おすすめのピアノジャズ:キース・ジャレットのアルバム20枚を選ぶ 【改訂版】
おすすめのピアノジャズとして:
キース・ジャレットのピアノミュージックは初心者にも聴き易いものも多いし、じっくり聴きたい人のための要望にも応えてくれるものです。
聴かないともったいない、まぎれもなく現存する天才ピアニストです。
Keith Jarrett : 1945/05/08-
キース・ジャレットの色々なタイプの多くのアルバムから、本気で選んだ20枚です。
*2018/11/18 14番を入れ替えました。
キースの音楽の簡単な分類
まずキースのレコーディングの履歴を分類しておきます。
・マイルス・デイヴィス・バンドのサイドマンとして
・チャールス・ロイド・バンドのサイドマンとして
・アメリカン・カルテット
・ヨーロピアン・カルテット
・スタンダード・トリオ (これが圧倒的多数)
・ソロ
これらの多彩な演奏の中から選びます。
*勿論クラシックの演奏は入れていません。
●ひとつだけ余計な話:
キースの演奏中の唸り声を耳障りという方がよくいます。
私にはその声も音楽的に聞こえます。
キースの20枚
全てのジャケット写真はAmazon.jp より引用しました。
この2枚組が出た時の喜びは大きかった。今でもその新鮮さは減じていない。スタンダードをやる喜びに満ちて。 日本でのタイトルは「枯葉」
今一番聴くのはこれ。タイトルのまま、「夜の音楽」。
ただ今後こんなアルバムばかりでは困るという気もします。
3. The Survivors’ Suite
アメリカン・カルテット(デューイ・レッドマン(sax)、チャーリー・ヘイデン(b)、ポール・モチアン(ds))の印象的な音世界。
日本語タイトルは「残氓」でした。
4. My Song
これは、ヤン・ガルバレク(sax)、パレ・ダニエルソン(bass)、ヨン・クリステンセン(drums)との”ヨーロピアン・カルテット"の代表作。今聴いても新鮮で美しい。
*ヤンとヨンはノルウェー、パレはスウェーデン出身)
6. Forest Flower / Charles Lloyd
若き日(’66)のキースとLloyd(ts),Cecil McBee(b),Jack DeJohnette(ds)は今聴いても新鮮。〈Forest Flower〉もいいが、他の曲もいい。
7. At The Blue Note: The Complete Recordings Box
これもスタンダード・トリオの集大成。聴き応えがある6枚組みです。
(6枚が多すぎるという方にはダイジェスト1枚もあります↓)
8. Bye Bye Blackbird
1991年マイルス・デイヴィスが亡くなった。
ジャケット写真が示すように、これは3人によるマイルスへの捧げ物。
マイルス愛奏曲に加えて、〈For Miles〉〈Blackbird,Bye Bye〉の2曲がこのアルバムのためのオリジナル曲。
10. Standards In Norway
好きな1枚。珍しいA love is a many splendored thing が入っているのもあるかも。
1曲目〈All Of You〉を初めて聴いた時、スタンダードトリオの真骨頂と思った。1989年。
11. At The Deer Head Inn
ゲイリー・ピーコック&ポール・モチアンとのトリオはこの1枚だけ。
生まれ故郷にある「ディアヘッド」は16才の時に初めてピアノ・トリオで出た店だと、キース自身が英文ライナーに書いている。1992年。
〈It’s Easy To Rmember〉〈You Don’t Know What Love Is〉などの名曲。
12. Facing You
初ソロ・アルバム 1971年。(マイルス・デイヴィスのバンドに在籍中)
ECM=マンフレット・アイヒャーとの付き合いはここから始まったのだが、それがまさか21世紀まで続くとは誰も予想していなかったはず。記念碑的作品。
14. Tales Of Another/Gary Peacock
キース、ゲイリー・ピーコック、ジャック・ディジョネットのトリオ。’77
但しゲイリー・ピーコックのアルバム。全曲ピーコックのオリジナル曲。
しかし、ここでのキースもすでに凄い。盛大に唸っています。
間違いなくキースのスタンダード・トリオの原点といえる優れた作品。
Trilogy ⅠⅡⅢの3曲はピアノトリオの傑作。
16. Whisper Not
1999年パリ録音のスタンダード・トリオ。
慢性疲労症候群という病による2年間の休止からの復活。パリはやはり特別な場所か?
18. Tribute
過去の巨人たちへのトリビュートアルバム。2枚組12曲。
どの曲も素晴らしい出来だと思うが、コルトレーンの〈Ballads〉における演奏に捧げられた〈It’s Easy To Rmember〉は感涙物の美しさ。
(この曲は11.でも演っています)
【まとめ】
キースの音楽はまだ現在進行形だから、これからも期待しています。
チャーリー・ヘイデンとのデュオ〈ジャスミン〉は20枚に入れませんでしたが、他の良いアルバムがあるため押し出されただけです。
まだまだ、枯れないで、キース・ピアノ・ミュージックを追求していってくれることを期待しています。
*ECMというレコード会社は、YouTubeにアップすることを一切許していません。よって音源をリンクすることは出来ませんでした。
ぜひCDでお聴きになることを!
動画ーーI fall in love too easily
ECMが音源のアップを禁止していることは書きました。
ただ、いくつかのコンサートを動画で見ることが出来ます。
(ほとんどは日本でのコンサートです)
1曲だけアップさせてもらいます。
最後の3分間、没入してゆくキースのためにベースとドラムが演奏を止めるところまで、見て頂くと幸いです。
Recorded Live In Tokyo,July 25,1993
Keith Jarrett (p)
Gary Peacock (b)
Jack DeJohnette (d)
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