2/22のプレバトはお題「春風と女性」名人梅沢富美男と村上健志はどんな句を?
画像は全て番組HPより引用(http://www.mbs.jp/p-battle/)
お題は「春風と女性」
春風(はるかぜ、しゅんぷう) は勿論季語ですね。
ハンディ歳時記より例句を引用します。
春風や 闘志いだきて 丘に立つ 虚子
舌と歯に 春風あたる 眼をつむり 草田男
春風が 消えにはとりも 暗くなる 龍太
ーーー山本健吉編「季寄せ」より
Contents
出演者
・小島瑠璃子
出典:httpwww.horipro.co.jpkojimaruriko
・サンシャイン池崎
・手塚里美
・鳥越俊太郎
・森田甘路
特待生
・梅沢富美男
・村上健志
査定結果速報
3位 小島瑠璃子 (50点)
過去4回は、凡人、才能なし、凡人、才能なし、だそうです。
春寒し 待つ彼のほう 速まる歩
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春寒し 待つ彼へ歩の 速まりて
村上名人:これは凡人ど真ん中
梅沢名人:ブチブチ切れている。
先生:あの写真からこの発想は凡人中の凡人。
「のほう」の3音は1音で言える。
添削句、ブチギレを解消して軽やかさも。
4位 サンシャイン池崎 (35点)
あとすこし うしろ髪引く 春炬燵
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うしろ髪 引かるる 春の炬燵かな
村上:スゲエダサい!
梅沢名人:春炬燵って何、わかんねぇよ。
先生:春炬燵は立派な季語です。
ただ、とんでもなく才能が無い。
説明と出来た句に全く関係がない。単純に炬燵を惜しむ句かと思った。
2位 手塚理美 (60点)
ガラス越し 君を感じる 春の風
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春風の 明るし ガラス越しの君
先生:問題は「感じる」、この言葉を変える。
感じたことを詠むのが俳句なので言わずもがな。
ーーの君、と連体止め。
5位 森田甘路 (30点)
道すがら 御髪流れる 春の櫛
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櫛けずる ものは春風 はるの道
梅沢名人:わけわかんねぇ。怖いよ!
村上名人:風を入れないと・・・怖いことになる。
先生:字面だけが勝負だから、これではいけない。
しかしやろうとしていることにはセンス、可能性がある。
本人が「比喩です!」と叫んでいたけど、比喩は叫んでもダメ。
しかし、何かやれる人だと感じる。
1位 鳥越俊太郎 (70点)
五歳児の 頬の産毛や 風光る
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頬に風 光る五歳の 産毛かな
梅沢名人:素晴らしい。何も語らなくとも映像が見える、ただひとつ「五歳児の」が勿体無い。
先生:基本を丁寧にやってあることがよく分かる。
「風光る」が季語。「愛おしい」などの説明を入れないで季語に託すところがいい。
梅沢名人の指摘は正しい。そこに引っかる感覚を持つことが名人、特待生。
「五歳の」では4音だから「児」を入れたという苦肉が見えてしまう。
添削句、語順を変えて産毛を最後に。
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ここから特待生昇格試験
村上名人
元素記号 ふたつ忘れて 春の風
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直し無し
梅沢名人:こんなもの俳句になるか?!降格だ!
査定結果1ランク昇格!
先生:見本になる句です。元素記号という言葉を詩にしたという意味で。
元素記号と春の風を繫ぐのが「ふたつ忘れて」。
梅沢名人
春の日は 練り羊羹の 甘さかな
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春の日は甘し 練り羊羹の艶
先生:評価のポイントは比喩の完成度。
査定結果は現状維持。
先生:いいところもたくさんある。春を味に喩える発想はさすが8段。
練り羊羹の比喩も見事。しかし、味覚に行っているので映像が薄れる。
先に「甘い」を言った方が絶対得。「春の日は甘し」で読み手の興味を引く。
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本日は以上の結果でした。
村上名人は昇格、梅沢名人は現状維持と分かれました。