2月7日のプレバト俳句・お題は「梅と公衆電話」中田喜子が初の女性名人に昇格できるか?
【全ての画像は番組HPより引用】https://www.mbs.jp/p-battle/
2月に入って最初のプレバト・俳句の才能査定ランキング
お題は「梅と公衆電話」
公衆電話は消え去りゆくものの一つですね。
◆実は筆者も公衆電話を見かけるとできるだけ写真を撮ることにしています。
これはお題と同じ緑色ですが、シルバー、赤、ピンクなど色々あるんですよね。
Contents
出演者
・熊谷真実
・馬場典子
・武井壮
そして紅白出場の演歌歌手、男女二人が初登場です。
・三山ひろし
・丘みどり
夏井先生が「発想の根っこは同じでも出来がこんなに違う」と成功例と失敗例を示すそうです。
特待生
・藤本敏史 (名人10段)
・中田喜子 (特待生1級)
藤本は今年始めての登場。
女性初の名人を目指す中田はこのところ現状維持の足踏み。
○夏井いつき先生が紅白の審査員で出場した話で盛り上がっていました。
査定結果速報
3位 三山ひろし
10円の 望郷流す 春の雷
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10円の望郷 受話器置く 春雷
藤本名人:10円が公衆電話とは限らない。「流す」がイマイチわからない。
先生:名人の言う通り。
ただ「10円の望郷」という言葉には詩がある。詩心を感じる。わざわざ英数字にしているのも良い。
春の雷→春雷とする、季語の意味が異なる。
2位 武井 壮
戦陣の 交はるごとき 梅二色
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戦陣のごとし 白梅追い 紅梅
先生:発想にオリジナリティがある。
上5、中7が比喩となっている。
梅二色は白梅、紅梅のことだから、それを詠み込むことで映像が鮮明に伝わるようになる。
4位 熊谷真実
母想う 受話器の先の 梅の花
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望郷や 受話器の先の 梅の花
藤本:電話で母想うとは、えぐいくらい凡人。
中田喜子:ほんとにド凡人!
先生:母を詠むことが悪いわけではない。「母想う」と書いてしまうのが凡人になる。
「想う」は要注意、その描写をすることに気を使うべき。
5位 丘みどり
梅の香を 漂流電話で 天の母
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漂流電話 あらば母へと 梅の香を
先生:そもそも漂流電話というのがわからない。「もし漂流電話というものがあったなら」ということをはっきりさせる。
1位 馬場典子
大槌の 風の電話や 梅一輪
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直し無し
馬場:岩手県大槌市に風の電話という繋がっていない電話がある。
先生:5位と1位が言いたいことがほぼ同じであるのに、言葉の選び方でこうも違うかといういい見本になった。
上5中7でほぼ意味が伝わる。そして「や」で強調し、切る。
下5、梅一輪がとてもいい。
特待生昇格試験
中田喜子
梅東風や 受話器の底に 母国有り
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直し無し
中田:中国からの留学生のことを詠んだ。
先生:評価のポイントは 母国有り
査定結果:1ランク昇格 ついに名人初段へ!!
先生:最初「受話器の底に ある母国」ではないかと思った。その方が座りが良いのだが、しかしそれでは暗いイメージになる。
「梅東風」という明るい季語との取り合わせで、作者が言いたいことにたどり着く。中国からの留学生のことかと分かる。見事に誘導している。
作家として確固たる、意志のある選択をしていることが分かる。
藤本敏史
村営バス 逃して不意に 探梅行
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村営バス 逃しひとりの 探梅行
逃してくてく 探梅行
先生:評価のポイントは「不意に」
査定結果:現状維持
先生:ゆるい!
言いたいことは全て伝わる。しかし勿体無いのは「不意に」
季語「探梅行」は面白い。「不意に」で迷ったのがアリアリと分かる。
「逃して」もむしろ「逃し」のほうが行っちゃった感がある。
それで4音できるので、その4音で何とでも出来る。(添削句)
まとめ
以上の結果となりました。
1位の馬場典子の句がきれいな(見事な)句でした。
そして特待生1級の中田喜子がついに昇格し女性で初めての名人となりました。
名人10段藤本敏史の句、「不意に」の不用意な使い方を指摘されてしまいました。
浜田がフザケて「降格!」と言ったのが、本当でなくて良かったと思わなければいけないでしょう。