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スタンダード・ナンバー(その2)ジャズメンのオリジナル曲「クリフォードの思い出」など厳選12曲

 
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団塊世代ど真ん中です。 定年退職してからアルト・サックスを始めました。 プロのジャズサックス奏者に習っています。 (高校時代にブラスバンドでしたけど当時は自分の楽器を持っていませんでしたので、それっきりになりました) 主にジャズについて自由に書いています。 独断偏見お許しください。
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スタンダード・ナンバーの2回目です。

予告で書きましたように、1回目が作曲家によるスタンダード曲で、この2回目はジャズメン・オリジナルがスタンダードになった曲を取り挙げます。

(*「スタンダード・ナンバー」の定義は1回目で書いています)

では!

Everything Happens To Me

ピアノ弾き語りのマット・デニス⇨が作った美しいメロディの曲です。

これは楽器演奏とヴォーカルの両方を聴きたいと思います。

ソニー・スティット

で、ソニー・スティットのライブ演奏なのですが、これメンバーが凄いです。

Jazz Giants – Tivoli Copenhagen – 1971
 
Thelonius Monk, piano–確かにモンクがピアノ弾いてますね!
Sonny Stitt, sax
Al McKibbon, bass
Art Blakey, drums
 
さてヴォーカルですが、この曲だとやはりこの人でしょう。
 

チェット・ベイカー

若い頃のベイカーです。
この歌、タイトルを含め意味が良くわからなかったんですが、歌詞を見ると、Everything とは良くないことのようです。
恋が巧くいかない・・・悪いことばかり起きてしまって・・・みたいな。

♪I make a date for golf, and you can bet your life it rains.
I try to give a party, and the guy upstairs complains.
I guess I’ll go through life, just catching colds and missing trains.
Everything happens to me.
I never miss a thing.
I’ve had the measles and the mumps.
And every time I play an ace, my partner always trumps.
I guess I’m just a fool, who never looks before he jumps.
Everything happens to me.
At first, my heart thought you could break this jinx for me.
That love would turn the trick to end despair.
But now I just can’t fool this head that thinks for me.
I’ve mortgaged all my castles in the air.
I’ve telegraphed and phoned and sent an air mail special too.
Your answer was goodbye and there was even postage due.
I fell in love just once, and then it had to be with you.
Everything happens to me.
 
*下線を引いたあたり、かなり面白いです。マット・デニスという人、独特のセンスを持っていたようです。
  
 でも、いい曲です。
 

  I Remember Clifford 「クリフォードの思い出」

次は、そうです。ベニー・ゴルソンが早世したクリフォード・ブラウンのために書いた曲です。
ジャズメンズ・オリジナルとしては余りにも有名な曲となりました。

この曲の決定的名演としてリー・モーガンによるものが有名です。〈Lee Morgan Vol.3〉所収.

これは他でもアップしましたので、今回はライブ動画で見たい(聴きたい)と思います。

アート・ブレイキーとジャズメッセンジャーズ

但しやはりアート・ブレイキーとジャズ・メッセンジャーズによるものです。
Live in Belgium 1958
Lee Morgan (trumpet)
Benny Golson (tenor sax)
Bobby Timmons (piano)
Jymie Merritt (bass)
Art Blakey (drums)

リー・モーガンとベニー・ゴルソンが揃っています。

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ミルト・ジャクソン他

え~もう一つライブ映像でこの曲を聴きたいです。

こちらも豪華メンバーです。1997年ドイツでのライブです。

Milt Jackson – vibraphone
Benny Golson – tenor sax
Art Farmer – trumpet
Ulf Wakenius – guitar
Niels-Henning Orsted Pedersen – bass
Jonas Johansen – drums
June 14, 1997, Große Konzertscheue, Jazzbaltica, Salzau, Germany

No Problem  「危険な関係のブルース」

ハイ!アート・ブレイキーとジャズ・メッセンジャーズが出たら、これを入れないといけませんね。

デューク・ジョーダンが作った曲です。

1959年のフランス映画「危険な関係」Les Liaisons Dangereuses のテーマ曲として使われました。
(ロジェ・ヴァディム監督、ジェラール・フィリップ、ジャンヌ・モロー主演)

この時のメッセンジャーズのサックス奏者はウェイン・ショーターだったのですが、このサウンド・トラック・ヴァージョンではフランスのバルネ・ウィランがテナーを吹いています。

トランペットはリー・モーガン、ピアノはボビー・ティモンズ、ベースはジミー・メリットそして御大ブレイキーのドラムスです。

懐かしいですね!

■ボビー・ティモンズの名前が出たら、ティモンズのハードバップを代表するような曲「モーニン」もアップすべきでしょうが、余りにも耳タコなので割愛させて頂きます。
また、同様の理由でナット・アダレイの大ヒット「ワーク・ソング」も省略します。 

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Jor-du   ジョードゥ

デューク・ジョーダンの曲をもう1曲是非。

デューク・ジョーダンという人はピアニストとしても最高なのですが、曲作りの才能も並ではなかったようです。
このJor-Du もタイトルは知らなくても、聴けばメロディは聴いたことがあるという方も多いのでは?と思います。

Duke Jordan

ここは是非ジョーダン本人のピアノ演奏で聴いて頂きたいものです。

最高のピアノトリオ演奏ですね。
これは後年(1973年)デンマークのSteepleChaseというレコード会社から出たアルバムです。

Clifford Brown=Max Roach Quintet 

そして、こうなるとやはりどうしても聴いてもらいたくなるのがクリフォード・ブラウン=マックス・ローチ・クインテットによる同曲の演奏です。

こちらは1954年、カリフォルニアでのライブです。
こちらの演奏も見事ですね。(ピアノトリオとは随分雰囲気が変わると思います)

永遠の名盤です。

 

Milestones  マイルストーンズ

マイルス・デヴィスのオリジナル曲、Milestones 

他の人の演奏も聴きましたがやはり本家本元を超える演奏はないようです。
よってマイルス・ディヴィス・セクステットのMilestonesをアップします。 

コルトレーン、キャノンボール・アダレイ、レッド・ガーランドが居たセクステットです。

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All Blues  オール・ブルース

マイルスの曲をもう一つ。All Blues

いいメンバーでのライブ映像がありましたので、それを。

Jon Faddis, trumpet
Benny Green, piano
Ulf Wakenius, guitar
Alvin Queen, drums
Niels Henning Orsted-Pedersen, bass

この感じだとかなり新しい動画のようです。

Oleo  オレオ

ソニー・ロリンズが作った「オレオ」

この曲も実にたくさんのプレイヤーがカヴァーしています。

しかも名演が多いのです。

「名曲は名演を呼ぶ」ようです。

筆者は別の所でパット・マルティーノとJazztimes Superband の〈Oleo〉⇨を紹介しました。

そういう訳で、ここでは敢えて本人ロリンズの演奏を聴きたいと思います。

1959年ストックホルムでの演奏でした。

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Chelsea Bridge    チェルシー・ブリッジ

ビーリー・ストレイホーンを入れないと片手落ちと言われそうですね。

何しろ〈Take The A-Train〉を作った人ですから。

ストレイホーンはデューク・エリントンと分かちがたく結ばれていますので、その辺が微妙なところです。いや、つまりストレイホーンが作っても、エリントン・ナンバーと言われる訳です。

ともかく、ストレイホーンが作った曲は数多くあります。

Lush Life, Rain Check, Blood Count,Chelsea Bridge・・・etc.

曲名が特徴的です。意味深な感じに魅力的です。
*Blood Count って「血球測定」でしょ?

迷いましたが「チェルシー・ブリッジ」にします。

それもピアノトリオで。そう、トミー・フラナガンです。

ストレイホーンの曲は上品で知的だと思います。不思議な人だとも思います。

Billy Strayhorn
写真はWikipediaより

このアルバムもピアノトリオの10指に入る名盤です。

Comin’ Home Baby  カミン・ホーム・ベイビー

ベーシストのベン・タッカーが作った曲です。

調子が良く、親しめる曲なのでヒットしました。

アメリカで一番有名なのは、歌手メル・トーメが歌ったものでしょう。

日本ではハービー・マンのヴァージョンがヒットしました。

それを聴きたいと思います。

リー・モーガン〈Sidewinder〉、ラムゼイ・ルイス〈The In Crowd〉などのヒットも思い出します。

このアルバムに入っています。

 

Soul Eyes  ソウル・アイズ

ピアニスト、マル・ウォルドロンが作りました。

ウォルドロンらしい沈んだ曲調の名曲です。

コルトレーンのImpulse盤での演奏、それからスタン・ゲッツとケニー・バロンが〈People Time〉で演った演奏などが有名なのですが、ここではアート・ファーマーの演奏をアップします。

1991年福岡BLUENOTEでのライブ録音です。

Art Farmer (trumpet,flugelhorn)
Kenny Davis(bass) 
Lewis Nash (drums) 
Geoff Keezer (piano)

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ESTATE エスターテ 「夏」

ブルーノ・マルティーノというイタリア人ピアニストが作った曲です。

代表曲「エスターテ」Estate(「夏」、「夏のうた」とも)この1曲で名前を知られることになりました。

先天性の疾患のために若くして亡くなったフランスのピアニスト、ミシェル・ペトルチアーニの演奏で聴きましょう。

これもきれいな曲です。確かに「夏」という感じがします。それもヨーロッパの夏、けだるい夏ですね。

The Summer Knows 「おもいでの夏」

夏つながりでもう1曲。

フランス人ピアニスト、ミシェル・ルグランが作曲した曲です。

アメリカ映画「思い出の夏」The Summer of ’42 のテーマとして作られましたが、その後ジャズナンバーとしても使われるようになりました。

アルトサックスのフィルウッズの演奏でどうぞ。

ミシェル・ルグランは本当にきれいな旋律の曲を書きます。

この曲、ウッズ以外ではアート・ファーマー、ビル・エヴァンズの演奏などが有名です。

おわりに

■ミシェル・ルグランの美しいメロディの曲を聴いた所で終わりにしたいと思います。

まだまだキリがないほどあるものですから、止めどころが難しいのです。

■ジャズメン・オリジナルで最も愛されている曲の一つは、トランペッター、ケニー・ドーハムが作った〈BLUE BOSSA〉⇨ だと思うんですが、これはこの曲1曲で12ヴァージョン紹介の記事を書いていますので、ここでは省略しました。

 

作曲家によるスタンダード曲は こちら⇨ で書いていますのでよろしかったらどうぞ。

■スタンダード・ナンバーズ・シリーズはその後増え続けていますのでこちらでどうぞ。

◆スタンダード・ナンバー一覧はこちら

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