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綾部珈琲店で聴きたいジャズ【part2】アラン・パスクァとチャーリーヘイデン・カルテット・ウエスト

 
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団塊世代ど真ん中です。 定年退職してからアルト・サックスを始めました。 プロのジャズサックス奏者に習っています。 (高校時代にブラスバンドでしたけど当時は自分の楽器を持っていませんでしたので、それっきりになりました) 主にジャズについて自由に書いています。 独断偏見お許しください。
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綾部珈琲店

 

 

福岡市城南区茶山 城南高校の正門の真前にある

綾部珈琲店

その自家焙煎の美味しいコーヒーで静かにブームです。

手作りのチーズケーキ、プリン、チョコレートテリーヌも評判で特に女性は必ずコーヒーと一緒に注文すると言っても過言ではありません。

マスターこだわりのコーヒーカップもビューティフル。

JAZZ  for  AYABE-COFFEE

綾部珈琲店ではいつもジャズがかかっています。

そのCDコレクションは

・ビル・エヴァンス
・セロニアス・モンク
・デューク・エリントン
・エラ・フィッツジェラルドを中心とする女性ヴォーカル

などが充実しているようです。

但し、読書をするお客さんなどを考慮して、邪魔にならない程度の選曲に配慮してあります。

そこで、前回 お勧めのマイルス・ディヴィスのアルバム を推薦したのですが、第2弾として2つのグループを紹介させてください。
(当然筆者も読書・会話の邪魔にならないような音楽を心がけます)

アラン・パスクァ

1つ目は Alan Pasqua です。

Alan Pasqua,Dave Carpenter&Peter Erskine Trio(アランパスクァ、デイヴ・カーペンター、ピーター・アースキン・トリオ) で演奏されることが多いです。

パスクァはビル・エヴァンス派のピアニストと言って文句は言われないでしょう。
その抒情性(耽美性)がエヴァンスに通じるものがあります。

To Love Again  from Live At Rocco

聴きましょう。To Love Again です。

 

このTo Love Again という曲ですが、ショパンのノクターンを原曲としたものです。
ポピュラー・ピアノのカーメン・キャバレロがポピュラー曲としてヒットさせました。
映画「愛情物語」主題曲として使われた曲のようです。
この2枚組ライブアルバムはこの曲から始まります。

カルフォルニアのRocco というクラブでライブ録音されています。(2000年)

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Speak Low   from Standards

 

● Alan Pasqua Torio ではなくAlan Pasqua,Dave Carpenter&Peter Erskine Trio となっている理由が分かるような三位一体となった演奏です。
スタンダードナンバーをやっているアルバムからスタンダード曲「スピーク・ロウ」でした。

 

San Michele  サン・ミシェル   from Dedications 

 

このアルバムは上の2枚より以前に録音されたものでメンバーが違います。
デイヴ・ホランド(bass)、ポール・モチアン (drums) あと曲によってマイケル・ブレッカー(ts)、ランディ・ブレッカー (tp)、ゲイリー・バーツ (as)などが加わります。
このパスクァの自作曲San Michel ではマイケル・ブレッカーが参加していました。

Nardis ナーディス from  Twin Bill

パスクァが2台のピアノを2重録音して作ったアルバム〈Twin Bii〉です。

ビル・エヴァンスへのデディケート盤と言ってよいでしょう。曲も1曲のオリジナルを除いてエヴァンス愛奏曲です。
ビル・エヴァンスも同じように多重録音盤を作っています。(「自己との対話」)

その中からマイルスが作ってエヴァンスが育てた名曲(と筆者は思っています)
NARDIS を聴きましょう。

 

アラン・パスクァについては詳しい記事を書いていますので、興味を感じられたら参照ください。
 ⇒アラン・パスクァ Alan Pasquaという抒情的なピアニスト その美しいピアノを聴いてみよう

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カルテット・ウエスト

2番目はQuartet Westというグループです。

チャーリー・ヘイデンという2014年に没した特別なベーシストが、長きにわたりリーダーとして、数はそれ程多くはないですが格調高いアルバム制作をつづけたのがカルテット・ウエストというグループです。

以下の固定メンバーでした。

チャーリー・ヘイデン Charlie Haden –bass
アーニー・ワッツ Earnie Watts –tenor sax
アラン・ブロードベント Alan Broadbent –piano
ローレンス・マラブル Larance Marable –drums

7枚のアルバムを出しています。その中から4曲を聴きます。

Haunted Heart 「魅せられし心」

このグループに特徴的なのが、抽象的な言葉で言えば「ノスタルージー」。
具体的には 古い演奏(特にヴォーカル)と 映画 へのこだわりです。

それを代表する演奏として「魅せられし心」を最初にかけます。
曲の終わりの方で ジョー・スタッフォードの古い録音がかぶせられます。

*Jo Stafford sings “Haunted Heart” with Paul Weston and his orchestra in Dec.1947.

筆者が思うにこの「カルテット・ウエスト」というグループの成功はサックスにアーニー・ワッツという思索的なサックス奏者を起用したことが大きいと考えます。ワッツの時に哲学的ですらある重厚な演奏はヘイデンのぐーんと沈潜してゆくベースと良く似合います。
勿論アランブ・ロードベントという才人ピアニストの同様に控えめで思索的演奏も大きいのですが。

Always Say Goodbye (Instrumental)

この曲はヘイデンのオリジナルです。
ビル・エヴァンスの愛奏曲に〈I Will Say Goodbye〉というミシェル・ルグランが作った曲がありますね。それを思い出します。

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The Art of The Song

ヘイデンの音楽を聴いていると「アメリカの夢と希望とそれらへのレクイエム」という言葉が頭に浮かんできます。

そしてこの問題作(!?)The Art of The Song
次にかける2曲だけで筆者の気持ちを分かって頂けるような気がします。この2曲は続けて置かれています。
*ラフマニノフ「楽興の時」を選ぶにしても何故第3曲?これは「葬送曲」。そして「報われぬ愛」・・・

Moment Musical N 3 en Si Mineur Op 16’

ラフマニノフの作品16「楽興の時」から第3曲


これはもう良くあるクラシック音楽のジャズ化などではなく、ラフマニノフを室内楽団とカルテット・ウエストでやりました、というものですね。

In Love In Vain

ジェローム・カーンの曲です。
ヴォカールはシャーリー・ホーンShirley Horn です。

 

カルテット・ウエストについてはこちらにもう少し詳しく書いています。
⇒ チャーリー・ヘイデンが率いた格調高いグループ「カルテット・ウエストQuartet West」の名盤を聴く

まとめ

綾部珈琲店さんに2つのグループを推薦させてもらいました。

もちろん筆者が良く聴いている好きなグループです。

カルテット・ウエストは最後の方は限りなくクラシック音楽に近いものになりましたが、それは筆者のせいではなくチャーリー・ヘイデンさんのせいです。^^
*ちなみに筆者が好きなクラシックはバロック音楽、ショパン、ラフマニノフです。(今のところ)

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