ジャズの名曲:Whisper Not ウィスパー・ノット:ベニー・ゴルソンが作った名曲は愛され続ける

Whisper Not カッコいいタイトルです。
テナーサックス奏者ベニー・ゴルソンが作曲しました。
ゴルソンがアート・ブレイキーとジャズ・メッセンジャーズに在籍していた時に作っています。
曲のカッコよさ、タイトルのカッコよさでヒットしました。
ゴルソン自身も何度も演奏(録音)していますし、
他のジャズ・プレイヤーにも演奏されることを繰り返して
立派なスタンダード・ナンバーとなりました。
「キラー・ジョー」、「ブルース・マーチ」、「アイ・リメンバー・クリフォード」などの曲もゴルソンが作ったヒット曲です。
Contents
ミルト・ジャクソン、ゴルソン、ファーマーなどによるライブ演奏
まず、ゴルソン自身とミルト・ジャクソン、アート・ファーマー、ニールス・H.O. ぺデルセンなどによる素晴らしい動画でこの曲を聴きたいと思います。’97年です。
Milt Jackson – vibraphone
Benny Golson – tenor sax
Art Farmer – trumpet
Ulf Wakenius – guitar
Niels-Henning Orsted Pedersen – bass
Jonas Johansen – drums
June 14, 1997, Große Konzertscheue, Jazzbaltica, Salzau, Germany
アート・ブレイキー & ジャズ・メッセンジャーズ 1958
では、時代を戻して1958年、アート・ブレイキーとジャズ・メッセンジャーズの演奏です。
ゴルソンの横でトランペットを吹いているのはリー・モーガンです。
リー・モーガン
そのリー・モーガンが自身のアルバム、Vol.2 でこの曲を吹き込んでいます。(’56年)まだ18歳でした。
ゴルソンは編曲(アレンジ)に回り、テナーはハンク・モブレイが吹いています。
モーガン、途中からミュート・プレイをやっています。
Lee Morgan (tp)
Hank Mobley (ts)
Kenny Rodgers (as)
Horace Silver (piano)
Paul Chambers (bass)
Charlie Persip (drums)
ウィントン・ケリー
ウィントン・ケリーがトリオ、ケニー・バレル(g)を入れたカルテットで作ったRiversideのアルバムで1曲目でWhisper Not をやっています。
レイ・ブライアント
*ここからピアノ・トリオ4連発行きます。
まずはレイ・ブライアントーー巧いです。というか、ブライアント特有の「味」があります。
Ray Bryant (p), Tommy Bryant (b), Oliver Jackson (ds)
Album:” Ray Bryant/ Plays ” Recorded:New York City, November 5, 1959
ジュニア・マンス
おそらく、この曲のピアノトリオ・バージョンとしてはこれが一番有名なのではないでしょうか。
Junior Mance (piano)
Ray Brown (bass)
Lex Humphries (drums)
オスカー・ピーターソン
次はオスカー・ピーターソン、レイブラウン、エド・シグペンのトリオです。
さすがのテクニシャン。
海野雅威
日本人も行きましょう。海野雅威(うんのただたか)のトリオです。
*海野雅威はロイ・ハーグローブのグループにも在籍したNY在住のピアニストです。ヘイトクライムにより襲われて重傷を負い、そのリハビリからやっと復帰したことが報じられています。
基本、端正な演奏なのですがそれだけではないスウィング感=迫力のある演奏です。
Tadataka Unno (p) Yutaka Yoshida (b) Shunsuke Umino (ds)
マルグリュー・ミラー&ニールス・へニング・オルステッド・ぺデルセン
マルグリューはN.H.O.Pとのデュオで、ノース・シー・ジャズ・フェスでのライブ演奏。
マルグリュー・ミラーは2000年頃はNo.1のピアニストだったと思います。
2013年57歳での死亡が惜しまれます。
ぺデルセンの正確無比で大きな音のベースも聴き所です。
Mulgrew Miller (p), Niels-Henning Ørsted Pedersen (b)
Album:” NHØP & Mulgrew Miller / Duo -Live! ” Recorded:Live by Dutch National Radio, July 15, 2000 at North Sea Jazz Festival 2枚組、1曲目でWhisper Not をやっています。
ロイ・ハーグローブ
ハーグローブの素晴らしい演奏です!
Antonio Hart – alto sax
Roy Hargrove – trumpet
John Hicks – piano
Scott Colley – bass
Al Foster – drums
サイラス・チェスナット、バスター・ウィリアムズ&ジョー・ファンスワース
さて最後は最新2021年9月の動画とします。
実力派の3人による演奏。
*ピアニスト、サイラス・チェスナットはジョーイ・デフランセスコ(organ)と並ぶジャズ界2大デブちゃんです^^。勿論実力は折り紙付き。
ベースのバスター・ウィリアムズは現在最も信頼されるベーシストの一人でしょう。
Cyrus Chestnut, piano
Buster Williams, bass
Joe Farnsworth, drums
まとめ
この曲、タイトルもカッコいいのですが、何しろメロディが良いので、愛されていますね。
まだまだたくさんの演奏があるのですが、ここまでとします。
ボーカル・バージョンもあるのですが、この曲のボーカルは筆者が好きではないので避けました。悪しからず了解ください。
例えばキース・ジャレットのスタンダード・トリオもWhisper Not をタイトルとした2枚組ライブ・アルバムを出しています。
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