ジャズで聴く「枯葉」Autumn Leavesの名演・名盤 14+3ヴァージョン
「枯葉」英題”Autumn Leaves” 仏題”Les Feuilles Mortes”
もともとジョゼフ・コスマが作曲したシャンソン曲ですが、ジャズメンに多く取り上げられ、今やジャズのスタンダード・ナンバーと言っても良いほどの曲になりました。
勿論全てのジャズ版「枯葉」を聴いたわけではありませんが、(有名ミュージシャンの演奏だけでも)多分200個くらいはあるのではないでしょうか。
できるだけいい演奏を聴き比べてみたいと思います。
Contents
- 1 Cannonball Adderley (キャノンボール・アダレイ)
- 2 Miles Davis (マイルス・ディヴィス) Album:Live At The Blackhawk,San Francisco
- 3 Al Cohn-Zoot Sims (アル・コーン=ズート・シムス) Album:Either Way
- 4 チェット・ベイカー&ポール・デスモンド
- 5 Wynton Kelly (ウィントン・ケリー) ,Album:Autumn Leaves
- 6 Wynton Marsalis (ウイントン・マルサリス),Album: Standard Time vol.1
- 7 Bill Evans 、 Album:Portrait In Jazz (1959) ビル・エヴァンズ・トリオ
- 8 Sonny Stitt & Gene Ammons (ソニー・スティット&ジーン・アモンズ)
- 9 Art Pepper (アート・ペッパー) Album :The Way It Was
- 10 Jack McDuff with Jimmy Forrest (ジャック・マクダフ 、ジミー・フォレスト)
- 11 Barney Wilen with Mal Waldron (バルネ・ウィラン、マル・ウォルドロン)
- 12 Georges Arvanitas (ジョルジュ・アルバニタス)
- 13 Ron Carter Trio (ロン・カーター)
- 14 Keith Jarrett Trio (キース・ジャレット)
- 15 追加1ージョン・コルトレーン・カルテット
- 16 追加2ー松本英彦
- 17 追加3-ジミーコブ+海野雅威
- 18 【まとめ】
Cannonball Adderley (キャノンボール・アダレイ)
これが一番有名なジャズによる「枯葉」の演奏でしょうね。
Album;Somthin’ Else / Cannonball Addeley
キャノンボール・アダレイ名義になっていますが、実際のリーダーはマイルス・ディヴィスだったというもの。かなりスローで演奏されます。マイルスはこの後ライブで何度もこの曲をやっています。
ソロはマイルス→キャノンボール→マイルス→ハンク・ジョーンズの順です。 もはや古典です。
Miles Davis (マイルス・ディヴィス) Album:Live At The Blackhawk,San Francisco
例えばこのBlackhawk での演奏、コンプリート盤にしか入っていませんが、こっちのほうがカッコよくなっていると思うのですが。
Miles Davis (tp),Hank Mobley(ts),Wynton Kelly(p),Paul Chambers(b),Jimmy Cobb(ds) ピアノのウィントン・ケリーにアンダーラインしたのはメチャクチャかっこいいと思うからです。
Al Cohn-Zoot Sims (アル・コーン=ズート・シムス) Album:Either Way
sax 2本でやる「枯葉」。アル・コーン&ズート・シムスです。かっこいいですね!
音が柔らかい方がズートで、比較的硬質なのがアル・コーンです。
この二人の演奏はどの曲をやってもサマになります。
チェット・ベイカー&ポール・デスモンド
この「枯葉」も名演として記憶に残る演奏だと思います。
(↑表示されているジャケットは別物です。)
こちらですね↓。
Chet Baker (tp), Paul Desmond (as), Hubert Laws (fl), Bob James (keyboard), Ron Carter (b) and Steve Gadd (ds).
●追加ヴィデオ (動画がありました!!)
Wynton Kelly (ウィントン・ケリー) ,Album:Autumn Leaves
さっきのウィントン・ケリーがピアノ・トリオでやっているヴァージョンです。
Wynton Kelly (p), Paul Chambers (b), Jimmy Cobb (ds)
Wynton Marsalis (ウイントン・マルサリス),Album: Standard Time vol.1
ウィントン繋がりでトランペットのウィントン・マルサリス
Standard Time Vol.1 に入ってる「枯葉」です。
ここでは超高速で演奏されています^^ 驚きの「枯葉」ですね。
Wynton Marsalis (trumpet), Marcus Roberts (piano), Robert Hurst (bass), Jeff Watts (drums)
*この頃のマルサリス・バンドはピアノがマーカス・ロバーツ、ドラムスがジェフ・ワッツというメンツで、実にフレッシュな演奏です。このアルバムが1987年に出た時には驚いた方も多いと思います。
ここでまた時代を戻して
Bill Evans 、 Album:Portrait In Jazz (1959) ビル・エヴァンズ・トリオ
今や伝説のスコット・ラファロ入りのエヴァンズ・トリオによる「枯葉」です。
Bill Evans – piano
Scott LaFaro – bass
Paul Motian – drums
Sonny Stitt & Gene Ammons (ソニー・スティット&ジーン・アモンズ)
Album :Boss Tenors(1961):またサックス2本ヴァージョンです。
(ステレオでお聴きの方)よく似ていますが左:スティット、右:アモンズだと思います。
Art Pepper (アート・ペッパー)
Album :The Way It Was
Art Pepper-alto saxophone、Dolo Coker-piano、Jimmy Bond-bass
ペッパーの「枯葉」やはり、一味違います!
Jack McDuff with Jimmy Forrest (ジャック・マクダフ 、ジミー・フォレスト)
Album:Tough ‘Duff
Jack McDuff(organ), Jimmy Forrest (ts)
ジミー・フォレストは好きなテナーの一人です。余裕と風格を感じるテナーマンです。それがまた好きなオルガンのマクダフとやってくれるのはたまりません!
Barney Wilen with Mal Waldron (バルネ・ウィラン、マル・ウォルドロン)
Album:French Story
さすがフランス人。雰囲気が出ています。
ピアノがマル・ウォルドロンというのもポイントでしょう。
Georges Arvanitas (ジョルジュ・アルバニタス)
同じくフランスのピアニストジョルジュ・アルヴァニタス (Georges Arvanitas、1931-2005)のしっとりと落ち着く演奏です。
Georges Arvanitas (p) Jacky Sampson (b) Richard Portier (ds)
フランス人がやるこの曲は一味ちがうような気がします。
Ron Carter Trio (ロン・カーター)
ベースの巨匠ロン・カーターがラッセル・マローン(ギター)ジャッキー・テラソン(ピアノ)のトリオでやる優雅な「枯葉」です。
Keith Jarrett Trio (キース・ジャレット)
キース・ジャレットは何度もやっているのですが、東京でのライブ動画がありましたので、ここではそれを聴きましょう。Albumは Tokyo ’96に収録。
⇒消されました。代わりのものにします。これは最初静止画ですが途中から動画になります(?)
音質も余り良くないですが仕方ありません。
ECMが一切の音源アップを許していませんので。
Keith Jarrett(p), Gary Peacock(b), Jack DeJohnette(ds)
CDで聴くならコレ⇩です。
追加1ージョン・コルトレーン・カルテット
あのコルトレーンの黄金のカルテットが1回だけ「枯葉」をやっています。
1962年11月オーストリアのグラーツという所でのライブです。
コルトレーンはソプラノサックスを吹いています。
が、曲の半分(4分半ほど)まで出てきません。
マッコイ・タイナーのピアノ・トリオでやるのか?と思った頃やっと出てきます。
しかし、マッコイのピアノが素晴らしいので問題なしです^^
追加2ー松本英彦
やはり、日本人の、日本のテナーサックスの第1人者・松本英彦(1926-2000) の演奏を聴きたいものです。
これを聴くと松本英彦がいかに呼吸するようにテナーサックスを吹いていたかが良く分かるのです。この曲での「引用フレーズ」たまりません。
鈴木章治とリズムエースにゲスト出演した時の映像です。
この二人は戦後の日本のジャズを牽引した功労者ですね。
追加3-ジミーコブ+海野雅威
うんの ただたか:注目の若い世代の日本人ピアニスト、ロイ・ハーグローブ・グループにも在籍したのだが、コロナ禍の中NYCで暴漢に襲われ重傷を負ってやっと回復したところです。
Jimmy Cobb – drums
Eddie Henderson – trumpet
Tadataka Unno – piano
John Webber – bass
【まとめ】
14+3ヴァージョンとなりました。
しかし、やはり「名曲は名演を呼ぶ」と改めて思わされます。
余りにもいい演奏が多すぎて困りました。
ーーーーーそれでは、また。
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