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ハードバップ最強盤【厳選】BLUENOTEの3枚・デューク・ジョーダン、ケニー・ドリュー、ソニー・クラーク

 
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団塊世代ど真ん中です。 定年退職してからアルト・サックスを始めました。 プロのジャズサックス奏者に習っています。 (高校時代にブラスバンドでしたけど当時は自分の楽器を持っていませんでしたので、それっきりになりました) 主にジャズについて自由に書いています。 独断偏見お許しください。
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ハードバップ・ジャズの最強盤をBLUENOTE社の作品の中から3枚選ぼうという企画です。

一応ハードバップの復習をしておきましょう。

ハードバップ・ジャズとは

ハード・バップ (Hard bop) は、モダンジャズの一つ。アメリカ東海岸で、1950年代半ばをピークに1960年代まで続いたスタイル。

ビバップの発展過程での揺り戻し」「ビバップの伝統の上に、ウエストコースト・ジャズの混在状態を経て、様々な音楽を取り入れて成立」「黒人のブルースフィーリングを熱く押し出したもの」と様々な形容がなされている。

1950年代半ばに衰退をはじめたビバップであったが、1955年のチャーリー・パーカーの死と共に、その影響下にあった若手演奏家たちが一気に活躍し、表面化したのがきっかけといわれている。ビバップのように、コード進行に乗せた、あるいは、コード分解によるアドリブといった基本は一緒だが、それよりも、特にソロのアドリブ演奏面で、ホットでハードドライビングしながらも、メロディアスに洗練されたスタイルといわれている。また、よりフレーズが重要視されるため、メロディーとして成立しない音を音階からはずさざるをえないため、同じコードを使用しても、使えない音が出てくることが多く、ビバップよりも、融通性のないメロディーやフレーズとなりがちであった。
ーーーーーーWikipediaより引用

*私たちが「モダン・ジャズ」という時、このハードバップ・ジャズを指すことが多いですね。

いわば…

モダンジャズという音楽のカッコよさの基本形がここにあります。

 

*そして、これらの音楽を録音した代表的なレコード会社としてBLUENOTEを挙げることに異論はないでしょう。(社主:アルフレッド・ライオン)

BLUENOTEのアルバムから3枚を選ぶ

 

管理人
次の3枚をハードバップ最強盤に選びました! 

 

●A:Flight To Jordan / Duke Jordan (デューク・ジョーダン)
●B:Undercurrent / Kenny Drew (ケニー・ドリュー)
●C : Leapin’ And Lopin’ / Sonny Clark (ソニー・クラーク)

*3枚には共通点があります。

1)ピアニストがリーダーである。
3人とも当時のBLUENOTEを代表するピアニストでした。

2)2管クインテット(5重奏団)であること。
BLUENOTEの社主、アルフレッド・ライオンは2管によるクインテットをハードバップ・ジャズの理想の編成と考えていました。(と思います)

3)しかもその2管とはトランペットとテナーサックスである(とアルフレッドは考えていた)と思われます。

4)その結果上記3枚のアルバムの編成は次のようになっています。

(アルバム/テナーサックス/トランペット/ベース/ドラムス )         

A:スタンリー・タレンタイン/ディジー・リース/レジ―・ワークマン/アート・テイラー 

B:ハンク・モブレイ/フレディ・ハバード/サム・ジョーンズ/ルイ・ヘイズ

C:チャーリー・ラウズ/トミータレンタイン/ブッチ・ウォーレン/ビリー・ヒギンズ

*ここに名前が挙がっている人、全員が黒人です。

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それでは、それぞれのアルバムを見てみましょう。

Flight To Jordan / Duke Jordan (デューク・ジョーダン)

●おすすめのポイント

演奏される全6曲ジョーダンの曲
作曲の才能あり過ぎでしょ

そのジョーダンの曲を最高のかたちで表現しているのが
ディジー・リース(tp)とスタンリー・タレンタイン(ts)
各曲でタレンタインが吹き始める瞬間がぞくぞくするほどかっこいい
千両役者登場!という趣

ジョーダンのピアノの何とも言えない味わい

 

タイトル曲”Flight To Jordan”を聴きましょう。

いいですねぇ。
先発ソロはディジー・リース(tp)、そしてタレンタイン(ts)登場。
そしてジョーダンのピアノ・ソロ。

ハードバップ・ジャズのカッコよさ炸裂の演奏でした。
このアルバム、他の曲も全部イイのです。

*タイトルの「ヨルダンへの飛行」は勿論、Jordan(ジョーダン→ヨルダン)の名前からのもじりです。

後年(’73)ジョーダンは”Flight To Denmark”というアルバムを作りましたが、こちらも好評でした。

   

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Undercurrent / Kenny Drew (ケニー・ドリュー)

このアルバムをどう褒めればよいのか?

上のAmazonのサイトをクリックして、各レビュワーの人たちがどのように言葉を尽くしているかを読んで頂きたいものです。
(手抜き^^。いや、管理人のレビューも入ってますけど…)

”Funk-Cosity”という曲を聴きます。

●おすすめのポイント

最初、テーマの合奏。
そして勢いよく飛び出してくるのが、当時日の出の勢いのトランペット、フレディ・ハバード。
続くテナーサックスはハンク・モブレイのハードボイルドなソロ。
ドリューの美しいピアノ。
それらを支える鉄壁のリズムが、サム・ジョーンズのベースとルイ・ヘイズのドラムス。

これをかっこいいと思わないなら、ジャズは聴けません。

 

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 Leapin’ And Lopin’ / Sonny Clark (ソニー・クラーク)

31才という若さで夭折したピアニスト、ソニー・クラークのリーダー・アルバム。(死因は心臓発作ですが、過度の麻薬摂取が引き金であることは間違いないです)

1曲目ソニー・クラーク自作のブルース”Something Special” を聴きましょう。

テナー・サックスはチャーリー・ラウズ。地味なサックスだが、この時代を牽引したサックス奏者です。
セロニアス・モンクが長く自分のグループに置いたことでも良くわかります。

トミー・タレンタインのトランペットを経て、クラークのピアノ・ソロが素晴らしい。
「ハードバップの哀愁」という言葉がありますが、その代表のような曲と演奏です。

◎このアルバムで2曲目に演奏されるのが、
ヴァン・ヒューゼンが作ってスタンダードとなったバラード曲”Deep In A Dream”
です。
この曲だけ、ペットのタレンタインとテナーのラウズが抜けて、代わりにアイク・ケベックがテナーを吹いています。

●おすすめのポイント

ピアノによるワン・コーラスの後、2分30秒あたりからアイク・ケベックのテナーが入ります。
この深いバラード演奏には、ちょっと参ります。
ケベックという人はBLUENOTEレコードと深い関係があった人で、BLUNOTE最初のモダンジャズ録音がケベックのアルバムでした。
1曲だけ参加というのが丁度良かったと思います。(こんな深い演奏はそんなには聴けません)
後の曲はまたラウズに戻ります。ラウズいいです。

 

まとめ

ハードバップを代表すると思う3枚のアルバムを聴きました。

これまでこのブログで、ジャズのことを書いてきましたが、肝心の「ハードバップ・ジャズ」のことを余り書いていなかったと思うのです。

ハードバップ・ジャズのアルバムはたくさんあるのですが、このBLUENOTEの3枚は「最強」と言っても反対されないと思うのです。

ただちょっと物足りなさはあるでしょうね。
ハンク・モブリー盤とかも紹介すべきだったでしょう。
また書きますので、よろしくお願いします。

★ここまで読んで下さってありがとうございました♪

Thank You Very Much and See You Again!

 

 

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