ウィントン・マルサリスのおすすめCD,現代を代表するトランペット「うま過ぎてどこが悪い!」
現代最高のトランぺッターといっても過言ではない、Wynton Marsalis ウィントン・マルサリス。
この記事はウィントン・マルサリスについてかくつもりですが、他にも気になる現代のトランぺッターがいますので、名前だけでも紹介しておきます。
●ロイ・ハーグローブーー ウィントンと同じように、教科書のような音を出せるトランぺッターです。 「音を出せる」と書いたのは、ジャズトランペッターですから、「出そうと思えば出せるのだけど、必ずしもそのようなキレイな音を出している訳ではない」という意味を含ませたわけです。
●テレンス・ブランチャード
●ニコラス・ペイトン
トランペットには逸材が多いですね。
Contents
ウィントン・マルサリスの評価
マルサリスの実力は誰もが認めるところですが、
その評価となると微妙なところもあります。
あまりよく言わない人の意見は
・「うま過ぎる」→^^
・「ハートが感じられない」
・「何をやりたいのか分からない」
みたいな意見が多いようです。
何か「器用貧乏」みたいな言われようですね。
筆者はそんなことは全く思いません。
これほどテクニックがあってかつ歌心もあるトランペッターは、めったに出てこない天才と言えます。
いわれなき非難ですね。やっかみもあるのでしょうか。ウィントンの発言などに若干の問題があるのかもしれませんが、私は基本的に、音楽だけで判断します。
その演奏を聴けばわかります。
まず1曲〈Standard Time Vol.1〉から「枯葉」〈Autumn Leaves〉
Wynton Marsalis-trumpet
Marcus Roberts-piano
Robert Hurst Ⅲ-bass
Jeff Watts-drums
通常のこの曲よりかなり早目の演奏ですね。かっこいい!音楽です。
あらかじめお断りすると、
ウィントンの演奏する音楽はあなたが想像するよりも、はるかに優しい音楽です。
特にStandard Time Vol,1~5 の音楽は優しく聴き易いいJazz です。
おすすめCD
Straight Ahead / Art Blakey And The Jazz Messengers
マルサリスがアート・ブレイキー&ジャズ・メッセンジャーズに在籍していた時の演奏です。1981年
このアルバムの1曲目「恋に恋して」〈Falling in Love with Love〉が滅茶苦茶カッコ良くて好きなんですけど、ないですね。
代わりに同時期のライブ映像がありましたので、それを貼ります。
曲は〈Fuller Love〉
ART BLAKEY(ds)
WYNTON MARSALIS(tp)
BRANFORD MARSALIS(as)
BILLY PIERCE(ts)
DONALD BROWN(p)
CHARLES FAMBROUGH(b)
かっこいいバンド、演奏です!
Black Codes (1985)
表題曲〈Black Codes〉です。
COLUMBIAの輸入盤はパーソネル(演奏者名)などの、データがちゃんと表記してないことが多く困るんですが、この盤もそうで演奏メンツが書いてないっ。
で、調べました。マルサリスの公式ページまで行って。
こう書いてありました。
One of the hardest swinging and best-loved of his 1980s recordings wraps listeners in the astonishing group sound that defined Wynton Marsalis. Firey performances by the players jazz writers dubbed “The Young Lions”: saxophonist Branford Marsalis, the “Doctone” – pianist Kenny Kirkland, the “Net Man” – bassist Charnett Moffett, drummer Jeff “Tain” Watts, and of course Wynton himself on trumpet.
One of the hardest swinging:そうです。マルサリスの演奏としてはハードな演奏です。
兄、ブランフォード・マルサリスがサックスですね。
そして、ピアノは早死にしちゃったケニー・カークランド。(ケニーはブランフォード・バンドのレギュラー・ピアニストをやっていました。)
ベースがチャーネット・モフェット、ドラムス:ジェフ・ワッツですね。
このハード・アルバム 好きです。
J MOOD (1986)
このアルバムも好きです。
このメンバーによる演奏はかなり好きです。
Marsalis(tp),Marcus Roberts(p),Robert HurstⅢ(bass),Jeff Watts (ds)
1曲だけ〈Insane Asylum〉ーーー訳すと「精神病院」ですかねぇ。
Standard Time Vol.1 (1987)
で、最初に「枯葉」をかけたアルバムです。
このアルバムからもう1曲〈April In Paris〉を聴きましょう。
Standard Time Vol.2-Intimacy Calling (1990)
で、次のVol.2 なんですが、これがVol.1 に劣らず素晴らしいアルバムでした。
この辺のたたみかけてくるような、常に前作を上回ってくるようなところがマルサリスの凄さ、実力のある証拠と思われました。
メンバーも変わって、
W.Marsalis(tp), Marcus Roberts(p),Reginald Veal(b),Herlin Riley(ds),
となります。
*このベースとドラムは後に大西順子のトリオに参加しますね。
曲は〈The End of A Love Affair〉
Standard Time Vol.3–The Resolution of Romance
このスタンダード・タイムVol.3 がまた素晴らしいのだから、この人はどこまで才能があるのだろうと思ってしまう。
このアルバムの特徴はピアノに自らの父親エリス・マルサリスを迎えていること。
そして本当にスタンダードと呼べる名曲を21曲も演奏している。
ストリングスなども排し、あくまでカルテットでの演奏で徹底的に「古き良きジャズ」をやっている。
〈Street Of Dreams〉を聴いてください。インティメイトな演奏です。
Standard Time Vol.5–The Midnight Blues (1998)
このアルバムから〈Spring Will be a Little Late This Year〉
Wynton Marsalis(tp),Eric Reed(p),Reginald Veal(b),Lewis Nash(ds)
これより後のアルバムとなると
Live At The House of Tribes(2002) あたりですが、
この辺になるとYoutubeでも動画になりますので、省略します。
これ↑も好きですよ。
まとめ
最初に書いたように、結構、毀誉褒貶の多いプレイヤーですが、実力は間違いなくピカイチ、テクニックは完璧。歌心もちゃんとある。どこに文句をつける筋合いがあるでしょうか。 やる音楽も色々ですが、聴き易くて楽しいものが多く、まだまだ、今後もいい音楽を発表してくれに違いないプレイヤーだと思います。
1曲でも気に入った曲を見つけられたら幸いです。
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