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注目のジャズ・ピアニスト、ブラッド・メルドーの新作は「アフター・バッハ」After Bach

 
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団塊世代ど真ん中です。 定年退職してからアルト・サックスを始めました。 プロのジャズサックス奏者に習っています。 (高校時代にブラスバンドでしたけど当時は自分の楽器を持っていませんでしたので、それっきりになりました) 主にジャズについて自由に書いています。 独断偏見お許しください。
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今最も注目されているジャズ・ピアニストと言えばブラッド・メルドーでしょう。

メルドーのことは

ジャズとクラシックの垣根を自然に越境するピアノ として

紹介しました。
今やナンバーワンとなった新感覚のジャズ・ピアニストのお勧めアルバム

メルドーの最新アルバム After Bach

そのメルドーの最新アルバムが2017年3月に発売予定です。

最新アルバムはジャズではなく バッハ です。

曲目は以下のようになっています。 

1. Before Bach: Benediction 
2 .The Well-Tempered Clavier Book I, BWV 848: Prelude No. 3 in C# Major 
3. After Bach: Rondo 
4. The Well-Tempered Clavier Book II, BWV 870: Prelude No. 1 in C Major 
5. After Bach: Pastorale 
6. The Well-Tempered Clavier Book I, BWV 855: Prelude No. 10 in E Minor 
7 .After Bach: Flux 
8. The Well-Tempered Clavier Book I, BWV 857: Prelude and Fugue No. 12 in F Minor 
9. After Bach: Dream 
10.The Well-Tempered Clavier Book II, BWV 885: Fugue No. 16 in G Minor 
11.After Bach: Ostinato 
12.Prayer for Healing

偶数番号がバッハ「平均律クラヴィーア曲集」の演奏です。
(4つの前奏曲プレリュードと1つのフーガ)

そしてその間にバッハにインスパイアーされたメルドーのオリジナルという構成になっています。

この中から上記3.のAfter Bach: Rondo のみが公開されていますので、それを聴きましょう。

 

かってバッハのジャズ化としてのジャック・ルーシェによる「Play Bach」などがあったのですが、これを聴くと、そのようなコンセプト「バッハのジャズ化」ではないようです。

偶数番「平均律クラヴィーア」を聴くことはまだできませんので、そこでどのような演奏をしているのかは分かりません。

しかしこのメルドーオリジナルの方はジャズでないとすれば何なのでしょうか?クラシック?クラシック音楽に詳しい方に尋ねてみたいものです。
もしかしたらボロクソに言われる?かもしれません。

しかしバッハ、バロック音楽は昔からポップス、ジャズからのアプローチを受け続けていますから、いまさら叱られるようなことはないと思います。

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キース・ジャレットの場合

平均律クラヴィーア曲集であればジャズピアニスト、キース・ジャレットがECMでやっています。

例によってこれは聴けませんが、チェンバロを演奏した第2集の方は今のところ(いつ削除されるか分かりませんが)聴けるようですので、アップしておきます。

 

前作と前前作を振り返ると

 ブラッド・メルドーの2016年の前作は、スタンダード・ナンバーばかりを演奏した非常に聴きやすい「ポップス=ジャズ」アルバムでした。

そしてその前2014年のアルバムは話題のドラマー、マーク・ジュリアナとのデュオで、アコースティックピアノではないフェンダー・ローズを弾きまくったアルバムでした。

*筆者はこのCDを持っていません。スピーカーの前で聴きたいとは思わないのです。YouTubeの動画で見る方が似合うような気がするのです。

つまり、ここ3作を見ても全く趣が異なるアルバムで、

悪く言えば「メルドーは一体何をやりたいのか」と言われるかもしれません。

◎そのジュリアナとのデュオの方も聴きましょう。
CDの曲を演奏しているライブがアップされています。

曲は〈Hungry Ghost〉と題されています。

うーん、新しいジャズと言っていいでしょう。

かってハンコックが出てきた時、またはマイルスのエレクトリック・ジャズ、Weather Reportなどが出てきた時のフュージョンなどを思えば、これもジャズの試みと言えるでしょうね。

まとめ

ブラッド・メルドーの新作の件でしたが

ここ3作を見ても、完全エレクトリックアルバム→スタンダード・ジャズ→バッハ と良く言えばバラエティに富んでいて、悪く言えば支離滅裂です。

「一体何をやりたいのか?」という問ですが、メルドーにとってそのようなジャンル分けが意味がないようです。

このバッハ・アルバムもどのように評価されるのか、あるいは評価さえされないのか(それが演奏者にとっては最悪です)、まだリリース前ですので分かりません。

一定の評価が定まるにはある程度時間がかかるのでしょうね。

キース・ジャレットのケースはある程度評価されているようです。

筆者はクラシック音楽にもバロック音楽にも詳しくはありませんので、コメントできません。

ただ、このメルドーの新作がメルドーのキャリアにどのような評価を加えることになるのかは興味があります。

しかし、どうしてもキース・ジャレットのことを思い出さないわけにはいきませんでした。

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