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ジャズがきてる?:BLUE GIANT SUPREME 第5巻6巻:バンドの名前が決まった!

 
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団塊世代ど真ん中です。 定年退職してからアルト・サックスを始めました。 プロのジャズサックス奏者に習っています。 (高校時代にブラスバンドでしたけど当時は自分の楽器を持っていませんでしたので、それっきりになりました) 主にジャズについて自由に書いています。 独断偏見お許しください。
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BLUE GIANT SUPREME 第5巻と第6巻 読みました。

バンドの名前が決まりました。


ナンバーファイブ
(この単純だけど、何故?というバンド名の由来はマンガで読んでください)

 

NUMBER FIVE

Bruno Kaminskyブルーノ・カミンスキ (piano)   from  Poland

Hannnah Peters ハンナ・ペータース  (bass)   from  Germany

Raphael  Bonneau ラファエル・ボヌー (drums)   from  France  

Dai Miyamoto (tenor sax)    from  Japan




*画像は全てFacebook・Blue Giant Supreme タイムラインより引用

 

このジャズ漫画、勿論最初から読んでいる訳ですが、正直言って ここまで凄いことになると思っていませんでした。(石塚さん、スミマセン)

このSupremeの5巻6巻で特にそう思いました。 もうネ、ジャズという音楽のリアル?、成り立ちのようなところを見事に描いています。

 

第5巻

5,6巻のポイントを書いてみましょう。

主人公・大のことは漫画での呼び方にならってDディーと呼ぶことにします。

初ライブ

・やっと結成することができた4人のバンド(この時点では名前はまだ無い)のベルリンでのジャズ・クラブでの初ライブへ向けての様子が描かれます。

・初ライブの日、Dとハンナを応援してくれているハンブルグの楽器店主ボリスも(娘との久しぶりの会食の約束を破ってまで)駆けつけます。

また4人に興味を持っているMNC RECORD の重役ハインドルも聴きにきます。

・しかし、意気込んで、肩に力が入り過ぎた彼らの初ライブは失敗に終わります。
責任をなすりつけ合うメンバー(特にベースのハンナを責めるブルーノ)。
メンバーの個性、考え方の違いが描かれます。

 

D
全員が失敗したんだ。きっと…..改善できる。
ダメな化学反応が起こったってことは、良い化学反応も、きっと起こる
ブルーノ
嫌いだ!!
お前のその根拠のない意見が、本当に大っ嫌いだ!!
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ガブリエル登場 → ツアーに出る

ここでナンバーファイブにとって重要となる人、ガブちゃんが登場します。
ガブリエル:ボリスの甥)
実はガブちゃん、第4巻のBonus Track でフライイング的に、ジャズ的に言えば1拍シンコペートして登場していました。
元メタル・ロッカー。いまはメタボ。

そのガブちゃんは、半ば強引に4人をツアーに連れ出します。ボロボロのワゴン車(VW)に4人を乗せベルリンを出発。演奏する場所はあのボリスが段取りしているというのです。そしてガブちゃんがマネージャーもやるらしいのです。

・ツアー最初の会場は田舎のレストラン:ステージは食堂の隅のコーナーで4人乗るのがやっと。アンプは壊れていていて、ドラムセットはボロボロ、ピアノは調律が狂っている。
もっとひどいのは客はだれもジャズなんか期待していない。
最初から曲のクエストがあって、We Are The World , Let It Be, ヴァン・ヘイレンのJump!

ブルーノ
オレは絶対に演らないぞ!!
リクエストやるくらいならオレは帰る!
ハンナ
私もイヤ。
ジャズのナンバーですらないし。

*ブルーノとハンナはso serious です。

Dはヴァーサタイル(何でもやれる)なドラマー、ラファエルと二人でリクエスト曲をやることにします。そして、それにジャズ的要素、演奏を加えてゆく。客がそれにノッてきたところを見計らって、ブルーノとハンナを呼び入れてJazzを演るという作戦を取ります。

そして、それは見事に成功します。
客は喜んでその音楽を楽しみます。

ブルーノとハンナは「Dとラファエロ、特にDのことが少し分かってきた」と思います。

この田舎のレストランでのライブはバンドにとって、大きなきっかけになったようです。

続きをすぐに読みたくなって5巻は終わります。

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第6巻

冒頭で最初に書いたバンドの名前が決まります。

*ホテルでDとハンナが同室することなったとき(金がないから個室は取れない)サービスショットがありました。ハンナのシャワー上がりの下着姿です。たったこれだけでも、このBLUE GIANTシリーズでは初めのセクシーシーンではないでしょうか?^^

空港のピアノでの連弾

6巻のハイライトはフランクフルト空港に置いてある誰でも弾くことができるピアノをブルーノが弾くシーンでしょう。

*ヨーローッパの空港や駅では、このようなピアノが置いてあることが良くあるようです。(例:イタリア、シチリア島の空港、アムステルダム駅 by NHK/BS)

メンバーがフランクフルト空港に着いた時、ピアノを弾いている男がいました。明らかにプロの腕。クラシックのピアニスト。

Marek Janickiマレク・ヤニッキ:ブルーノとは欧州の様々なコンテストで競い合いその全てを勝ち抜き、いまや誰もが知るピアニストとなっている天才。

ブルーノは挨拶の後、マレクに自分のバンドの宣伝のためにピアノ連弾をしてくれることを頼みます。マレクは乗るはずだった飛行機を遅らせてまでしてその要望に応えます。

このマレクとブルーノの連弾のシーンが見事に描かれています。クラシックとジャズの競演。

その映像がSNSで拡散され、評判になります。

こうしてブルーノもナンバーファイブのために尽力することになります。ただブルーノばかりが有名になったのかも知れませんが。

ブルーノには他のバンドから、今より遥かに高額で誘いのオファーが入るようになります。

ブルーノはガブリエルと2人だけの時に言います。

ブルーノ
誰にも言うなよガブ。
オレはあいつらのことが好きなんだよ

ジャズ・フェスへの参加

次にメンバーはジャズ・フェスティバルへの参加を考えます。

と言ってももちろんモントルー、ノースシーなどのメジャーなフェスへの参加は不可能です。そこで目に入ったのが、出演者オーディションをしていたオランダの「ホルスト・ジャズ・フェスティバル
行ってみると小さな町の小さなステージ、第1回目のフェスだと分かります。たった3人の男が主催者として頑張って始めようとしているフェス。
ナンバーファイブはオーディションの結果オープニングステージをまかされます。

メインとして迎えられているのはアメリカの有名ミュージシャン・サム・ジョーダンのカルテット。
*サム・ジョーダンは黒人のベーシストという設定ですので筆者はSam Jonesを思い出さない訳には行きません)

Dは 夕食の席で居合わせたサムに下手な英語で声をかける。

D
We will play tomorrow,too.
We will play full power,please see our play.

ここまででした。
果たしてDのグループの演奏は?
果たして(初めて)有名ジャズマン、サム・ジョーンズに彼らの演奏を聴いてもらえるのか?

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まとめ

ジャズのプレイヤーがどのように共演者と交感しているのか、特にインプロヴィゼーション(即興演奏)での合わせ方、などがうまく描かれていました。
また空港での連弾のようにクラッシクと競演する時の描き方もリアルに感じられました。ここまでマンガで表現できることに驚きも感じました。

チラシ

この本(6巻)にチラシが入っていました。

このチラシを見ていると「いま、ジャズがきているのか?」と思いました。

これはジャズ入門者用のセットとわかりますが、じっと見ていると、いくつかは欲しいと思いました。「絶対名曲で聴くソウル・ジャズ」とか「ポップスシンガーのジャズ」など。

●Blue Giant Supreme のコンピレーションCD

最後まで読んでくださってありがとうございます。

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