マット・デニスという歌手(シンガー・ソングライター)「エンジェル・アイズ」などの有名曲を作った人
1950年代を中心に活躍したマット・デニスというジャズ・シンガーを知ってあるでしょうか?
Matt Dennis(1914-2002)
マット・デニスはそもそもはソングライターでした。
ピアノの弾き語りで歌うようになり、こちらでも有名になりました。
その歌唱は決して特別上手いというものではありませんが、
味があって、粋で、雰囲気があって・・・ハマる人も多かったようです。
日本でもその昔、結構人気がありました。
*ここで正直に告白しますが、筆者もマットのことは、すっかり忘却の彼方でした。
夜、車を運転していて、FM放送をつけたら突然マットがかかったのです。
一気に引き戻されたわけです。
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マット・デニスが作った曲
その曲作りはまた特別で次の4曲を作ったということで、もう十分に分かって頂けるでしょう。
いずれもスタンダード・ナンバーとなって数々のプレイヤーに歌われ、演奏されています。
◎エンジェル・アイズ
◎ウィル・ユー・スティル・ビー・マイン
◎エヴリシング・ハプンズ・トゥ・ミー
◎ヴァイオレット・フォー・ユア・ファーズ 「コートにすみれを」
マット・デニスはシンガー・ソングライターのはしり。ジョー・スタッフォードの紹介で1940年にトミー・ドーシー楽団に参加、スタッフアレンジャー兼コンポーザーとして活躍、若き日のフランク・シナトラのために多くの曲を書いた。作品数は1000曲近くに及ぶといわれる。なかでも有名なのが「エンジェル・アイズ」、「エヴリシング・ハプンズ・トゥ・ミー」、「ウィル・ユー・スティル・ビー・マイン」の3曲。シナトラやビリー・ホリデイ、ジョン・コルトレーンの録音で知られる「コートにすみれを」も彼のオリジナルだ。
ーーーAmazonのアルバム紹介より引用。
デニスの歌と演奏
Relax from 〈Dennis ,Anyone?〉
歌とピアノを聴きたいのですが、最初に聴くのは、ちょっと外した選曲かも知れませんが〈Relax〉という1955年のアルバム 〈Dennis, Anyone?〉からの1曲です。
いかにも当時の白人のジャズの軽妙な感じが良くでていると思うからです。
歌もピアノも!
勿論これもマットの自作曲です。
メル・トーメばりのスキャットもかっこいいですね。
プレイズ・アンド・シングズ
マット・デニスのアルバムで一番有名なのは
このアルバムでしょう。
何しろ上に挙げた4曲を全て弾き語りしていますので!
1953年、西海岸のクラブでのライブ録音です。(もう64年も前の演奏です)
Angel Eyes
そのアルバムから「エンジェル・アイズ」です。
Angel Eyes –Chet Baker
最も「気になる」チェット・ベイカーの晩年の歌唱を是非聴きたいと思うのです。
実はこのアルバム、全曲マットデニス曲集なのです。ですからデニス・ファンには見逃せない1枚です。
Will You Stii Be Mine?ーーDave Brubeck Quartet
ここでは
Compared To You
Will You Still Be Mine?
歌手としてはさっきのメル・トーメとかチェット・ベイカーを思い出します。
この曲もたくさん人が歌ったり、演奏したりしています。
その中からマイルス・ディヴィスの演奏を聴きたいですね。
Will You Still Be Mine?–Miles Davis
Musing Of Miles (1955)というアルバムに入っているマイルス・カルテットの演奏でした。
◎最後にこの曲のいい演奏をもう1つ聴きたいです。
Will You Still Be Mine?–Kenny Burrell
ケニー・バレルのヴィレッジヴァンガードでのライブ盤(1959年)からです。
この曲、カバーされた回数では「エンジェル・アイズ」を遥かに上回るでしょう。
しかも名演が多いのです。(エロール・ガーナー、アーマッド・ジャマル、ハンプトン・ホウズ、アート・ファーマーなどの演奏ーーその全てをここでアップしたくなりますが、止めておきます)
まとめ
・マット・デニス、本当はこの後にも何枚もアルバムが出ているのですが(ビッグ・バンドが伴奏していたりで)ちょっと雰囲気が変わりすぎるので、避けました。
・フランク・シナトラが歌うヴァージョンなども入れるべきだったかも知れませんが、紹介し切れなかった演奏ヴァージョンが余りにも多いので割愛しました。
・シンガーとしての魅力も勿論ですが、コンポーザーとしてのマットの名前は永遠に残るでしょうね。
■追記:マット・デニス曲集を出しているプレイヤーが居ないかと、探してみたら、1枚だけみつけました。スェーデンの実力派ピアニスト、ヤン・ラングレンが出していました。
全曲マット・デニスの曲をピアノトリオでやっています。(残念ながら今はMP3だけでした。
スペインのFreshSound レーベルですので又再発されるかも)
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