ジャズの名曲:「バット・ノット・フォー・ミー」But Not For Meのいい演奏
But Not For Me 「バット・ノット・フォー・ミー」
アイラ&ジョージ・ガーシュウィン兄弟の作品です。
1930年のミュージカル〈Girl Crazy〉のために書かれました。
歌詞は下に引用しますが、まんまの意味でいいようです。
「でも、ボクの(わたしの)ためじゃない」
(*ちょっと拗ねてる感じでしょうか?)
Contents
歌詞
They’re writing songs of love, but not for me
A lucky star’s above, but not for me
With love to lead the way
I’ve found more clouds of grey
than any Russian play could guaranteeI was a fool to fall and get that way
Heigh-ho! Alas! And also, lack-a-day
Although I can’t dismiss
The memory of her kiss
I guess she’s not for meI was a fool to fall and get that way
Heigh-ho! Alas! And also, lack-a-day
Although I can’t dismiss
The memory of her kiss
I guess she’s not for meソングライター: Ira Gershwin / George GershwinBut Not For Me (Vocal;2004 Digital Remaster) 歌詞 © WB Music Corp., Music Sales Corporation, Ira Gershwin Music, New World Music, WB MUSIC CORP, W B MUSIC CORP, CHAPPELL & CO., INC.
空にはラッキースターがあるけど、僕のためじゃない
(中略)
彼女のキスの思い出
それは、僕のためじゃない
何しろ筆者がインスト好きなもので、歌入りの後はインスト演奏でいきます。
チェット・ベイカー
決定的に有名なのがチェット・ベイカーのペット&ボーカルですね。
しかも何度もやっています。
しかしここは若い時のあの〈Chet Baker Sings〉のバージョンで聴きたいものです。
●いやー、やはりイイですね! 何というか青春の輝きと切なさみたいなーーーその後のチェットの生き様を知っているので、なおさら切なく感慨深いです。
キャロル・スローン
白人女性ボーカル、Carol Sloaneで聴きます。
彼女は長いヴァース付きで歌っていますが、それが効果的です。
伴奏はトミー・フラナガン・トリオです。さすがいいピアノです。
しかしキャロルの歌は良かったですね!
このアルバムはスローン=フラナガンによるガーシュウィン曲集です。
アニメ「坂道のアポロン」
ここで突然ですがアニメ「坂道のアポロン」でこの曲が歌われるシーンを入れます。
マイルス・デイヴィス
*インスト演奏に行きます。
1954年にマイルスが有名なアルバム〈Bags Groove〉でやっています。
●’54年、すでに驚くほどマイルスらしい演奏をしていますね。
Miles Davis(tp),Sonny Rollins(ts),Horace Silver(p),Percy Heath(b),Kenny Clarke(ds)
このアルバム、表題曲ではモンク(p)、ミルト・ジャクソン(vib)が入っているのですが。
ジョン・コルトレーン
コルトレーンもやっています。 例の〈My Favorite Things〉の中に入っています。 ちゃんとテナーサックスでやってくれています。
John Coltrane(ts),McCoy Tyner(p),Steve Davis(b),Elvin Jones(ds)
●シーツ・オブ・サウンド的演奏をしていますね。結構激しいです。
レッド・ガーランド
*マイルスもコルトレーンもいい演奏でした。 二人を聴いた後で、レッド・ガーランドのピアノトリオで聴きましょう。
Red Garland(p),Paul Chambers(b),Art Taylor(ds)
●ガーランドのピアノはやはり心が和みますね。
アーマッド・ジャマル
続けてピアノでアーマッド・ジャマルの演奏を聴きましょう。
アーマッドのピアノもレッド・ガーランドほどコロコロではないですが、その代り高音がキラキラ~~です!
(やはりジャマルは独特ですーーマイルスが惚れたという逸話がありますーーガーランドに「ジャマルみたいに弾いてくれ」と言って気分を害させたとか^^)
Ahmad Jamal (piano), Israel Crosby (bass), Vernel Fournier (drums)
レイ・ブラウン=モンティ・アレキサンダー=ハーブ・エリス
Monty Alexander (piano); Ray Brown (bass); Herb Ellis (guitar); John Frigo (violin).
これはまた楽しい演奏でした。 こんな演奏されるとBut Not For Me も深刻な意味じゃない、ジョークみたいな戯言に感じられます。
ロイ・ハーグローヴ
昨年(2018)惜しまれて49歳の若さで亡くなったロイ・ハーグローヴが弱冠22歳の時に日本で録音したアルバムに入っている演奏です。清々しい演奏です。この頃から(というかこの頃が一番)きれいな音のペットを吹いていました。
Roy Hargrove(trumpet), Antonio Hart(alto sax) ,Tomoyuki Shima(bass) ,Masahiko Osaka(drums) ,Yutaka Shiina(piano)
リズム隊は日本人です。The Jazz Networksというグループ名でやっていました。
Love Notes
もう最後です。日本人女性ボーカルのステキなものがありましたので。
この人もヴァースから歌っていて、好感の持てる素直な歌唱です。
ボーカル:井上真紀 Maki Maggie Inouye(vo) トランペット:Hiro川島 Hiro Kawashima(tp) ピアノ:Frank Strazzeri(p) ベース:Chris Colangelo(b)
とキャプションされています。私は誰も知りませんでした。
実はこのアルバムは上のVideoとは違うバッキングメンバーで吹き込まれています。
またBut Not For Meも収録されていません。
ヒロ川島(tp)、井上真紀(vo)のふたりを中心に結成されたLOVE NOTESが、ハロルド・ダンコ(p)、ピーター・アースキンス(d)らの名プレイヤーを迎えSPECIAL UNITとしてリリースするアルバム。ジャズ・スタンダードの名曲を中心に、井上真紀のオリジナル曲「Sakura2012」やHiro川島のオリジナル・インスト曲「Pavane」そして「Sukiyaki」として世界に知られる名曲「上を向いて歩こう」を収録。
ーーAmazon アルバム解説より引用
*ハロルド・ダンゴと書かれていたので、筆者が修正しておきました。
★以上 But Not For Me 特集でした。
他にも色んな歌唱、演奏があるのですが、筆者が好きなモノだけをアップさせてもらいました。
★ありがとうございました。
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