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ジャズ・トランペットの火の玉小僧、リー・モーガンの名作、名盤を聴こう!厳選8枚

 
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団塊世代ど真ん中です。 定年退職してからアルト・サックスを始めました。 プロのジャズサックス奏者に習っています。 (高校時代にブラスバンドでしたけど当時は自分の楽器を持っていませんでしたので、それっきりになりました) 主にジャズについて自由に書いています。 独断偏見お許しください。
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火の玉小僧、リー・モーガンと書きましが、

その理由は

・トランペッターであったこと(トランペットはバンドで一番重労働、でもかっこいいから報われる)

・威勢が良かったこと、その音楽に常に勢いが溢れていたこと

・33歳の若さで死んだこと
(しかも愛人にピストルで射殺されるという劇的な死に方だったこと)

などの理由があるからです。

Lee Morgan (1938-1972)

ザ・サイド・ワインダー

若くして亡くなって訳ですが、デビューも早かったので、たくさんの作品を残しています。

ジャズ史に残るビッグヒットだった The Sidewinder(1963) をまず、聴きましょう。

Lee Morgan – trumpet
Joe Henderson – tenor saxophone
Barry Harris – piano
Billy Higgins – drums
Bob Cranshaw – bass

これはもう「全てがかっこよかった!」の一言しかありません。

モーガンは勿論、ヘンダーソンもハリスもヒギンズもクランショウもカッコよかった。

「時代」を刻んだ1枚です。

*このタイトルSidewinder の意味を今更ですが、Weblio翻訳で見てみると次のようでした。

1【動物, 動物学】《北米西南部の砂漠にすむガラガラヘビの一種; 体を斜め前方に移動させる》

2  横からの激しい一撃

3【米軍】 サイドワインダー 《赤外線誘導の短距離空対空ミサイル》

 どの意味でもハマる気がします。(たぶん1.の意味で使ったと思います)

モーガンの音の語尾がクルッと回転するような奏法にもピッタリのタイトルだと思います。

 

インディード!

モーガンの事実上のデビュー盤はBLUNOTEの Indeed!(1956)です。

モーガンは若干18歳です。

このアルバムからは〈Gaza Strip:ガザ・ストリップ〉を聴きましょう。

Lee Morgan: Trumpet
Clarence Sharpe: Alto Sax
Horace Silver: Piano
Wilbur Ware: Bass
Philly Joe Jones: Drums

モーガンは既に輝かしい音を出していますね。

この時のピアノはホレス・シルバー、ドラムスがフィリー・ジョー・ジョーンズです。
あっ、クラレンス・シャープのサックスもイイです。

[the Gaza Strip] ガザ地区 《シナイ半島北東部に接する地区; 1967年以降イスラエル占領地で合ったが、1994 年パレスチナ暫定自治開始》

→この時代から「ガザ地区」は話題の地域だったのですね。今とは少し違うでしょうが。

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イントロデューシング・リー・モーガン

「インディード!」とほぼ同時期にSAVOYレコードから
〈Introducing Lee Morgan with Hank Mobley Quintet〉が出ました。(1956)

ただこちらはあくまでも、ハンク・モブレイ・クインテットのゲストという扱いですので、曲によってはモーガンが参加していません。

メンバーは
Hank Mobley (tenor sax)
Lee Morgan (trumpet)
Hank Jones (piano)
Doug Watkins (bass)
Art Taylor (drums)  という豪華なものです。

バラードもやっているという意味で〈P.S.I Love You〉をアップします。
勿論 ビートルズの同曲とは関係ありません。
この曲ではモーガンが最初からソロを取っています。

 

キャンディ

1957年のアルバム〈CANDY〉がヒット作となります。

タイトル・ナンバーを聴きましょう。

Lee Morgan (tp)
Sonny Clark (p)
Doug Watkins (b)
Art Taylor (ds)

この親しみやすいメロディの曲は、その後も色んな人に演奏され准スタンダードとなりました。

モーガンのトランペットの特徴が良く分かる演奏です。
ーー華々しい音、明快なタンギング、(奏法としてどう言うのか知りませんが)音の語尾をクルッと回転させることーーなど。

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BLUENOTE VOL.3

アートブレイキーとジャズメッセンジャーズ在籍時にBLUENOTEに吹き込んだアルバムVol.3も有名です。
このアルバムではベニー・ゴルソンがクリフォード・ブラウンのために作った曲〈I Remember Clifford〉が余りにも有名ですね。

Lee Morgan (tp)
Benny Golson (ts)
Gigi Gryce (as)
Wynton Kelly (p)
Paul Chambers (b)
Chalie Pership (ds)

1957年

ーーーー

またリー・モーガンが客演(他の人のリーダー・アルバムへの参加)したものとして次の2枚を挙げておきます。

・ジョン・コルトレーン「ブルートレイン」John Coltrane: Blue Train

・ハンク・モブレイ「ディッピン」 Hank Mobley :Dippin’

 

コーンブレッド

メッセンジャーズ退団後、一番最初にアップした〈The Sidewinder〉のヒットがあり、その後もモーガンの快進撃が続きます。

1965年のアルバム〈Cornbread〉からタイトル曲を。

Lee Morgan (trumpet)
Jackie McLean (alto saxophone)
Hank Mobley (tenor saxophone)
Herbie Hancock (piano)
Larry Ridley (bass)
Billy Higgins (drums)
マクリーンとモブレイが入った3管編成になっています。
ピアノに当時マイルス・バンドにいた、ハービー・ハンコックが入っていることが注目でしょう。

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ザ・ジゴロ

これも1965年のアルバムですが、メッセンジャーズで同僚だったウェイン・ショーターが参加しています。またピアノにハロルド・メイバーンも加わっています。

時流に合わせたモーダルな演奏です。

サックス奏者ウェイン・ショーターについては

ウェイン・ショーターというサックス奏者の真実ーー名盤・代表作はどれ?

という記事を書いています。

その記事で、ショーターのことを「何を考えているのか分からない男」的なことを少し書きましたが、ここでの演奏を聴くとむしろ「考えすぎて、観念的になりがちなプレイヤー」と言うほうが適切かと思いました。
いや、悪くない演奏です。ショーターの思索的な音とモーガンの溌剌プレイが好対照で、面白い効果を上げています。

タイトルナンバー〈The Gigolo〉を聴きますが、最後の2分間くらいのモーガンの「キレ具合」も聴きどころです。

Lee Morgan (trumpet)
Wayne Shorter (tenor saxophone)
Harold Mabern (piano)
Bob Cranshaw (bass)
Billy Higgins (drums)

 

ライブ・アット・ザ・ライトハウス

さて紹介する最後のアルバムになります。

1970年カリフォルニアでのライブ・アルバムです。
モーガンが生きている間に出た最後のアルバムになりました。

曲は上の〈The Gigolo〉に入っていた曲〈Speed Ball〉とします。

Lee Morgan (tp)
Benny Maupin (ts)
Harold Mabern (p)
Jymie Merritt (b)
Mickey Roker (ds)
Jack DeJonette(ds)–1曲のみ

 

まとめ

ジャズ界をspeed ball のように駆け抜けた男、リー・モーガンの軌跡を追いました。

リー・モーガン抜きではジャズは語れないという気がします。

リー・モーガンもまたジャズを代表するプレイヤーの一人でした。

なお、今ではリー・モーガンの初期代表作を聴ける以下のようなボックスセットが出ています。

 

Thanks A Lot For Visiting The Site★最後まで読んでくださってありがとうございます★

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