映画「グリーンブック」は必見!中高年にはどストライク、音楽好きにもお勧め、笑いと感動の2時間

キャッチ画像は映画サウンドトラック盤のジャケット・カバー
時代は1962年
Based On a True Story :真実の物語
天才ピアニスト、ドクター・シャーリー(マハーシャラ・アリ)の最南部を含む演奏旅行の運転手として雇われたのは、無学なイタリア系白人のトニー”リップ”バレロンガ(ヴィゴ・モーテンセン)。
1960年代始めの南部を白人が運転して、黒人が後部座席に座った車で走ることはそれだけで「事件」なのです。
二人の旅は笑いを呼びながらも深まってゆきます。
ロード・ムービーとしても最高です。
◆ドクター・シャーリー(Don Shirley)の実際の音楽・演奏に興味ある方はこれをBGMとして流しながら読んでくださるといいと思います。
Contents
予告編~みどころ
まずは、映画の雰囲気が分かる予告編をどうぞ。
●冒頭のシーン、クラブ「コパカバーナ」の用心棒をしているトニー。
ステージで歌っている小柄な歌手はボビー・ライデル。(彼もイタリア系でした)
*この当時、ボビー・ダーリン、ボビー・ヴィントン、ボビー・ヴィー、ボビー・ライデルが4人ボビーと呼ばれていました。
予告編で分かるように
●ドクター・シャーリーは黒人のピアニストです。
クラシックの教育を受けたクラシック・ピアニストなのです。(音楽その他の学位を取りドクターの称号を得ます。語学にも堪能で英語以外に少なくとも4ヶ国語は話せることが暗示されています)
しかしプロデューサーからポピュラー&ジャズの演奏をすることを勧められ、
そのような演奏をしていて、ピアノ、チェロ、ベースのトリオでツアーに出ることになる訳です。
フライドチキン
最初の爆笑シーンがこれでした。
皿がない、フォークが無いと言っているドクターにチキンを放り投げます。手づかみで食べるチキンをドクターは気に入ったようです。
「ところで骨は?」と聞くドクター。窓を開けて骨を放り投げるトニー。笑って同じようにするドクター。
でもドリンクカップを放り投げたトニーにドクターは戻るように命じます。
トニーが書く妻への手紙
トニーがいろんな場所から手紙を書くシーン。
予告編にありますが、その「子供の手紙」に呆れたドクターは手紙の添削を始めます。
トニーの手紙はどんどん上達します。
驚く奥さんのドロレス。 いいシーンです。
トニー”リップ”バレロンガの奥さんドロレスを演じる
リンダ・カーデリーニがなかなかイイです。
1975年生まれ。
黒人音楽
「知らない」というドクター・シャーリー。
「黒人のくせにチャビー・チェッカーを知らない!?」と驚くトニー。
その後、サム・クックやアレサ・フランクリンも話題になります。
「サム・クックはあんたの同胞だろ?」
ここで現れるトニーの名台詞が
「あんたよりオレの方が黒い」
【参考】オールディーズ:ロックンロール編⇨
ソウル・ミュージック(サム・クック、オーティス、ダニー・ハサウェイ)⇨
ティッツバーグというジョーク
ピッツバーグに向かう時、トニーが「ティッツバーグは愉しみだ。巨乳が多いらしい!」と。Pittsburgh-Tittsburgh
そしてピッツバーグを去る時のトニーの呟き。
「ティッツバーグは他の町と同じだったな・・・」
●面白エピソードばかりを書きました。
記憶で書いていますので、セリフの細かいところは違っているかも知れません。
・ロバート・ケネディ司法長官のこと
・セクシュアリティのこと
なども重要な逸話でした。
監督 (ピーター・ファレリー)
監督は1956年生まれのピーター・ファレリー。
筆者が見たファレリーの映画は、キャメロン・ディアス主演の『メリーに首ったけ』(98)というシモネタ満載のラブコメディ1本です。
これは本当に笑えました。
ドン・シャーリーのこと about Don Shirley
最後エンドロールで実際の二人が紹介されます。
奇しくも二人共2013年に亡くなったと。
Donald Walbridge Shirley (January 29, 1927 – April 6, 2013)
Amazon でDon Shirley で調べればたくさんのアルバムがあります。
いくつか聴いてみましたが、取り敢えずこれが一番いい(Jazzっぽい)ようです。
*いかにもクラシックのピアニストが弾くポピュラー~ジャズという感じではあります。
Dr.Shirley : You must be Dolores.
ドロレスは手紙のことなど、何でも分かっていたようです。
おわりにーーアカデミー賞について
この「グリーンブック」が作品賞
「ボヘミアン・ラプソディ」が主演男優賞
という結果はいいバランスでよかったのじゃないか、、と思います。
*その裏では色々あったかもしれませんが。