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ビーパップ の超有名曲「ドナ・リー」はチャーリー・パーカーの作曲となっているが実はマイルス・ディヴィスが作った?

 
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団塊世代ど真ん中です。 定年退職してからアルト・サックスを始めました。 プロのジャズサックス奏者に習っています。 (高校時代にブラスバンドでしたけど当時は自分の楽器を持っていませんでしたので、それっきりになりました) 主にジャズについて自由に書いています。 独断偏見お許しください。

ジャズの歴史の中で、今に至るまでまぎれもない天才として万人が認める、チャーリー・パーカーですが、そのパーカーの超有名曲に Donna Lee という曲があります。

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この曲、超高速で演奏することがカッコいいということになって(BPM:♩=250くらい)、(特にギター奏者、ベース奏者 の)高速演奏のテストとして21世紀に至っても使われています。

その様々な演奏を聴いてみようという企画です。

チャーリー・パーカー・オールスターズ

とにかくまずはこの曲の1947年の初録音を聴きましょう。

 

このメンバーは太文字で書いておきましょう。

Charlie Parker All Stars
Miles Davis(trumpet)
Charlie Parker(alto sax)
Bud Powell(piano)
Tommy Potter(bass)
Max Roach(drums)

New York,8/5/1947

*この優れたパーカー・コレクションの5枚組セットのdisc D で聴くことが出来ます。

「ドナ・リー」はパーカーではなくマイルスの作曲

「ドナ・リ―」は現在に至るまでパーカーの曲ということで、そうクレジットされていることがほとんどです。

ところが、マイルスの自伝

を読むと、この曲について、ぶっちゃけて書けば「俺が作った曲なのにパーカーにパクられた」という趣旨のことを書いています。(P162)

筆者は最初にここを読んだとき半信半疑でした。
この当時の著作権はかなりいいかげんであったし、ミュージシャンが言っていることもすぐには信用できないと思っていました。曲なんかは共作ということもあり得たでしょう。
ビリー・ストレイホーン=デュ―ク・エリントンによるエリントン・ナンバーの作曲者の曖昧さなども頭にありました。

しかし上記マイルス自叙伝ではさらに傍証としてギル・エヴァンスの言動まで書いてありました。
即ち当時クロード・ソーンヒル楽団のアレンジャーだったギル・エヴァンスが「ドナ・リー」を聴いて、楽譜を見せて欲しいとパーカーのところに行ったそうです。
パーカーは「あれはマイルスの曲だ」と言ったので、ギルはマイルスのところに来たそうです。マイルスはちゃんと楽譜を持っていたので、「ロビンズ・ネスト」の楽譜を見せてもらうことを交換条件にして写しをあげたとのこと。

ここまで言うなら信用できる話ではないでしょうか?

菊地成孔も自著

において全面的にこのことを認めています。

マイルスなら、「ビーバップってのはこんなんだろ、パーカーがやるならこんな曲じゃネ?」というノリで作れても決して不思議ではありません。

という訳で「ドナ・リー」はマイルスの作曲と認定することにします。


*パーカーのために作ったので自身のバンドでは演奏していません。

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ジャコ・パストリアス

ジャコ・パストリアスが1975年のデビュー盤「JACO PASTORIUS」において、その1曲目でエレクトリック・ベースで(パーカッションだけを付けて)演奏しました。

このベースによるメロディアスな演奏は当時革命的なことで、全てのベース奏者を驚愕させたことでしょう。

この演奏はその後もコピーされ続けています。

*このアルバムでも Donna Lee(Charlie Parker)  と表記されています。この下の全てのアルバムでも同様です。

ジョー・パス&ニールス・H・Ø・ぺデルセン

続いてギターのヴァーチュオーソ、ジョー・パスとニールス・へニング・オルステッド・ぺデルセン Niels-Henning Ørsted Pedersenのデュオによるドナ・リ―です。

ジョー・パスの凄さは周知のこととして、ぺデルセンのウッド・ベースでこの正確無比な運指は驚きです。

リー・コニッツ

ここで気分を変えて、クール派 リーコニッツ&ウォーン・マーシュによる演奏を聴きましょう。

Lee Konitz – alto saxophone
Warne Marsh – tenor saxophone
Sal Mosca – piano
Billy Bauer – guitar
Oscar Pettiford – double bass
Kenny Clarke – drums

ウエストコーストの面々によって演奏されるとまた別の魅力があります。いい曲だということですね。

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Stefano Di Battista Quartet & Baptiste Herbin

これは未知のグループの演奏ですが、上との対比として現代の演奏を聴きたいと思います。

アルトサックス2本でやっていますが、BPMは280位?あるいはそれ以上速いと思います。
別に速さ比べではないのですが、演奏自体も凄くイイです。

 

Stefano Di Battista – saxophone
Baptiste Herbin – saxophone
Julian Olivier Mazzariello – piano
Daniele Sorrentino – bass
Roberto Pistolesi – drums

名前からするとイタリアのグループでしょう。

クリフォード・ブラウン

 

5曲のうち後半3曲が、1956年6月25日フィラデルフィアで、その自動車事故死の数時間前のジャムセッションの記録。
その中でこの「ドナ・リ―」が演奏されていた。

クリフォード・ブラウン 享年25 

 

ウィントン・マルサリス

マルサリスは2005年のライブアルバムでこの曲をやっています。

 

宮間利之とニューハード

最後は日本から、宮間利之とニューハードの演奏を聴きます。

懐かしいですね。カッコいいですね。

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◆Donna Leeという曲にスポットしました。
見て下さってありがとうございます。
Thank you for visiting the site.

◆スタンダード・ナンバー一覧はこちら

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