

それはさすがに無理があった、と思います。

とても書ききれず中途半端になりました。^^

よって、アルトサックスとテナーサックスに分けて記事を書き直します。

ここではアルトサックスについて書いていますのでよろしくお願いします。

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Contents

アルトサックスという楽器

そもそもジャズで使われるサックスは、ソプラノ>アルト>テナー>バリトン の4種類があります。
中でもアルトとテナーがジャズ・サックス・プレイヤーの大多数を占めます。

*ジャズ・アルトサックスについて書く前にちょっと管楽器についておさらいをしておきたいと思います。

サックスは木管楽器です。管体は金属なのに金管楽器でないのは何故かと言うと、マウスピースにリードreedという葦(アシまたはヨシ)で出来た薄い板を装着し、それが振動することによって音を出しているのです。
この様にリードを使うのは木管楽器なのです。クラリネットも同じです。

2Mというかなり柔らかいリードを使っています

 

*余談ですがこのリード1枚400円くらいです。当たり外れが多く、当たりは1箱10枚入りの中で2~3枚です。全く使えないものもあります。(←練習用に無理やり使いますが^^)

*管理人が使っているのは下のリードです。

クラシックで主に使われるオーボエ、ファゴットも同様に木管楽器です。(この二つはダブル・リードですが)

*サックス(saxophone)という楽器は歴史が浅く、楽器では珍しく発明者の名前が分かっています。
1840年代にベルギーの管楽器製作者アドルフ・サックスによって考案されたものです。その名前を取ってサキソフォーンと名付けられたそうです。

*金管楽器の代表はトランペットです。マウスピースがいわゆる喇叭(ラッパ)口になっています。震わせるのは唇なのです。(難しそ―!)
 トロンボーンも同様です。チューバ、ユーフォニュームも同じだと思います。

前書きが長くなってすみません。
ということで、Jazz Alto Sax の世界に行きましょう♪
(アルトサックスのキーはE♭です)

 

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チャーリー・パーカー

 

一番有名なアルトサックス奏者はもちろんチャーリー・パーカーでしょう。(Charles Parker Jr, 、1920年8月29日 – 1955年3月12日、34歳没)

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 モダンジャズのサックス奏者でパーカーの影響を受けていない人はいない、と言われるほどの人です。

 とにかく1曲聴きましょう。パーカーの曲として有名な〈Confirmation〉です。

Confirmation / Charlie Parker

 

今日、2016年に急にこんなサックス奏者が現れたとしても、「すごいサックス奏者が出てきた!」と騒がれるであろうと思わせるような演奏ですね。

 ★パーカーにつて書かれた本紹介

◎菊地成孔の本「東京大学のアルバート・アイラー」の下巻(キーワード編)にゲスト講師として濱瀬元彦という人が登場する。
この人はベーシスト、作曲家であり、「ブルーノートと調性」本も書いている人なのだが、音楽理論の研究家でもあり、ここ10年くらい!パーカーの研究を行っていることを語っている。 パーカーの演奏を600曲ほど採譜してアナライズしてるという。

菊池から「パーカーの次はコルトレーンですか」とふられて濱瀬氏が言うには「・・・いずれやらなきゃならないだろうね。ただ、コルトレーンもパーカーが分かればね、ジャズのイディオムの9割は全部パーカーです。それを世間がわかっていない」と発言している。

 難しい話だが、ただ「パーカーが凄い」ということだけは伝わってくる。  この本難解だが、 面白いし、他に類書もないので、興味ある方は 読まれるといいと思う。

 

Just Friends / Charlie Parker

◎そんな真の天才・パーカーだが、もう1曲聴きましょう。パーカーは何を聴いても凄いので、最も分かり易いアルバム〈Parker with Strings〉の〈Just Freinds〉を。 
ここでのパーカーいきなりアドリブのイントロで入ってます。

*パーカーについては別途記事を書いています。よろしかったらご覧ください。

モダンジャズを作った男チャーリー・パーカーのどこが天才的だったのか?

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 村上春樹のライナーノート

さて、そんな天才革新者パーカーが’55年に34才で亡くなります。
 その後のジャズ界、いやサックス界はどうなったのか?

 面白い読み物があります。

Sonny Criss 〈Up Up And Away 〉のライナーノートに、若き日の村上春樹(1980年だから31才ですね「風の歌を聴け」でデビューして間もないころ)が書いた文章です。

「カリスマ的家長が死んだあとの跡目争い、遺産争い」という落語のような形式で書いています。これは日本ではレコード本体より有名になったかもしれません。

ここにいわゆるパーカー派と言われるサックス奏者の名前がずらりと出てきます。
長兄:フィル・ウッズ
次男:ジャッキー・マクリーン
叔父:ソニー・スティット
新橋の芸者に生ませた隠し子:キャノンボール・アダレイ
隣家の息子:リー・コニッツ
末弟:ソニー・クリス、チャ-ルズ・マクファーソン
知恵遅れの末弟:ルー・ドナドソン  
で、番外でエリック・ドルフィー、オーネット・コールマン が出てくる。

ここに登場する人だけを書くことで、アルトサックス編はOK みたいなものなのです。

↑この村上氏の文に出てこない有名なアルト・サックス奏者は
偉大なるスタイリストであった、ポール・デスモンドアート・ペッパーの2人だけではないでしょうか?

 

ソニー・スティット  (1924年2月2日– 1982年7月22日、58才)

まずソニー・スティットの演奏を1曲聴きましょう。

 There’ll Never Be Another You/Sonny Stitt

 

 

Sonny Stitt – Alto Sax、Hank Jones – Piano、Freddie Greene – Guitar、Wendell Marshall – Bass、”Shadow” Wilson – Drums

 
 
 

’62年のライブ動画で聴きます。


Cannonball Adderley(as); Nat Adderley( cornet); Joe Zawinul(p),Sam Jones:(b), Louis Hayes(ds)

 

 

 

 

 

 

 
 

Just Friends

 

Blues Walk

もう1曲聴きましょう。ヒットしたBLUENOTEのBlues Walk からタイトル曲を。

 

 

Begin The Beguine/ Art Pepper 

 

Pepper(as),Carl Perkins(p),Ben Tucker(b),Chuck Flores(ds) 

 

Nature Boy

アルバム〈Straight Life〉(’79年)から〈Nature Boy〉
もっと元気の良い演奏、例えばVillage Vanguard でのライブ盤などもあるのですが、1曲ということならやはりバラード演奏を選ばせてもらいます。

Pepper(as),Tommy Flanagan (p),Red Mitchell(b),Billy Higgins(ds) というカルテットです。

 
 

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