アルトサックスの天才、キャノンボール・アダレイの名盤5枚を選ぶ

↑上の写真:Cannonball &Nat Adderley in Fukuoka
Photo by Takashi Honda
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Julian Edwin “Cannonball” Adderley, 1928年9月15日 – 1975年8月8日)
キャノンボール・アダレイは46才で没しているのですが、多くの録音があります。
5枚を選ぶのは難しいですが「独断と偏見」で選ばせてもらいます。
*マイルス・ディヴィスのバンド在籍時の演奏は除きます。
そして、珍しいライブ動画も2本ほど見たいと思います。
Contents
Cannonball in Chicago (1959)
曲は”Stars Fell on Alabama”(アラバマに星落ちて)
まずキャノンボールの音色がスィートであることを、この曲で聴いてください。
このアルバム、マイルス抜きのマイルス・バンド・メンバーでの演奏です。
キャノンボール(as)
ジョン・コルトレーン(ts)
ウィントン・ケリー(p)
ポール・チェンバース (b)
ジミー・コブ (ds)
上の曲ではコルトレーンが入っていませんでしたので、コルトレーン入りの曲をもう1曲”Wabash”
ソロ順はキャノンボール→コルトレーン→ケリー→チェンバース です。
Cannonball in San Francisco (1959)
こちらではメンバーがガラリと変わります。
キャノンボール(as)
ナット・アダレイ(cornet)
ボビー・ティモンズ(p)
サム・ジョーンズ(b)
ルイ・ヘイズ(ds)
曲はピアノのティモンズが作った曲”This Here”にしましょう。
ファンキー・ジャズの代表のような曲でした。(「モーニン」は別格として)
Cannonball Takes Charge (1959)
曲は”Poor Butterfly”にします。
このアルバムはキャノンボールのワン・ホーン(管楽器がキャノンボールだけ)なので、思い切り伸び伸びと吹いています。
物凄いテクニシャンだったことが今更のようにわかります。
キャノンボール、ワンホーンの名盤です。他にもいい曲がたくさん入っています。
もう1曲聴きましょう。〈 Barefoot Sunday Blues 〉
Nancy Wilson& Cannonball Adderley (1961)
ここでヴォーカルのナンシー・ウィルソンとの共演を聴きます。
曲は”The Old Country”がいいですねぇ。
ナンシー・ウィルソンも好きなのですが、途中のキャノンボールの間奏がまたイイです。
このアルバム、ナンシーが歌うのは半分の6曲で、残りはインスト演奏です。
Cannball Quintet Plus (1961)
“Arriving Soon”を聴きましょう。
キャノンボールはいつも凄いのですが、このアルバムではまた特別凄いです。 一人でトップ争いをしているような疾走感です。
まるで1小節にどれだけ音符を詰め込めるか試しているかのようです。
Cannonball Adderley- alto sax
Nat Adderley- cornet
Victor Feldman- piano
Sam Jones- bass
Louis Hayes- drums
◆これでもう5枚なのですが、何か物足りませんね。
ライブ映像2本
やはり大ヒット曲の”Work Song”を聴きたいですね。
これはライブ映像で見ましょう!(1963年)
この曲は弟のナット・アダレイが作りました。
Work Song
いやー、やはりかっこいいですね。ヒットするはずです。
ピアノはウィーン出身のジョー・ザヴィヌル、ベースがサム・ジョーンズ、ドラムはルイ・ヘイズでした。
●それから、テナー&フルートのユセフ・ラティーフが入って3管になるバンドもカッコよかったので、是非それも見たいです。
ありました。
Jive Samba
上のメンツにラティーフ(スキンヘッドのおじさん)が加わります。
Cannonball Adderley- alto sax
Nat Adderley- cornet
Yusef Lateef- tenor sax ,flute
Joe Zawinul- piano
Sam Jones – bass
Louis Hayes – drums
これもカッコよくて楽しい演奏です!
ユセフ・ラティーフの動画は珍しいので、その意味でも貴重です。
おわりに
キャノンボールは多くの録音を残してて、
しかもどれも平均点が高い人なので、
私が選んだ5枚以外で、思い入れのアルバムがある方もいらっしゃると思います。
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この後も”Mercy,Mercy,Mercy “などのヒット曲もありましたが、
ここでは、そこまでは追いかけないことにします。
*弟のコルネット奏者、ナット・アダレイについてほとんど触れませんでしたが、ナットもすご腕だったことがわかります。
兄貴がまるで太陽のように凄かったので、かすんだ面があるでしょうね。
☆読んでくださってありがとうございました。