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アルバート・アイラー:先天性フリージャズ・サックス奏者の名盤5枚を聴く

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アルバート・アイラーを知っていますか?

ジャズが好きな方はもちろん知ってありますよね。
フリー・ジャズと言う時、必ずその名前が出てくる、サックス・プレイヤーです。

フリー・ジャズという音楽を代表する名前になっています。

私も過去にフリージャズについて書いた時、もちろんアイラーに触れました。

フリー・ジャズってなんだ?

1970年に34歳で死んだサックス・プレイヤーが何故それほどに、いまだに語られるのでしょうか?

Albert Ayler 1936年7月13日-1970年11月25日

 

本に現れるアイラー

■かって中上健次は「破壊せよ、とアイラーは言った」と書きました。

最後に「アルバート・アイラーへの手紙」が書いてあります。 

菊地成孔は東大のジャズの講義録に「東京大学のアルバート・アイラー」と名付けました。

菊池の本はジャズという音楽を俯瞰する類のない名著だと思います。
これを読むとジャズを聴く能力が深まります。
本の題名は東京大学の教室でアイラーをかけるという行為の「異常性」に注目している訳です。

アイラーという名前を語るだけで、何かしらのイメージを喚起するインパクトのある言葉・アイコンとなっているようです。

「サマータイム」:マイ・ネーム・イズ・アルバート・アイラー

とにかく1曲聴きましょう。

アイラーのデビュー・アルバム〈My Name Is Albert Ayler〉からです。

デンマーク、コペンハーゲンで1963年に録音されています。

*実は62年、ストックホルム録音がレコード化されているのですが、このマイ・ネーム・イズ をデビュー盤としておきます。

アイラー以外のミュージシャンは現地の人です。中ではベースのニールス・ヘニング・エルステッド・ペデルセンが後にビッグ・ネームとなりました。(この時ペデルセンは15歳)

ここではデビューということで、スタンダード・ナンバーばかりが演奏されています。

その中から「サマータイム」Summertime を聴きます。

 
どう感じられたでしょうか?
     意外にまとも?
 しかし、私は「こうしか吹けない」という切迫性を感じました。

 アイラーの演奏は常にそういうものだったと思います。 

 

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スピリチュアル・ユニティ

おそらくアイラーが残したアルバムの中でいちばん有名なもの
Spiritual Unity を聴きましょう。(ESPレーベルから出ました)

1964年7月10日ニューヨーク録音で

アルバート・アイラー Albert Ayler:テナーサックス
ゲイリー・ピーコック Gary Peacock:ベース
サニー・マレイ          Sunny Murray:ドラムス
という理想的なメンバーになっています。

フルアルバムです。 曲は
1. Ghosts: First Variation
2. The Wizard
3. Spirits
4. Ghosts: Second Variation

 

 
全曲アイラーのオリジナルでいよいよ本領発揮したアルバムです。

アイラーのサックスはちょっと別にしても、やはりベースとドラムスがいいとこうもカッコよくなるかと思わされます。

ベースのゲイリー・ピーコックはあのキース・ジャレットスタンダード・トリオのベーシストです。凄いですね(!?)

ドラムスのサニー・マレイもフリー系では最高のドラマーです。
 
 

Gary Peacock

 

Sunny Murray

スピリッツ・リジョイス

1965年ESPのアルバムです。

Albert Ayler (Tenor Saxophone)
Charles Tyler (Alto Saxophone)
Donald Ayler (Trumpet)
Gary Peacock (Bass)
Henry Grimes (Bass)
Sunny Murray (Drums, Percussion)

アルト・サックスとトランペットを加え、より強力になっています。
 演っている音楽のせいもありますが、軍楽隊のような感じになっています。

この「スピリッツ・リジョイス」がアイラーの最高傑作だと言う人もいます。
 

 

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◆アップするのはあと2枚のアルバムにしますので、我慢して下さい(!?)

グリニッジ・ヴィレッジのアルバート・アイラー

大手のImpulseからレコードが出るようになりました。

1966年グリニッジ・ヴィレッジでのライブ・アルバムです。

曲は〈For John Coltrane
この時、コルトレーンはまだ生きていました。
これを聴いてコルトレーンはどう思ったでしょうか?
パーソネルは省略します。

コルトレーンの葬儀にて

1967年7月27日ジョン・コルトレーンの葬儀でのアイラーの音源がアップされていますので、一応リンクしておきます。

アイラーの音楽はもともとニューオリンズの葬送曲のイメージがあったように感じます。

 

Nuits de la Fondation Maeght 1970

フランス、ニュイ・デ・ラ・マーグ財団美術館でのライブコンサート
曲は〈Spiritual Reunion〉

1970年、死ぬ数ヶ月前のフランスでのライブでした。

タイトルにも先天性と書きましたが、アイラーのサックスの音、演奏には止むに止まれぬ切実さを感じます。
フリー・ジャズと言っても必ずしもコマーシャル性を排除したものばかりではないのですが、アイラーばかりは「これしかない」という感じです。

このフランスでのライブでは聴衆も熱狂的に支持していることが分かります。


ヨーロッパの人がアメリカ人よりこのような音楽を好むことは明らかです。
(*ピアノが全く合っていないですね)

しかし、アイラーのサックスの音は、結構まともにいい音ですね。
 

 

まとめ--その死のことなど

その死:アイラーの死亡の日は11月25日となっていますが、実はそれは死体が発見された日であり、本当の死亡日は分かっていません。
ニューヨークのイースト・リバーに浮いていたそうです。行方不明になったのはその20日ほど前でした。
自殺か事故か他殺かいまだに謎のままです。

このような事実は音楽とは直接関係ないことだと思い、このブログの他のプレイヤーのことを書く時にも出来るだけ避けるようにしているのですが(麻薬がらみのことは別です)アイラーの死のことは避けて通れませんでした。

もしアイラーがもっと生きていたら・・・というのは愚問ですね。

その後、アイラーを超えるようなフリー・ジャズ・ミュージシャンがいたでしょうか?

1960年代の10年間を駆け抜けたような音楽活動期間でした。

ジャズは’64年にエリック・ドルフィー、’67年にコルトレーン、’70年にアイラ―を失いました。
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ジャズすきもの会長: 団塊世代ど真ん中です。 定年退職してからアルト・サックスを始めました。 プロのジャズサックス奏者に習っています。 (高校時代にブラスバンドでしたけど当時は自分の楽器を持っていませんでしたので、それっきりになりました) 主にジャズについて自由に書いています。 独断偏見お許しください。

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