「ハッシャバイ」Hush-A-Bye: 厳選名演奏8バージョンを聴く
名曲シリーズ
今回は「ハッシャバイ」です。
「ハッシャバイ」はいくつかの同名異曲があるようです。
ここで取り上げるのはあくまでもサミー・フェインが作った
ジャズで良く演奏されるHush-A-Bye です。
*サミー・フェインが作った曲で一番有名なのは映画「慕情」のテーマ曲
Love is a many splendored thing でしょう。
●Hush-A-Bye の意味は、子供を寝かしつける、まあ、子守唄ですね。
「ねんねんころりよ~」みたいな感じです。
ガーシュウィンのSummertimeでも
Hush little baby. Don’t you cry みたいな歌詞がありました。
●子守唄ですから親しめるメロディですし、哀愁もありますから、日本人もたくさん演っています。日本人の演奏も聴きたいと思っています。
それでは始めますが、例によって1曲目は歌入り、即ちボーカル・バージョンにします。
Contents
キャロル・スローン
最も好きなボーカル・バージョン、キャロル・スローンの歌です。
ジョニー・グリフィン
Hush-A-Byeのサックス演奏で一番有名なのはこのジョニー・グリフィンの演奏でしょう。
Johnny Griffin (tenor sax)
Barry Harris (piano)
Ron Carter (bass)
Ben Riley (drums)
グリフィンのアルバム〈The Kerry Dancers〉に入っていました。
ウラジミール・シャフラノフ
ここでピアノに行きます。
ロシア出身のウラジミール・シャフラノフです。
Vladimir Shafranov (p), Peter Washington (b), Victor Lewis (ds)
●実はシャフラノフのこの曲の演奏ですが、もともとは澤野工房で出している〈Portrait In Music〉というアルバムで演奏されていました。
このアルバムです。
こちらはベースがペッカ・サルマント、ドラムスがユッキス・ウイトラという北欧の人で演奏され2001年にヘルシンキで録音されています。
そしてこのアルバムの演奏が名演とされています。
しかし澤野の音はYouTubeでは聴くことが出来ませんので、上のVenusのアルバムでアップしました。
スタン・ゲッツ+ケニー・バロン
みなさん、覚えてあるでしょうか。
あの名盤〈People Time〉でも演奏されていました。
スタン・ゲッツとケニー・バロンのデュオです。
これも聴かない訳にはいきません。
1991年3月コペンハーゲンのカフェ・モンマルトルでライブ録音されています。
スタン・ゲッツ・カルテット
●あるいはtoo much と思われるかもしれませんが、ゲッツの聴きたい演奏がもう一つあります。2年前1989年のライブ録音です。
この演奏もバロンを含め本当に素晴らしいのです。
Stan Getz (ts), Kenny Barron (p), Yasuhito Mori (b), Ben Riley (ds)
1989年の録音。
森山威男
さあ、日本人の演奏も聴きましょう。 森山威男のカルテットです。
小田切一巳(ts) 板橋文夫(p) 望月英明(b) 森山威男 (ds)
テナーサックスの小田切一巳(1948年生まれ)は31歳で没しましたが今だに語り継がれるテナーマンでした。
このアルバムにはゲストとして向井滋春(tb)も参加しています。(この曲では不参加ですが)*筆者はこのアルバムは発売時にLPレコードで買いました。
小田切一巳
●少し逸脱しますが小田切一巳がこの曲を演奏する12分超えの音源がアップされていますのでシェアさせていただきます。
アップされた方が自ら録音された山形県寒河江でのライブのようです。
ケニー・ドリュー・トリオ 【ライブ動画】
最高のピアノ・トリオのライブ演奏があります。
[Live at The Brewhouse Jazz 1992]とキャプションされています。
Kenny Drew – Piano
Neils Henning Orsted Pedersen – Double Bass
Alvin Queen – Drums
ピアニスト、ケニー・ドリューはこの翌年の’93年に64歳で没しています。
そういう意味でも貴重な映像です。本当に素晴らしいピアニストでした。
13分の長尺ですが全くダレません。N.H.O.ペデルセンの大きな音で素早く正確な運指は驚異的、A.クイーンのドラムはドラムの教科書のように魅力的!。素晴らしいトリオです。
*このライブ、50分のフル動画がありますので、一番下に貼っておきます。
まとめ
他にもあるのですが、いいと思うもの限定でアップさせて頂きました。
Hush-A-Bye という曲、まるでトラッド・ソングのようなメロディをもった不思議な曲に思えます。
しかし、いい曲なのでこうして素晴らしい名演が残ることになりました。
★ありがとうございました。
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