アンネ・ソフィー・フォン・オッターとエルヴィス・コステロのアルバム「For The Stars」は音楽が好きな人必携

アンネ・ソフィー・フォン・オッター
は1955年生まれ、スゥエーデン人のクラシックのメゾ・ソプラノです。
そのオッターがエルヴィス・コステロと共演したアルバムが〈For The Stars〉(2001年)
*フォン・オッターはその後、ブラッド・メルドーとの共演アルバムも出しました。
For The Stars –いい曲がたくさん入ってますので、聴いてみましょう。
Contents
Broken Bicycles/Junk
おそらくもっとも注目された曲
トム・ウェイツの〈Broken Bicycles〉とP・マッカートニーの〈Junk〉を合体させてまるで最初から一つの曲だったように。
基本オッターがBroken Bicyclesを歌って、コステロがJunkのほうを歌っているようですね。
合体された2曲とも、もともとの曲がいいので、素晴らしいことになりました。
これは特別にトム・ウェイツが歌う〈Broken Bicycles〉も聴きましょう。
トム・ウェイツはジム・ジャームッシュの映画などでもお馴染みになりましたが、ミュージシャンとして俳優として個性的な活躍をしています。こういう独特な世界を作るのがうまいですね。
The Other Woman
筆者が最初に気に入ったのはこの曲です。
これはフォン・オッターだけが歌います。ピアノ、サックス、ヴァイブラフォーン、セロなどの伴奏も聴きどころです。
オッターの伸びやかな、喉をきれいに開いた歌が何とも言えません。
この曲謎めいた歌詞も魅力です。
The other woman enchants her clothes with French perfume.
(その女はフランスの香水をつけたドレスで魅了する)
And as the years go by,the other woman will spend her life alone.
(そして時が経って、その女は自分の人生を孤独に過ごすだろう)
*日本盤を買われた方、ちゃんとした歌詞カードが付いていたのでしょうね。
This House is Empty Now
バカラックの曲にコステロが詩をつけた曲。
賑やかだった、笑い声に満ちていたあの家が・・・今は空っぽと寂寥感あふれる歌です。
You Still Beliene In Me
このアルバムではビーチボーイズのブライアン・ウィルソンとトニー・アッシャーが共作した曲が2曲取り上げられています。
〈Don’T Talk (Put Your Head on My Shoulder)〉と〈You Still Believe In Me〉です。
どちらもビーチ・ボーイズのアルバム「ペット・サウンズ」に入っていたのですがここでは、ブライアン・ウィルソンらしい後者を聴きましょう。
For The Stars
コステロの声をしばらく聴いていないようなので、コステロがこのアルバムのために書き下ろした曲〈For The Stars〉を最後に聴きましょう。
まとめ
このアルバム、紹介しなかった他の曲にもまだいいものがあります。
こんなアルバムを聴くと、ジャズ、ポップス、クラシックというようなジャンルにこだわることが虚しくなります。
フォン・オッターの歌声は筆者はこのアルバムで最初に聴いたわけですが、クラシック出身でありながら、自然に、何の衒いも無く、このような曲を歌う姿に感動しました。
そして勿論エルヴィス・コステロの才能と姿勢にも!
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