JAZZという音楽の魅力を中心に

All The Things You Are というジャズのスタンダードの名曲を一挙に21バージョン聴きまくる!【改訂版】

 
この記事を書いている人 - WRITER -
団塊世代ど真ん中です。 定年退職してからアルト・サックスを始めました。 プロのジャズサックス奏者に習っています。 (高校時代にブラスバンドでしたけど当時は自分の楽器を持っていませんでしたので、それっきりになりました) 主にジャズについて自由に書いています。 独断偏見お許しください。

Sponsored Link

All The Things You Are 「オール・ザ・シングス・ユー・アー」という曲

1939年にジェローム・カーン(曲)オスカー・ハマースタインⅡ(詩)によって作られた、例によってミュージカルのための歌曲(ラブ・ソング)なのですが、曲が良くて、コード進行が面白いので、多くのジャズ・ミュージシャンに演奏されることになりました。(筆者も好きな曲です)

●YouTubeの画像をズラッと並べているだけと思われるかも知れませんが、本当にいいと思う演奏しか選んでいませんので安心してください。
一人のプレイヤーの複数の演奏なども多く、ざっと200バージョン位はありそうでした。

*ただどうしても筆者の好みは、反映されてしまいますのでその点はご了承ください。
それと順(時代)は不同です。

余りにも名演が多いので欲張ったら21バージョンにもなりました。
「そんなに聴けるか!」と言われそうです。適宜好みでお聴きください^^。

エラ・フィッツジェラルド

まず聴くのはどれがいいか考えたのですが、1番目だけは歌詞のある(つまり歌手による)バージョンにします。(*後はすべてインスト演奏です)

歌うのはエラ・フィッツジェラルドです。(*このブログでは初登場です)

 

歌詞

You are the promised kiss of springtime
That makes the lonely winter seem long
You are the breathless hush of evening
That trembles on the brink of a lovely song
You are the angel glow that lights a star
The dearest things I know are what you are
Some day my happy arms will hold you
And some day I’ll know that moment divine
When all the things you are, are mine

筆者
 
この歌詞をずっと見てゆくと一番最後の
 all the things you are, are mine
という所が一番言いたいこと、すなわちタイトルの意味なんですね。
(いつの日か)あなたの全てがわたしのもの・・・

キース・ジャレット・トリオ

この曲のメロディを愉しむ演奏としてキース・ジャレットのスタンダードトリオの日本でのライブ演奏動画を観ましょう。(1996年昭和女子大学人見記念講堂)

Keith Jarrett :piano
Gary peacock: bass 
Jack Dejohnette: drums

このトリオの演奏は聴くと安心します^^

アルバムでは「スタンダード Vol.1」で演っています。

Sponsored Link

ジョニー・グリフィン

ここでサックス演奏に行きたいです。 ジョニー・グリフィンに〈Blowing Session〉(1957)というアルバムがあります。 このアルバム、グリフィンの他にテナーにジョン・コルトレーンとハンク・モブレーを迎えてゴリゴリ吹いちゃうという正にブロウイング・セッションなのですが、ここでこの曲を演っています。聴きましょう!


● Lee Morgan: Trumpet
Johnny Griffin, Hank Mobley, John Coltrane: Tenor Saxophones
Wynton Kelly: Piano
Paul Chambers: Bass
Art Blakey: Drums
管のソロ順は グリフィン→コルトレーン→リー・モーガン(tp)→ハンク・モブレー ですね。
3人のテナー奏者の吹き方の違いが聴けるだけでも面白いです。
・ゴリゴリのストロングスタイルのグリフィン
・ノンビブラート、高音多用のコルトレーン
・一番普通のバップテナーのモブレー

ブッカー・アーヴィン

テナーサックスのブッカー・アーヴィンが1964年の〈The Songbook〉というアルバムで演っています。

●メンバーもいいので、楽しめるいい演奏です。
特に名手トミー・フラナガンのピアノが聴けます。
アーヴィンは無駄な装飾音を使わないストレートな演奏が好感を持てます。
Booker Ervin – tenor saxophone
Tommy Flanagan – piano
Richard Davis – bass
Alan Dawson – drums

渡辺香津美

ボーカル、ピアノ、サックスと聴きましたので、ギターを聴きます。
日本のナンバーワン・ギタリスト渡辺香津美のトリオの演奏です。

 

●かっこいい~ですね。

パット・メセニー

ギターと言えばメセニーの演奏を外せません。
特にこのデイヴ・ホランド、ロイ・ヘインズとのとのトリオ
GEFFEN盤〈Question and Answer〉での演奏はギター演奏の定番です。

Pat Metheny – guitar
Dave Holland – bass
Roy Haynes – drums
Recorded December, 1989

 

Sponsored Link

スコット・ハミルトン

スコット・ハミルトンが〈East Of The Sun〉というアルバムで演っていました。(1993年Concord盤)
ハミルトンは歌でいうヴァースの部分から吹き始めています。そのヴァース→本テーマ に移る所がかっこいいです。

*登場した時には単なるイミテーターのようだったスコット・ハミルトンがこの頃からぐっと良くなりました。

チェット・ベイカー

全体を見るとサックス奏者の演奏が多いので、ここにトランペットのチェット・ベイカーを入れたいと思います。チェットは何度かこの曲をやっているようですが、1953年24歳のチェットのラス・フリーマン(ピアノ)とのセッションが一番良いようです。

クリフォード・ブラウン

夭折の天才トランぺッター、クリフォード・ブラウンの演奏です。

輝かしいペットです。1953年パリでの録音。
キャプションは以下。(米仏の混合バンドですね)

Gigi Gryce – Clifford Brown Sextet
Clifford Brown (tp) Gigi Gryce (as) Henri Renaud (p) Jimmy Gourley (g) Pierre Michelot (b) Jean-Louis Viale (d) Paris, France, September 29, 1953

Sponsored Link

ビル・エヴァンス

この曲もまたビル・エヴァンズの静謐とも言えるソロの演奏があります。
しかし、エヴァンズはやはり凡百のピアニストとは違います。徐々にピアノの鬼と化して行くのが分かるのです。

 

またエヴァンズは下のアルバムでもこの曲を、こちらはトリオでやっています。

バド・パウエル

ピアニストで聴くならこの人を入れなくちゃという・・・バド・パウエル。

バドは何回も演奏していますが、ここで聴くのは中期’55年の録音です。

 

まだ、、充分に、、パウエルらしい演奏ですね。

Parcy Heath (bass)
Kenny Clarke (drums)

セロニアス・モンク

バドを聴いたらもう一人のピアノの天才、セロニアス・モンクのグループの演奏も!
サックスはもちろんチャーリー・ラウズです。

Thelonious Monk ( p ), Charlie Rouse (ts), Larry Gales (b), Ben Riley (d)

この1964年の”ITクラブ”での2枚組ライブアルバムは、モンクの有名曲を始めとしてスタンダードナンバーなど、聴きごたえのある秀逸ライブアルバムだと思います。

Sponsored Link

シダー・ウォルトン

シダーというピアニストは地味な印象がありますね。

たしかに渋いタイプのピアノだと思うのですが、よく聴けばまさにピアノの王道を行くステキな演奏をしていることに気づきます。

紹介するオランダのTimelessレーベルで、ロン・カータージャック・ディジョネットのトリオで吹き込まれたAll The Things ~もそういう味わい深い演奏です。

 

*余談ですが村上春樹がこの↓著書の中でシダー・ウォルトンに最初の1章を割いています。
春樹氏はシダーを「強靭な文体を持ったマイナー・ポエト」と呼んでいます。

ハンプトン・ホーズ

あとピアニストの演奏と言えば

そう、ホーズを忘れてはいけません。

 

スローで弾き始めて途中からスウィンギ―になるというホーズらしい、バッパーらしい演奏で気持ちいいです。

エディ・ヒギンズ

えー、ピアニストによる演奏、あと一人はエディ・ヒギンズ。
日本のVenusで再(?)ブレイクしたのですが、やはり悪くないのです。

これ2枚組ですが〈You are too beautiful〉の方に入っています。
この曲の日本語タイトルが「君は我がすべて」となっています。

チャーリー・パーカー

チャーリー・パーカー(alto sax)の演奏を聴きます。

●曲のタイトルは〈Bird Of Paradise〉となっています。
確かにテーマのメロディは原曲とは違う演奏をしていますが、イントロといい(エンディングも)、コード進行といい、これは〈All The Things ~〉の変奏だと思います。
初めにコード進行が面白い曲と書きましたが、このようにコードに乗せて色んなヴァリエーションが可能な曲であることが、プレイヤーに好まれる理由の一つのようです。
パーカーは1947年に既にこのような演奏をしていたのですね。

ハンク・モブレー&リー・モーガン

「ブロウイング・セッシヨン」にも出ていた二人、ハンク・モブレーとリー・モーガンの名門ジャズクラブ「バードランド」でのライブ・アルバムです。1958年

 

Lee Morgan (tp)
Curtis Fuller (tb)
Hank Mobley (ts)
Billy Root (ts, brs)
Ray Bryant (p)
Tommy Bryant (b)
Charles “Specs” Wright (ds)
トロンボーンのカーティス・フラーが入っているのもいいですね。

Sponsored Link

アートペッパー&ウォーン・マーシュ

コニッツ&マーシュに比べると余り有名ではないペッパー&マーシュ盤ですが、この1956年のContemporary盤の中でall the things~が演奏されています。

 

 

 Art Pepper (alto sax), Warne Marsh (tenor sax), Ronnie Ball (piano), Ben Tucker (bass), Gary Frommer (drums)

アルトとテナーのブレンド音はここでも魅力的です。
ロニー・ボール以下のリズム隊もいい演奏しています。

ポール・デスモンド&ジェリー・マリガン

好きな白人のアルトとバリトンのデスモンド&マリガンが、ステキなアンサンブルで聴かせてくれています。オール・ザ・シングス~

Paul Desmond (alto sax)
Gerry Mulligan (baritone sax)
Wendell Marshall (bass)
Connie Kay (drums)

●いやー、この二人が演るとまた一味違うAll The Things になりますね。
サックス2本のアンサンブルはやはり気持ちいいです。
コニー・ケイのドラムがMJQを思わせるようで、全体に優雅な感じがあります。

デイヴ・ブルーベック&アンソニー・ブラクストン、リー・コニッツ

あのデイヴ・ブルーベックがフリージャズの闘士だったアルトサックス奏者アンソニー・ブラクストンと同じくアルトのリー・コニッツと演っているバージョンがあります。
このメンバー

Dave Brubeck:piano
Anthony Braxton : alto sax
 Lee Konitz:alto sax
Jack Six: bass 
 Roy Haynes: drums
は面白いです。特に2アルトは珍しいですね。
ドラムスにロイ・ヘインズが入っていますし。

この演奏は〈All The Things We Are〉というアルバムに入っているのですが、このメンバーでスタンダードばかりを演っているのが面白いアルバムです。
2曲目の〈In Your Own~〉はブルーベックが作った佳曲でビル・エヴァンスなどが自己のアルバムでいい演奏をしています。

収録曲
1. ライク・サムワン・イン・ラヴ
2. イン・ユア・オウン・スウィート・ウェイ
3. オール・ザ・シングス・ユー・アー
4. ジミー・ヴァン・ヒューゼン・メドレー
5. ドント・ゲット・アラウンド・マッチ・エニモア

ディヴ・ブルーベックはD.B.Q(デイヴ・ブルーベック・カルテット)でも演奏しています。(サックスは勿論ポール・デスモンド)

フィル・ウッズ

さて、これで最後にしようと思います。
これが一番新しい演奏ではないでしょうか。(1999年録音)
フィル・ウッズと大西順子の共演盤です。

パーカー⇒キャノンボール⇒ウッズ というアルトの系譜を思わせる演奏です。

Phil Wood (as)
 大西順子 (p)
Ron Carter (b)
Bill Goodwin (ds)

おわりに

All The Things You Areを21のバージョンで聴きました。(大変でしたね^^)

ほとんどのプレイヤーが一度は演っているというくらいありますが、誰かの演奏が決定的名演というのは無いようです。というかやはり名曲は名演を呼ぶというか、本当にいい演奏が多かったと感じます。

もともとバラードの曲だと思うのですが、速いテンポで演ってもまた面白いという曲で、現代も演奏されている代表的スタンダード・ナンバーです。

例えば新しいところでは、ブラッド・メルドーのライブ録音などもあるのですが割愛させていただきました。

★最後までありがとうございました。
Thanks a lot for visiting  the site!

◆スタンダード・ナンバー一覧はこちら

Sponsored Link

この記事を書いている人 - WRITER -
団塊世代ど真ん中です。 定年退職してからアルト・サックスを始めました。 プロのジャズサックス奏者に習っています。 (高校時代にブラスバンドでしたけど当時は自分の楽器を持っていませんでしたので、それっきりになりました) 主にジャズについて自由に書いています。 独断偏見お許しください。

- Comments -

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

Copyright© ジャズの名盤 , 2019 All Rights Reserved.