ジャズの名盤:テナーサックス編(10人のテナー奏者)

      2016/12/23

ジャズの名盤という記事を楽器別に書いています。

今回はテナーサックスです。
ある意味、ジャズの花形楽器ですよね?

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村上春樹が著書「ポートレイト・イン・ジャズ」のソニー・ロリンズのところで次のように書いています。

『ある時期ジャズは街でいちばんカッコいい音楽だった。中でもとびっきりかっこいいのはテナーサックス奏者だった。どうしてテナーサックス奏者がかっこいいかというと、そこにソニー・ロリンズとジョン・コルトレーンが存在したからである。』


という訳で、ロリンズ、コルトレーンから書いたらいいのでしょうが、やはりコルトレーンは難しいです。

コルトレーンは後回しにさせてもらって、まずロリンズで始めさせてください。

ソニー・ロリンズ (1930年9月7日 – )

キャプチャ230

*存命している最後のジャズ・ジャイアントかも知れない。

 ロリンズを初めて聴いたのは、あの”サキコロ”ことSaxophon Colossus だった。
とにかく力強い音にこれぞジャズ、テナーサックスと、圧倒された。

その後BLUENOTE盤のVol.1&Vol.2 など、またマックス・ローチ&クリフォードとの共演盤を聴いた。ロリンズはいつも圧倒的だった。

そのサキコロから、〈Moritat〉 や〈St.Thomas〉は耳タコですから、 〈Blue 7〉を聴きましょう。

Sonny Rollins — tenor saxophone
Tommy Flanagan — piano
Doug Watkins — bass
Max Roach — drums

いやー、久しぶりに聴きましたが、やはりすごいですね。またこのメンバーが豪華ですね。  やはり名盤です。

ロリンズは’50年代3連発にします。’60年代にも例えば「橋」The Bridge とか
いい盤があるのですが、迫力では50年代ですから。

次、マックス・ローチ=クリフォード・ブラウンと一緒にやっているヤツ聴きましょうRollins Plus4 から 〈Valse Hot〉

メンバーはそこ↑に書いてある通りです。
クリフォードのペットの歌心も涙物ですね。クリフォードと一緒に自動車事故で死んじゃったリッチー・パウエルのピアノもなかなかなモノです。ローチのあおりのドラムも。

次は NEWK’S TIME から〈Tune Up〉←〈Newk’s Time〉も大好きなアルバムです。

 

Sonny Rollins (ts); Wynton Kelly (p); Doug Watkins (b); Philly Joe Jones (ds)

或いはこういうのが、一番ロリンズらしいかも知れないです。このメンツも今思えば凄いメンツですね。ケリーのピアノに、フィリー・ジョーのドラムス。

あー、もうロリンズ50年代3連発終わりました!
いやー、すごい時代でしたね。

 

ジョニー・グリフィン (1928年4月24日-2008年7月25日 80才)

 次のテナーサックスはジョニー・グリフィン。

◎BLUENOTEからのデビュー作〈Introducing Johnny Griffin〉を聴いても、グリフィンは最初からゴリゴリとストロング・スタイルで吹いていることが分かる。

 Johnny Griffin, tenor sax; Wynton Kelly, piano; Curly Russell, bass; Max Roach, drums.

0001 jgriffin
力強いですよね。小柄だったことから The Little Giant とあだ名され、そのままの名前のアルバムもあります。←

 

◎次はグリフィンの演奏として余りにも有名な〈Hush-A-Bye〉です。
 アルバムは Kerry Dancers  (1961,62)

 Griffin (ts),Barry Harris(p),Ron Carter(b),Ben Riley(ds)

    ☟ ☟ ☟

◎グリフィンの3曲目はアルバム〈Do Nothing ‘Til You Hear From Me〉(←このタイトル曲はエリントンの曲です)からバラードの名曲〈The Midnight Sun Will Never Set〉を聴きましょう。

Griffin (ts),Buddy Montgomery(vib),Monk Mongomery(b),Art Taylor(ds)
(*Monk はウエス・モンゴメリーの兄であり、Buddyは弟)

グリフィン、力強いだけじゃない、バラードも巧いです。

ハンク・モブレイ (1930年7月7日 – 1986年5月30日 55才)

◎大ヒットした〈Dippin’-Recado Bossa Nova〉 はさすがに遠慮するとして、
それに劣らない有名盤〈Soul Station〉1960年、から〈This I Dig Of You〉

Hank Mobley (ts); Wynton Kelly (p); Paul Chambers (b); Art Blakey (ds)

いい曲ですねぇ。ブレイキー親分がちょとウルサイ?

◎次もかっこいい演奏〈All The Things You Are〉
 アルバムは〈Monday Night At Birdland〉1958

Lee Morgan (tp), Curtis Fuller (tb), Hank Mobley (ts), Billy Root (ts, brs), Ray Bryant (p), Tommy Bryant (b), Charles “Specs” Wright (ds)

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ここでお断りしておきますが、モダン以前からのテナーの巨人
 Coleman Hawkins       Ben Webster       Lester Young 

の3人はネグレクトさせて頂きます。何しろロリンズから始めたものですから。

また、ハードバップ、モダン以降のテナーサックス奏者は、今ざっと思いつく有名どころだけでも40~50人ほどいます。

*For Example: Dexter Gordon,Zoot Sims,Al Cohn,Warne Marsh,Bill Perkins,Stan Getz,Ike Quebeck,Paul Quinichette,Paul Gonsalves,Charlie Rouse,Cliff Jordan,Juior Cook,Harold Land,Stanley Turrentine,Tina Brooks,Benny Golson,Gene Ammons,Arnette Cobb,King Curtis,Jimmy Forrest,Jimmy Heath,Houston Person,Eddie Lockjaw Davis,Albert Ayler,Archie Shepp,Pharoah Sanders,Teddy Edwards,Arnie Watts,Michael Brecker,Bob Berg,Branford Marsalis,Joshua Redman,Duey Redman,George Coleman,Sam Rivers,Wayne Shorter,George Adams,David Murray,Joe Henderson,Joe Lovano,Scott Hamilton,Harry Allen,Gato Barbieri,Barney Wilen・・・・etc.
(スペル・ミスあったら、すみません)

これらの人を系統立てて追うことは大変ですので、この後は好きな演奏をランダムにアップすることにします。

スタン・ゲッツについては個人で書いていますので、是非そちらもご覧ください。
⇒ スタンゲッツ礼賛・白人テナーサックスの最高峰の傑作・名作CDを聴く

★デクスター・ゴードン、アイク・ケベック、ジョージ・アダムス、バルネイ・ウィランの4人は前に書きました
 ⇒ ジャズの名盤:サックス編  で一応音紹介しましたので、今回はオミットします。

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アル・コーン&ズート・シムス 

 テナー2本の掛け合いにはたまらない魅力があります。
ズート・シムスは勿論単独でもいいアルバムがたくさんあるのですが、今回はAl&Zoot での2曲をアップさせてもらいます。

2人の音の聴き分けは、柔らかい方がズートで、より硬質な音の方がコーンです。

◎一つ目はYou’n’Me から〈You’d Be So Nice To Come Home to〉1960

Al Cohn – tenor saxophone,Zoot Sims – tenor saxophone,Major Holley – bass,Osie Johnson – drums

◎二つ目は少し後年(1974)のアルバム Motoring Along から
B.バカラックの曲〈What The World Needs Now〉です。

 

Al Cohn(ts) , Zoot Sims(ts) , Horace Parlan(p),  Sven Erik Norregaard(ds),  Hugo Rasmussen(b)

ジミー・フォレスト (January 24, 1920 – August 26, 1980)

ここで個人的に好きなジミー・フォレストを1曲。
フォレストは風格のあるテナー奏者でいつも余裕たっぷりで落ち着いた演奏を聞かせてくれます。曲は〈That’s All〉、アルバムは〈Out Of The Forrest〉
フォレストはこの曲が余程好きだったようで、何度も録音しています。

Jimmy Forrest – tenor sax,Joe Zawinul – piano,Tommy Potter – bass,
Clarence Johnston – drums

 

スタンリー・タレンタイン1934年4月5日2000年9月12日

タレンタインはCTIレーベルでのヒット、〈Sugar〉 を聴きましょう。かっこいいです。

Freddie Hubbard (tp),Stanley Turrentine(ts),George Benson(g), Lonnie Smith(p),Ron Carter(b), Billy Kaye(ds)

 

ガトー・バルビエリ

アルゼンチン出身のガトー・バルビエリがやっているカルロス・サンタナの〈Europe〉を。サンタナと同じくらいのテンションでやってくれています。
アルバムは〈Caliente〉

デヴィッド・マレイ

完全に過小評価されているデヴィッド・マレイの演奏を1曲。
〈Body And Soul〉 アルバムは〈Morning Song〉1984年

 

David Murray (ts)、 John Hicks (p)、 Reggie Workman (b)、 Ed Blackwell (dr)

スタン・ゲッツ (1927年2月2日 – 1991年6月6日)

スタン・ゲッツはその長いキャリアの間に膨大な録音があり、とてもここでカヴァーできるものではありません。
ここでは、晩年の2曲をアップさせてもらいます。

◎I Can’t Get Started—-アルバム〈Anniversary!〉’87 から。
これはCDと同じ演奏が動画でありましたので、動画の方をアップします。

Stan Getz(ts)、Kenny Barron (p)、Rufus Reid (b)Victor Lewis (ds)

◎Soul Eyes—最後のアルバム〈People Time〉から(死の3ヶ月前)

Kenny Barron(p)とのデュオです。この〈Soul Eyes〉はピアニストのマル・ウォルドロンが作ったバラードの名曲です。

こちらもどうぞ:

⇒ スタンゲッツ礼賛・白人テナーサックスの最高峰の傑作・名作CDを聴く

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 ジョン・コルトレーン (1926年9月23日 – 1967年7月17日)

 コルトレーンの10年余の活動期間(たった10年余)はレコード会社別に分けるのがいいでしょう。

a)prestige時代
b)BlueNoteではリーダーアルバムとしては〈Blue Train〉の1枚のみ
c)Atlantic時代
d)Impulse時代

私は(基本的に)最も充実したコルトレーンらしい演奏はImpulseにあると思っていますので、a,b,c から1曲づつ、d. から4曲をアップしたいと思います。

       曲名        / アルバム / 録音年/ 会社
①Like Someone In Love / Lush Life /1957 /a 
②Blue Train                  / Blue Train /1957 /b
③Giant Steps                / Giant Steps/1959 /c
④Impressions               / Impressions /1961 /d
⑤Soul Eyes                   / Coltrane /1962 /d
⑥Afro Blue                    / Live At Birdland /1963 /d
⑦Nature Boy                 / Quartet Plays /1965 / d 


 

 

①Like Someone In Love       (1957年8月録音)

Prestige 時代の代表的な演奏だと思います。

②Blue Train             (1957年9月録音)    

これはもう、ジャズの雰囲気100%の名盤です。出だしのワンフレーズを聴くだけで、その世界に引き込まれます。

③Giant Steps     (1959年5月録音)

    

この1曲は外せません。正にジャイアントな一歩でした。しかも聴き易い。   

④Impressions              (1961年11月録音)

このころからコルトレーンのコルトレーン世界が炸裂します。ドルフィーとのバトルも聴きたかったですが、それはまたの機会に。

  ⑤Soul Eyes              (1962年6月録音)    

Impulse時代にもこういう静謐なバラード演奏があります。
但し有名な〈Ballads〉というアルバムは企画物であって、私はこちらのアルバムのほうがよりコルトレーンらしい、バラード演奏だと思います。

 ⑥ Afro Blue    (1963年10月録音)       

やはりソプラノサックスの演奏も入れたくてこれにしました。〈My Favorite Things〉は余りにも壮烈な演奏が幾つかあるので、ここにはアップできません。

⑦ Nature Boy     (1965年2月録音)

あの、歌物 ネイチャー・ボーイがこんなことになるなんて・・・しかし楽しめる1曲です。
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■ジョン・コルトレーンについては個別記事を書きましたので、良かったら見て下さい。

⇒ ジョン・コルトレーン:初期の代表作、名盤、マイルス、モンクとの共演など

⇒ ジョン・コルトレーン:ジャズを変えた男の名演、名作、代表作(これを聴けばコルトレーンの真価が分かる)

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【まとめ】

紹介できたのは、たったの10人23曲。
それも巨人3人を除き、また新しい人たちも除いての結果です。
新しい人達(Joshua Redmanとか)は、ライブ動画が多いため、名盤紹介という趣旨から外れるので除きました。

テナーサックスの世界、まだまだ深いものがあります。

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———————————————-see you again

 

 

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