ジャズの新録音CD・その2(11~20)ボブ・バーグ、パット・マルティーノ、アラン・パスクァ、ジャンニ・バッソなど
1990年以降に録音されたジャズのCDの中から
筆者が愛する30枚を選ぶーーーという企画です。
前回10枚を紹介しました(1~10)。
2回目は(11~20)の10枚を紹介します。
Contents
11.ボブ・バーグ
かってはマイルス・ディヴィスのエレクトリック・バンドでサックスを吹いていたボブ・バーグですが、
紹介する1997年のアルバムのように、スタンダード曲を集めたアルバムを出すようになっていました。
(ちょうど、マイケル・ブレッカーのように)これからメインストリーム・ジャズのプレイヤーとして期待したのですが2002年に51歳で亡くなってしまいました。
上記のアルバムから「あなたと夜と音楽と」を聴きます。
この曲としては速いテンポですが、新鮮でいい演奏です。
Gary Novak – drums
Ed Howard – upright bass
Dave Kikoski – piano
Bob Berg – tenor sax.
12.パット・マルティーノ
鬼才と呼ばれるギタリスト、パット・マルティーノです。
パットは脳に深刻な病気を発症し記憶を失くすなどのトラブルがあったのですが、無事復活したようです。
このアルバムはジャズオルガンのニュー(?)スター、ジョーイ・デフランセスコと組んだトリオの白熱ライブ盤です。(2000年録音)
1曲目に置いてあるロリンズの曲、〈Oleo〉!
いやー、かっこいい演奏ですね。
もう一度確認しておきます。
Pat Martino (guitar)
Joey DeFrancesco (hammond B-3)
Billy Hart (drums)
13.ジャンニ・バッソ&イリオ・デ・パウラ
ここでヨーロッパに飛びます。
イタリア・ジャズの巨匠ジャンニ・バッソのアルバム。(2007年録音)
組んでいるギタリストがブラジル出身のイリオ・デ・パウラ。
紹介するアルバムはコレ。
曲はやはりタイトル曲「リカド・ボサノヴァ」にします。
ハンク・モブレイが’60年代に大ヒットさせたこの曲ですが、こうしてヨーロッパの面々に演奏されても、実にイイですね。イリオ・デ・パウラの参加も大正解です。(カッコいいギターソロ!) なおピアノはリカルド・ビセオ。
14.ダスコ・ゴイコヴィッチ
もう一人ヨーロッパから。
旧ユーゴスラヴィア(現ボスニア・ヘルツェゴビナ)出身の異色のジャズトランペッターです。哀愁のトランペットと言われます。
聴きましょう。このアルバムで一番好きな曲はセリーヌ・ルドルフという女性ヴォーカルが入った曲〈Melodia Sentimental〉なのですが、これは ダスコ・ゴイコヴィッチ⇨ で紹介しましたので、ここでは〈Menina Moca〉という曲にします。(2006年録音)
これもまた、素晴らしい演奏ですね。
ジャンニ・バッソがイリオ・デ・パウラのギターなら、こちらのギターはフェレンツ・シュネートベルガーです。これもいいギターですねぇ。フルート奏者はマルシオ・トゥビーノ。
ダスコ・ゴイコヴィッチという人の中にラテンとヨーロッパの哀愁、それにジャズの精神が溶け合って魅力的な音楽を聴かせてくれます。
*この11から14までギター奏者が活躍しているアルバムを選ぶことになりました。
15.Jazztimes Superband
このバンド名はJazztimes というアメリカのジャズ雑誌が30周年を迎えた記念の臨時編成バンドのようです。
しかしメンバーが素晴らしいのです。
ボブ・バーグ (tenor sax)
ランディ・ブレッカー (trumpet)
デニス・チェンバース (drums)
ジョーイ・デフランセスコ (hamonnd B3 organ)
ポール・ボーレンバック (guitar)
このメンバーを見るとどうしても欲しくなります。(2000年録音)
聴きましょう。曲は12.でも聴いた〈Oleo〉ですが、こちらさらに高速での演奏になっています。
ここまで速い「オレオ」はスピード違反かも^^
ここでのギター、ポール・ボーレンバックも注目のギタリストです。
最初に紹介しましたボブ・バーグですが、彼が作った曲〈Friday Night At The Cadillac Club〉もこのアルバムで演奏されています。
16.スティーブ・キューン
ピアノに戻ります。
キューンの1990年リリース盤
このアルバムから、ケニー・ドーハムが作った曲〈Lotus Blossom〉蓮の花 。
ベースがミロスラフ・ヴィトウス、ドラムスがアルド・ロマーノです。
この頃のキューンはドイツ、ECMレーベルから良いアルバムを何枚か出していました。
(ECMはほとんどアップが不可能です)
筆者が好きなECMのアルバムはこれ↓です。
17.アラン・パスクァ
耽美的なピアニスト、アラン・パスクァはピーター・アースキン(ドラム)、デイヴ・カーペンター(ベース)のトリオでいいアルバムを何枚も出しています。
余りリンクはできないようですが、2001年の〈Badland〉から〈My Most Beautiful Nos.1,2&3〉
こちらはYouTubeアップされていませんが、素晴らしくいい音でこのトリオを聴くことが出来るアルバムです。↓
18.ジョー・サンプル
サンプルはクルセイダーズ時代から継続的にアルバムを出していますが、
ここでは2002年のアルバム〈The Pecan Tree〉を取り挙げます。
曲は〈X Marks The Spot〉
このアルバムではリズ・ライトが2曲で歌っています。
19.チャーリー・ヘイデン
ベーシスト、チャーリー・ヘイデンは実に多様な活躍をして多くのアルバムに登場しますが、
筆者は彼が長く率いている「カルテット・ウエスト」Quartet West というグループが好きです。
メンバーはアーニー・ワッツ(テナーサックス)、アラン・ブロードベント(ピアノ)、ローレンスマラブル(ドラムス)という実に趣味の良いミュージシャンで固定しています。
特にアーニー・ワッツの思索的なテナー音はこのグループにぴったりです。
出ている全てのアルバムが秀作ですが、’91年の下記アルバムを挙げます。
曲はタイトル曲にします。最後に、ジョー・スタッフォードの古い音源がフューチュアされる趣向も粋です。
20.チャーリー・ヘイデン&ハンク・ジョーンズ
ヘイデンはもう1枚いきます。
2010年に91歳で亡くなったピアニスト、ハンク・ジョーンズとのデュオ・アルバムです。(’94年録音)
曲は〈Sometimes I Feel Like A Motherless Child〉にします。
まとめ
いかがだったでしょうか?
’90年以降に録音されたアルバムから筆者が愛好している10枚をピックアップしました。
★最後まで付き合って下さってありがとうございます★
こちらもよろしくお願いします。