Charlie Mariano チャーリー・マリアーノというアルトサックス奏者の名演と名盤を!聴いてください!

チャーリー・マリアーノ (Charlie Mariano、1923年11月12日 – 2009年6月16日85歳没)
マリアーノと言うサックス奏者は、語られることが少ない人だという気がしますがいかがでしょうか?
まわりにマリアーノが好きという人がいますか?
筆者は好きなアルトサックスでした。
パーカー派とも言えるし、ウエストコースト派とも言える演奏をしていました。
艶とハリのある気持ちのいい音でサックスを鳴らしていたと思います。
長く演奏を続けたのですが、’70年代以降はヨーロッパに移住したので、アメリカ中心のシーンからは外れた存在だったのではないでしょうか。
日本では、穐吉敏子と結婚していた時期があることでも有名です。
二人の間の娘がジャズ歌手のマンディ満ちるです。
若い頃から晩年までの演奏(私が聴いたのはそう多くはないかもしれませんが)を追ってみます。
BETHELEHEM(ベツレヘム)の2枚
何と言ってもBETHELEHEMレーベルから1956年に発表されたこの2枚が有名です。
私もこの2枚を聴いて、ヤラレたように記憶しています。
1枚目、ただCharlie Marianoと名前を書いただけのジャケのアルバムから3曲聴きましょう。
The Very Thought of You
この演奏はパーカー派面目躍如という感じでしょう。
Smoke Gets in Your Eyes
この好きな曲のこの演奏ですっかり好きになったのです。
Charlie Mariano Quartet
Charlie Mariano (alto sax)
John Williams (piano)
Max Bennett (bass)
Mel Lewis (drums)
■2枚目の方(Charlie Mariano Plays)に行きます。
You Go To My Head
Three Little Words
実はこちらのアルバムは2つのセッションからなっていて、半分の曲にはトランペットとトロンボーンが入っています。(ピアノトリオも違って以下のメンバー)
チャーリー・マリアーノ(as,ts)、ステュ・ウイリアムソン(tp)、フランク・ロソリーノ(tb)、クロード・ウィリアムソン(p)、マックス・ベネット(b)、スタン・リーヴィー(ds)
このメンバーはもうウエストコースト・ジャズですね。 2枚とも’56年に出ているので誤解しましたが3管編成の方は’53年に録音されているようです。マリアーノ30歳時ですね。
マリアーノは一部テナーサックスも吹いています。
(*3管編成以外は上のアルバムのメンバーです。)
【日本との関わり】
先ほど述べたようにピアニスト穐吉敏子との関係から
’60年代には共演アルバムを作ったりもしています。(穐吉敏子カルテット名義でした)
そしてその後も何かと日本との関係が死ぬまで続くことになります。
渡辺貞夫との共演
ワークソング
Charlie Mariano (as), 渡辺貞夫 Sadao Watanabe (as, fl), 菊地雅章 Masabumi Kikuchi (p), 原田政長 Masanaga Harada (b), 富樫雅彦 Masahiko Togashi (ds)
Album:” Charlie Mariano & Sadao Watanabe / Nabesada & Charlie “
イベリアン・ワルツ
00:00 01 Iberian Waltz 16:12 02 I Thought About You 22:08 03 Palisades 32:50 04 Lament 36:42 05 You Are My Heart’s Delight
Sadao Watanabe(as, indean-fl) Charlie Mariano(as, nagasvaram) Masabumi Kikuchi(p) Masanaga Harada(b) Masahiko Togasi(ds/01, 02) Fumio Watanabe(ds/03~05) Jun.28, 1967 and Jan.21, 1968
聴いて頂ければ分かりますが、かなりの意欲作です。日本からも菊池、富樫など当時最先端のミュージシャンが参加していました。この作品ある程度話題になったことを覚えています。 イベリア半島への関心も、マイルスのSketch of Spain が’60年だったことを思えば決して早い訳ではありませんが、ジャズ界では長く続く現象になりました。 またマリアーノは後のSpanish Impressionに繫がったかと思うと、感慨深いものがあります。
Sadao & Charlie Again
一気に40年の歳月が流れて2005年の再会です。
Deep In A Dream
アイク・ケベックもやっていた名曲「ディープ・イン・ア・ドリーム」
渡辺貞夫 Sadao Watanabe, Charlie Mariano (as), Bob Degen (p), Dieter Ilg (b), Bill Elgart (ds)
Album:” Sadao Watanabe / Sadao & Charlie Again ” Recorded:Live at “Nagoya Blue Note”, Japan, December 13, 2005
MEMORIAS メモリアスーーこの時の動画
二人とも素晴らしいですね。
渡邊貞夫はマリアーノより10歳年下です。多分マリアーノを一番敬愛していたサックス奏者だと思います。
その他のさまざまな作品
マリアーノも’70年代以降、時代に合わせてフリーに近いものからフュージョンと言えるようなものまで試行錯誤する時期がありました。
本人も結構苦労したのではないでしょうか。
サヴァンナ・サムライ SAVANNAH SAMURAI
これは面白いと思いました。 Dieter Ilg(bass)との共演。
スペインの印象 Spanish Impression
この作品が’90年代後期に出た時、私は非常に喜んだのですが・・・大方にはほとんど無視されたようです。 しかし私は未だに愛聴しています。個人的に思い入れのある作品です。
IBERIA イベリア
Charlie Mariano (as,ss), Paul Shigihara (g), Joerg Reiter (p,key), Dieter Ilg (b), Jerry Granelli (ds) Album:” Charlie Mariano / Spanish Impression” Recorded:Stuttgart, Germany, June 14 & 15, 1997
これもベースはディーター・イルグです。
Malaguena マラゲーニャ
●マリアーノの「よく鳴る」サックスの部分が充分に発揮された演奏です。
Macarena マカレナ
(注)後にヒットするロス・デル・リオの「マカレナ」はまだ存在してしていなくて、
ここではメロディは「闘牛士のマンボ」です。元々のMacarenaはそっちだったのです!!
Deep In A Dreem
内容紹介
アルト名手チャーリー・マリアーノが円熟の1999年に録音したスタジオ作品! バックを務めるのはいぶし銀ピアニスト、ボブ・ ディーゲン・トリオ! 枯れてなお艶やかなトーンでスタンダードの数々を甘くブロウするマリアーノの魅力あふれる作品! Japanese pressing. Enja.
ーーーーAmazonより引用
The Touch Of Your Lips
Not Quite a Ballad ノット・クワイト・ア・バラッド
さて筆者も息切れしてきました。最後の作品です。死後に発表された盤だと思います。
このアルバムのマリアーノのサックスの味わい深い音を聴くと、歳を取るのもまんざら悪い事ばかりでは無いなと感じさせられました。
Not Quite a Band
Plum Island
Adagio
最後の曲になります。
まるでレクイエムのようなアダージョです。ジャズとかクラシックとかのジャンル分けを超えた演奏だと思います。
まとめ
チャーリー・マリアーノ いかがだったでしょうか。
こんな素晴らしいサックス奏者がいたのです。
★読んで(聴いて)頂きありがとうございました。
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