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ポール初のジャズアルバムKisses On The Bottomは音楽の喜びに溢れています

 
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団塊世代ど真ん中です。 定年退職してからアルト・サックスを始めました。 プロのジャズサックス奏者に習っています。 (高校時代にブラスバンドでしたけど当時は自分の楽器を持っていませんでしたので、それっきりになりました) 主にジャズについて自由に書いています。 独断偏見お許しください。
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ポール・マッカートニーの2012年のアルバム「キス・オン・ザ・ボトム」Kisses On The Bottom を聴いています。
 
ポールが70歳にして出した初の本格的ジャズ・アルバムです。
 
トミー・リピューマのプロデュースで、ダイアナ・クラールやジョン・ピザレリも参加しています。
 

選曲も面白く、なかなか楽しいアルバムになっていますので、紹介させてもらいます。

 
(3曲をYouTubeリンクしています)
 
 
 

キス・オン・ザ・ボトム Kisses On The Bottom

 

これです。
 
 
収録曲は以下のようになっています。
 
  1. 手紙でも書こう
  2. ホーム
  3. イッツ・オンリー・ア・ペイパー・ムーン
  4. もう望めない
  5. グローリー・オブ・ラヴ
  6. ウィ・スリー
  7. アクセンチュエイト・ザ・ポジティヴ
  8. マイ・ヴァレンタイン
  9. オールウェイズ
  10. マイ・ヴェリー・グッド・フレンド・ザ・ミルクマン
  11. バイ・バイ・ブラックバード
  12. ゲット・ユアセルフ・アナザー・フール
  13. インチ・ワーム
  14. オンリー・アワ・ハーツ
 
日本盤ライナーノートに次のような情報が書いてあります。
 
「僕の親の世代が正月に歌っていたような古い曲を以前からやりたかった」
*ちなみにポールの父親はアマチュアのジャズ・ミュージシャンだったとのこと。
 
「僕が重視したのは、有名な曲は選ばないということだった。古典的なスタンダードと呼ばれている曲の中にもみなさんのなじみのないものがたくさんある。(そんな曲をカヴァーという形でよみがえらせて)うれしいサプライズをプレゼントしたいという気持ちもあった」
 
*とは言っても3曲目、11曲目などは有名スタンダード曲を取り挙げています。
2曲(8.と14.)がポールのオリジナル曲です。
 
プロデューサーのトミー・リピューマがダイアナ・クラールの参加を勧めた。
*全曲でクラールがピアノを弾いています。クラールは選曲にも参加したそうです。
ポールは歌に専念しています。2曲でアコースティック・ギターを弾いている程度です。
 
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アルバムのタイトルについてーー1曲目「手紙でも書こう」

最初アルバム・タイトルを見た時、キス・オン・ザ・ボトムの意味が分かりませんでした。

底にキス?ーーちょっとヘンな想像などもしてしまいました^^。

この疑問の答えは1曲目「手紙でも書こう」I’m Gonna Sit Right Down And Write Myself A Letter を聴くことで解消されました。

その曲を聴きましょう。(この曲1935年に作られた古い曲ですが、そんなに有名ではありませんーー知る人ぞ知るという感じでしょうか)

ピアノにダイアナ・クラール、ギターにジョン・ピザレリというのは本当に嬉しい人選です。

ちなみにベースはロバート・ハースト、ドラムスはカリエム・リギンスです。

●いやー、ジャズですねぇ。

みんなカッコいいですね。
音楽をやる喜びに溢れていますね。

こんな音楽がやれるミュージシャンたちが心底うらやましいです。

グラミー賞を獲っているみたいですね。それはそうでしょうね。

 

意味が分からないと書いた「キス・オン・ザ・ボトム」ですが、この曲の歌詞に

a lot of kisses on the bottom と出てきましたね。

訳詞を引用します。

座って
自分宛てに手紙を書こう
そしてそれが君からのものだと妄想しよう
すごく甘い言葉を書くんだ
それは僕を驚愕させるだろう
下の方にはたくさんのキスを
それを受け取ったことを僕は喜ぶことだろう

ーーー対訳:ザ・ビートルズ・クラブ

手紙の一番下の部分にキスをするという意味でした。

普通は、最後にサインをしてそこにキスをするということですね。

*自分自身に宛た手紙を書くというところですぐに思い出したのはスコット・フィッツジェラルドのことでした。

村上春樹のこの本で紹介されていました。

もっともフィッツジェラルドの場合はハガキでしたけど。(そのポストカードの写真もこの本には載っています。

親愛なるディアスコット

元気かい?ずっと君に会いたかった。僕は今、アラーの園というところに住んでいる。      
                  スコット・フィッツジェラルド」

 

*すみません。脱線しました。
しかしこんな粋な曲を聴くともう1曲で十分という気になってしまいました。

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いやいやこのアルバム他にも魅力が詰まっています。

エリック・クラプトンを迎えた曲

Get Yourself Another Fool

を聴きましょう。

●クラプトン、バッチリはまっていますね。クラプトンもマッカートニーの新作ということで気合を入れて参加したようです。

この曲はクラールの旦那さんであるエルヴィス・コステロサム・クックもカヴァーしている曲だそうです。

歌は「(僕以外の)別の愚か者を見つけなよ」という、ちょっとキビシイ歌詞の曲なんですけどね。

 

アクセンチュエイト・ザ・ポジティヴ

あと1曲にしますね。

もう1曲クラプトンが入ったポールのオリジナル曲「マイ・ヴァレンタイン」とどちらにするか迷いましたが、

よりジャジーでバンド全体の雰囲気が愉しめて、更にダイアナ・クラールの力強いピアノソロも聴ける〈Ac-Cent-Tchu-Ate the Positive〉の方にします。

歌詞の意味は「ポジティヴなものを強調しなきゃ」という、割と単純なものですが、いい曲ですね。
有名作曲家コンビ、ハロルド・アーレン=ジョニー・マーサーの古い曲です。

全員がリラックスして楽しんでいるいい演奏でした。
ダイアナ・クラール、かっこよくて良かったです!

まとめ

いかがでしたか?

あのポール・マッカートニーのこんなアルバムもいいものですね。

◎ただちょっと心配な点もあります。

私はジャズが好きなので、ジャズファンとしての意見を書きましたが、ビートルズ以来のポール・マッカートニー・ファンの方は、もしかしたら違った感想を持たれたかも知れません。
でも、それはそれで、いいんじゃないかと思っています。

 

◎YouTubeでは動画も見れるというメリットも大きいですね。

でも、全曲を通して聴くという意味ではCDに価値があります。

*CD音源とYouTube動画では若干違いがあるようです。

Thank you very much for visiting the site

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