JAZZという音楽の魅力を中心に

ジャズの名盤

カテゴリー

ジャズ入門に最適なグループとしてのMJQ(モダン・ジャズ・カルテット):推薦盤はこの4枚

 
この記事を書いている人 - WRITER -
団塊世代ど真ん中です。 定年退職してからアルト・サックスを始めました。 プロのジャズサックス奏者に習っています。 (高校時代にブラスバンドでしたけど当時は自分の楽器を持っていませんでしたので、それっきりになりました) 主にジャズについて自由に書いています。 独断偏見お許しください。
Sponsored Link

 

ジャズという音楽を聴き始めるのに、最適と思い、お勧めするグループが

MJQ(Modern Jazz Quartet) です。

その理由は
.聴き易いーーMJQの音楽はおおむね穏やかで耳に心地よいものです。
従って、BGMとして聞き流すことも可能です。
ただ、申し上げたいたいのは彼らの音楽は聴き易いだけではありません。
豊かな音楽世界を持っていますので本気で聴きたい方も満足できるのものなのです。 

.クラシックを聴いてある方に違和感なく聴けるJAZZになっています。
何故ならMJQが目指した音楽のコンセプトの一つが「ジャズとクラシックの融合」だったのです。

MJQのメンバーは以下。

ジョン・ルイス John Lewisーピアノ

ミルト・ジャクソン Milt Jacksonーヴァイブラフォーン

パーシー・ヒース Percy Heathーベース

コニー・ケイ Connie Kayードラムス

(初期のドラムスはケニー・クラークーーここで紹介するアルバムの内Djangoではケニー・クラーク)

1枚目 Place Vendome ヴァンドーム

MJQとフランスのコーラス・グループ、スィングル・シンガーズの共演盤です。(リーダーのウォード・スィングルはアメリカ人)

ともかく1曲聴きましょう。1曲目「リトル・デヴィッドのフーガ」

この曲を作ったのはリーダーのジョン・ルイスです。

このアルバム全7曲ですが、うち3曲がバッハ、パーセルの曲で、残る4曲をジョン・ルイスが作曲しています。

一聴して分かるようにバロックの香りが漂う曲ですね。

ジャズとクラシックの融合」を目指したアルバムは何枚もありましたが(例えばジャック・ルーシェ、オイゲン・キケロなど)これほどの成功例は知りません。

ジョン・ルイスというクラシック音楽に憧れるヘンな黒人ジャズメンが作り上げた見事な世界です。

バッハの「G線上のアリア」のジャズ化も聴いてみましょう。

1966年の録音でした。

私はこの1枚を永く愛聴しています。折に触れてプレイヤーにインサートします。

ジャズとクラシックの融合を成し遂げた稀有の1枚だと思っています。

Sponsored Link

2枚目 Concorde コンコルド 

1枚目に紹介したアルバムはコーラス・グループとの共演盤であり、いわば特殊な1枚でした。

2枚目の紹介盤は、それより10年以上前(1955年)に録音されたアルバムです。

しかしタイトルが「コンコルド」とこれはコンコルド広場のことで、すでにフランスへの憧れがあったわけです。

曲はスタンダード・ナンバーの「朝日のようにさわやかに」を聴きましょう。
このMJQの演奏は この曲の定番の演奏となっていますね。

 

3枚目 Europan Concert  ヨーロピアン・コンサート

3枚目は1960年ストックホルムでライブ録音されたアルバムです。

もしMJQを1枚だけというなら、私はこのアルバムをお勧めします。

ヒット・パレード的にMJQがそれまでに発表してきた曲を集大成した全15曲のアルバムで、大変お徳用なのですが、演奏の内容も大変充実したものです。

さらに録音が素晴らしく、今の耳で聞いても1960年のライブ録音とは信じられないいい音で録られれていますので、文句なしなのです。

ここではMJQの代表曲でもある「ジャンゴ」を聴きましょう。

ストックホルムの聴衆の反応も感動的です。

Sponsored Link

4枚目 たそがれのヴェニス No Sun in Venice 

仏、ヌーヴェル・ヴァーグの監督ロジェ・バディムの映画「大運河」No Sun in Venice のサウンドトラックとして全曲ジョン・ルイスが作曲したアルバムです。

有名な1曲目The Golden Striker「ゴールデン・ストライカー」を聴きます。

もう1曲〈Venice〉を聴きます。

これもまた、クラシカルで美しいジョン・ルイスの世界の音楽化でした。

1957年の録音です。

ミルト・ジャクソンのこと

ここでヴァイブを叩いているミルト・ジャクソンのことに触れたいと思います。

彼は実は「野人」と言われるブルース・フィーリングあふれたプレイヤーなのです。

ミルト個人のアルバムではそのような演奏が聴けます。

MJQというグループでは、その野人を飼いならしてジョン・ルイスの世界に閉じ込めています。
しかし時にミルトがブルース色を色濃く出す瞬間もあります。

そのような葛藤の美学の部分もMJQの魅力の一つでした。

*ミルト・ジャクソンという天才的ヴァイブラフォン奏者を聴くなら、MJQとは離れたアルバムを聴かなくてはなりません。ミルトの名盤が何枚か残されています。
参考までに⇒ジャズのヴィブラフォン(ヴァイブ)奏者7人:ミルト・ジャクソンを中心にレム・ウインチェスターなど

まとめ

MJQの魅力を満喫できるアルバム4枚を紹介しました。

彼らは長いキャリアを誇っていますのでは多くのアルバムがあるのですが、この4枚で代表させていただきました。
*結成していた期間は一応1951~1974年の23年の長さにわたる。発足当時はミルト・ジャクソン・カルテット(こちらでも略称はMJQ)だったがすぐにモダンジャズ・カルテットになった。

結局4枚ともヨーロッパに関係するアルバムになりました。

MJQにはヨーロッパが似合うのです。

ヨーロッパの人たちはJAZZを芸術として扱いました。アメリカ本国でぞんざいな扱いを受けていた多くの黒人ジャズメンがヨーロッパに向かったのも当然でしょう。

 

★★Special Thanks to You★★

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

◎最後にあと3枚私が愛聴するのMJQのアルバムをご紹介しておきます。

☆ジャズが好きなら、時計は HAMILTON ジャズ・マスター⇩

Sponsored Link

この記事を書いている人 - WRITER -
団塊世代ど真ん中です。 定年退職してからアルト・サックスを始めました。 プロのジャズサックス奏者に習っています。 (高校時代にブラスバンドでしたけど当時は自分の楽器を持っていませんでしたので、それっきりになりました) 主にジャズについて自由に書いています。 独断偏見お許しください。

- Comments -

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

Copyright© ジャズの名盤 , 2017 All Rights Reserved.