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NHKスペシャル「パナマ文書・衝撃の日本人」という番組はどこまで真実に迫りそれを放送できるのか?

 
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団塊世代ど真ん中です。 定年退職してからアルト・サックスを始めました。 プロのジャズサックス奏者に習っています。 (高校時代にブラスバンドでしたけど当時は自分の楽器を持っていませんでしたので、それっきりになりました) 主にジャズについて自由に書いています。 独断偏見お許しください。
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NHKスペシャル

今週の日曜日(11月27日)、午後9時からのNHKスペシャル

追跡パナマ文書・衝撃の”日本人700人”」という放送があります。

2016年もあと1か月となった今年、驚きのトランプ大統領実現などのビッグ・ニュースがありましたが、このパナマ文書問題は余り騒がれないままに年を越しそうな雰囲気です。

NHKが、年末あと1か月という時期に、この問題を取り上げることは、この事件をうやむやにしたくないという意思を感じます。

「NHKスペシャル」は、過去の放送では、タイトルに対して突っ込み不足の物足りない番組作りの場合もありました。

しかし、最近の放送、例えばアメリカ大統領選挙直前に放送された

「揺らぐアメリカはどこに・混迷の大統領選挙」

という番組などは、トランプ勝利を予見させるものであり、ディープな取材に基づいた優れた番組でした。

そういう意味でこの放送に期待をしているのです。

パナマ文書

パナマ文書とは何か? 復習しておきましょう。

パナマ文書(パナマぶんしょ、英語: Panama Papers)とは、パナマ法律事務所モサック・フォンセカMossack Fonseca)によって作成された、租税回避行為に関する一連の機密文書である。
—————wikipedia

■タックス・ヘイブン(租税回避地)

■マネー・ロンダリング(資金洗浄)

■ペーパー・カンパニー

 などの言葉が関連します。

タックス・ヘイブンという言葉は、みなさんも聞いたことがあると思います。

特に(英領)ケイマン諸島は昔から有名ですね。

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トム・クルーズが主演した〈The Firm〉(←法律事務所のことでした)という映画でもケイマン諸島が出てきて、そこの夜の浜辺でトム・クルーズがハニー・トラップにかかるシーンをよく覚えています。

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イメージを固めるためにまず地理的なことを押さえましょう。

下の地図を見てください。

キューバの南、ジャマイカの西側にケイマン諸島はあります。

そのままずーっと南に下って、北アメリカと南アメリカを繋ぐパナマ運河があるところが今回の舞台、パナマです。

■ケイマン諸島

 

パナマ文書

この文書は、1970年代から作成されたもので、総数は1150万件に上る。文書にはオフショア金融センターを利用する21万4000社の企業の、株主や取締役などの情報を含む詳細な情報が書かれている。

これらの企業の関係者には、多くの著名な政治家や富裕層の人々がおり、公的組織も存在する。合計2.6テラバイト (TB) に及ぶ文書は、匿名で2015年にドイツの新聞社『南ドイツ新聞』に漏らされ、その後、ワシントンD.C.にある国際調査報道ジャーナリスト連合 (ICIJ) にも送られた[2][3]

世界80か国・107社の報道機関に所属する約400名のジャーナリストが、この文書の分析に加わった。2016年4月3日、この文書についての報道は、149件の文書と伴に発表された。

——————–wikipedia

ここに書いてある通り今年の4月3日に発表されました。

話がデカすぎて、逆に反応は鈍かったように思います。

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何が問題なのか

すごーく、平たく言うと「すごい金持ちの個人や会社が海外の特殊な方法を利用して税金逃れのをしている!」

という感じでしょうか。

持たざる者は少ない収入からきちんと納税しているのに、高額所得者がこのように税金逃れをしているのは許せないことだ、というのが当たり前の感情でしょう。

しかも、今回の「パナマ文書」はスケールが半端ではなく、
「至上最大のリーク」といわれるものなのです。

国家元首レベルではプーチン大統領、習近平国家主席の名前も上がっています。(本人名ではない、親族とか)

またアイスランドの首相は既にこの問題で辞職しています。

■また朝日新聞デジタル版では

新たな流出ファイル「バハマ・リークス」のことも書いています。

バハマもカリブ海というか、フロリダ沖の諸島部です。

例えば

bahama

bahama-leaks21bahana_top640_420

—————————————–地図と写真は朝日新聞デジタルより

11/27の放送は果たして?

 

■NHKは今年6月から ICIJ に参加し日本関連の膨大な資料を調査して来たという。

・この番組でその調査結果をどこまで、明らかにできるのか・・・・

・既に名前が挙がっている人が何人かいますが、(ネットを見れば名前が出てきます)この放送では実名報道をするのだろうか?
(NHKという立場では実名報道は難しいと思われるのですが・・・)

・関連する日本人は400人ともいわれていましたが、この番組タイトルでは700人となっています。

人数が増えているのは、逆に焦点をぼやかすほうに作用するのでは?という心配もしてしまいます。

・番組の構成として、

①パナマ文書の世界的なインパクトに重点を置くのか?
②それとも日本人関係者に重点を置くのか?
③またはその両方をやるのか?

パナマ文書・衝撃の”日本人700人”」というタイトルからは、②日本関係に重点を置いているように思われるのですが、番組の構成の仕方は見てみないと分かりません。

注目して見たいところです。

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実際に番組を見て

まず思ったのは被害者への取材が多かったこと。

いわゆる責任者側の人間で顔出ししたのは
AIJ投資顧問事件で有罪判決を受け収監中の

浅川和彦 だけだった。

調査で分かったこととしては

ペーパーカンパニーを設立することを仲介した業者は香港にあったこと。

ペーパーカンパニーの名義人になっていたのは、パスポートの個人情報を盗まれた何の関係もない、(いわゆる)被害者だった。

衝撃の700人ということだったが、その実態は説明されなかった。

番組の前からネット上では、かなりの情報が流されていて、パナマ文書に名前が挙がっている人たちの実名もあったのだが、それらの人たちのことは番組では一切無かった。

そういう意味では物足りないものだった。

目新しい情報はほとんど無かったと言ってもいい。

ネットで調べられる以上の話は、何人かの被害者のことと

香港ルートが判明しただけか。

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