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新しいジャズを聴こう!~’90年以降に録音された12曲

 
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団塊世代ど真ん中です。 定年退職してからアルト・サックスを始めました。 プロのジャズサックス奏者に習っています。 (高校時代にブラスバンドでしたけど当時は自分の楽器を持っていませんでしたので、それっきりになりました) 主にジャズについて自由に書いています。 独断偏見お許しください。

 

新しいJazz を聴いてみたいと思います。

しかし、「新しいジャズ」と聞いてどのようなものをイメージされるでしょうか?

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●ジャズのことを書いたサイトや名盤紹介のサイトや本で紹介されるものを見ると、ほとんどが50年代~60年代のジャズであることが多いようです。

確かにその時代はジャズの黄金時代であり、いわゆる名盤と言われるものもその時代に集中しているのは事実です。 私も過去の記事で、そのようなものも紹介させて頂いています。

●ここで、私が「新しいジャズ」と呼ぶのはそういう’50~’60のジャズではなく、ここ30年間くらいに録音されたもの、という程度の意味です。

●ジャズを良く聴いてある方はお判りでしょうが、ジャズの世界では大体1980年代以降くらいに録音されたものは「新しい録音」と呼ばれます。 そのへんがポップスなどとは違います。むしろクラシック音楽に近い感覚でしょうか。

という訳で’80頃以降に録音されたJazz盤の中から、私が気に入っているアルバムを紹介させてもらいます。
(追記:’80年以降というと範囲が広すぎるので結局’90年以降の録音から選びました)

そうですね。まずテナーサックスのスコット・ハミルトンあたりを聴いてみましょう。

スコット・ハミルトン

S.ハミルトンが出てきた時は、若いのにわざと古いスタイルでやるのか、と思っただけで余りいいとも思いませんでした。

ところが、人間は成熟してゆくものなんですね。物まねみたいに感じていたサックスの音がすっかり自分の音を出す奏者に変貌していました。
このアルバムは2005年録音(ばりばりの新録音ですね)の〈Nocturnes & Serenades〉というバラード集です。そこから〈Autumn Nocturne〉という曲を。

Scott Hamilton – tenor saxophone,  John Pearce – piano,  Dave Green – bass,Steve Brown – drums
なかなか味のあるいい演奏ですね。

 

デヴィッド・マレイ

 

次はこのブログで、再三紹介させてもらっているデヴィッド・マレイです。
1991年録音の〈Shakill’s Warrior〉(シャキルの戦士)から2曲聴いて頂きます。

Blues For Savannah

David Murray-tenor sax, Don Pullen-organ, Stanley Franks-guitar, Andrew Cyrille-drums   というカルテットです。
このアルバムではピアニストのドン・プーレンがオルガンに徹しています。

2曲目はそのプーレンが作った美しい曲〈Milano Strut〉(ミラノ・ストラット)です。

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Milano Strut

いかがでしょうか? 私はこの曲がとても気に入っています。
実はプーレンはこの曲を1978年に録音していました。アルバムタイトルも〈Milano Strut〉でした。↓↓

 

ケニー・バロン

さて次は、ピアノ・トリオを聴いてみましょう。

今や押しも押されぬ巨匠になったケニー・バロンのトリオのライブ・アルバムです。

このアルバムからロジャース=ハートのスタンダードナンバー〈Blue Moon〉です。

Blue Moon

Kenny Barron-piano, Ray Drummond-bass, Ben Riley-drums   1996年のアルバムです。 

バロンをもう1曲、あのスティングが作った〈Fragile〉(壊れ物という意味ですよね)
という大変きれいなバラード曲があるのですが、それをバロンの1991年のアルバム〈The Moment〉の中でやっていました。 是非聴いてください。

Fragile

Kenny Barron-piano, Rufus Reid-bass, Victor Lewis-drums 

うーん、いい曲ですね。Sting のオリジナルを聴きたくなりました。主旨から外れますが聴いてみましょう。スティングのフラジャイル。

Fragile- Sting 

 

パット・メセニー&ブラッド・メルドー

このブログで一度も紹介していない二人の共演盤を聴きたいと思います。

ギターのパット・メセニーと新感覚ピアニスト、ブラッド・メルドーです。
(*メセニーのアルバムはランキングに1枚入れてはいます→176位)

この二人の共演は本当に「新しいジャズ」という感じです。

Metheny/Mehldau から〈Ring of Life〉

 

Larry Grenadier-bass, Jeff Ballard-drums   2006年の録音です。

パット・メセニーは多様な音楽性を持った人で、楽器にしてもアコーステック・ギターからこの曲のようにシンセ・ギターまで使って様々なアルバムを発表し続けています。

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ハービー・ハンコック

ハンコックの1996年のアルバム〈The New Standards〉から1曲。
ビートルズナンバー〈Norwegian Wood〉です。

ちょっと聞くと変な感じがしますよね。
全ては変態ギタリストジョン・スコフィールドが調子はずれな音を出しているせいです!

何故ハンコックはそんなギターを使うのか。新しい感覚を持っているからです。

聴いていると段々病みつきになるギターなのです。

 

パラレル・リアリティーズ

 

この流れでは次には、パラレル・リアリティーズ というバンドを紹介したくなります。
何故なら、ピアノがハンコック、ギターがメセニーで
ベースがデイヴ・ホランド、ドラムスがジャック・ディジョネットというメンバーのバンドだからです。


1990年、フィラデルフィアでのライブ映像です。

Philadelphia concerto di Jack Dejohnette Herbie Hancock, Pat Metheny, Dave Holland

この日の演奏は2枚組CDで出ています。↓

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マイケル・ブレッカー

マイケル・ブレッカー1996年のアルバム〈Tales from The Hudson〉から〈Naked Soul〉 (「裸の魂」ですかね)を聴いてみたいと思います。

 

Pat Metheny on guitar, Jack DeJohnette on drums, Dave Holland on bass, and Joey Calderazzo on piano. Pianist McCoy Tyner and percussionist Don Alias are added on two tunes.

興味深いアルバムです。何しろかってはフュージョンの申し子のように思われていたサックス奏者マイケル・ブレッカーが’96年にはこのような演奏をするようになっていたのです。
ジョン・コルトレーンの影響が顕著です。

マイケルが2007年に57才で亡くなったのは残念なことでした。これからどんな音楽を聴かせてくれるのかと楽しみな人だったのです。
220px-Michael_Brecker_Munich_2001

*気付かれた方もいらっしゃるかもしれませんが

この↑3曲(3枚のアルバム)では、ベースがDave Holland (デイヴ・ホランド)で
ドラムスがJack DeJohnette(ジャック・ディジョネット)の3連発でした。

 

アラン・パスクゥア

現代のジャズピアニストの中で最も抒情的な演奏を得意とするのはアラン・パスクゥアではないかと思います。
(もう一人そういうピアニストを挙げるとフレッド・ハーシュでしょうか?)

ピーター・アースキン(ドラム)、デヴィッド・カーペンター(ベース)とのトリオで何枚かの質の高い演奏を出しています。

この2枚組のライブ・アルバム↓の一番最初の曲〈To Love Again〉(パスクゥアのオリジナル)を聴きたいと思います。

 

1曲だけでも、パスクゥアの抒情の一端を感じていただけたでしょうか。

◎消去されているようですので、替わりに、 〈Badlands〉というアルバムから
〈My Most Beautiful Nos.1.2&3〉という曲がかろうじてアップできるようですので、それをリンクします。

美しいピアノです。

キース・ジャレット&チャーリー・ヘイデン

最後にキース・ジャレット(ピアノ)とチャーリー・ヘイデン(ベース)の2010年のデュエットアルバム
〈Jasmine〉から〈One Day I’ll Fly Away〉を聴きます。

ヘイデンが2014年に亡くなったので、この2人の共演ももう聴けないことになりました。

またこの〈One Day I’ll Fly Away〉という素敵な曲を作ったジョー・サンプルも同じ2014年に亡くなりました。

まとめ

「新しいジャズ」と聞いて、アシッド・ジャズとかクラブ・ミュージックのような音楽を期待された方もいらっしゃったでしょうか?

そういう音楽も聞いてみましたが(例えば”SAW LIVE”とか)、今までのところ感心したり、「いいなぁ」と思えるものに出会ったことはありません。

そういう意味では、私の選曲は非常にオーソドックスなセレクトになっていると思います。

◎最後まで読んで下さってありがとうございます。また、お会いしましょう。

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