上原ひろみ「Place To Be」はピアノソロの傑作アルバムだ
上原ひろみーーーテレビやYouTubeで見ていて「うまいなあ」と思いながらもCDを買って、自室のスピーカーから音を出して聴こうとまでは思いませんでした。
ところが
このCD
これを聴いて正直驚きました。
初のソロ・アルバムなのですが、そのクラシックとジャズのハザマにあるようなピアノのタッチ、そして実に多様な音楽性は「聴かせる」アルバムになっていました。
アルバム 「プレイス・トゥ・ビー」
このアルバム、上原ひろみが世界各地を演奏旅行で訪れた際に、その印象をスケッチのように作った曲が中心に並べられています。
全12曲、ニューオリンズスタイルを思わせるような曲から、クラシカルな曲まで多彩な表現(とテクニック)の曲が納められているのですが、見事というしかありません。
ソロという表現形式が彼女には一番合っているのではないか?と思ってしまいました。
収録曲
1. BQE2. シュー・ア・ラ・クレーム3. シシリアン・ブルー4. ベルン、ベイビー、ベルン5. サムウェア6. ケープコッド・チップス7. アイランド・アゾレス8. パッヘルベルのカノン9. ビバ!ベガス-ショー・シティー、ショー・ガール10. ビバ!ベガス-デイタイム・イン・ラスベガス11. ビバ!ベガス-ザ・ギャンブラー12. プレイス・トゥ・ビー
13. グリーン・ティー・ファーム/上原ひろみ FEAT. 矢野顕子
(13.は日本盤ボーナストラック)
Somewhere
すごく気に入った曲〈Somewher〉をアップします。
クラシック的なタッチで始まります。クラシックのピアニストがジャズっぽく弾いているという感じにも受け取れますが、いや、そういう詮索は抜きにして Hiromi の音楽として聴く曲でしょう。
Place To Be
最後12曲目に置かれたタイトルナンバーです。
この曲はライブ映像で見てみたいと思います。
パッヘルベルのカノン
注目の「パッヘルベルのカノン」ですが、初めのコーラス、左手は普通なのですが、右手の音は、多分ハープシコードの音を意識したのでしょうが(ジョン・ケージのプリペアード・ピアノのように)弦に何か異物を挟んで弾いています。その音が決して聴いて快い音ではありません。途中からジャズっぽくなるところで、その異物は除かれ普通になります。
初めのヘンな音の部分があることが非常に残念です。アルバム全体の美しい統一感にも邪魔になっていると思います。
(パフォーマンスのように感じました。余計なことです。)
Sicilian Blue
英文ライナーに上原自身が書いています。
When I was walking down the street in Sicily, this melody came to me very naturally. Probably because of such a blue sky ,blue ocean and beautiful streets.
本当にそんなナチュラルな曲ですね。
シシリーの海沿いの道を歩いてみたいものです。
*どちらかと言えばCD収録曲がいいのですが、動画しかありませんのでそれをアップします。
まとめ
上原ひろみのCDを全部聴いているわけではありませんが、
(というかほとんど聴いていません)
YouTubeで聴くので、いいと思っていました。
しかしこのPlace To be はスピーカーの前に座って聴くことが出来る素晴らしいアルバムだと感じました。
*クラシックのピアノを良く聴いてある方がどう感じられるか興味があります。