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現代最高のベーシスト、ジョージ・ムラーツは元気なのか?そしてその名盤、名演奏を聴く

 
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団塊世代ど真ん中です。 定年退職してからアルト・サックスを始めました。 プロのジャズサックス奏者に習っています。 (高校時代にブラスバンドでしたけど当時は自分の楽器を持っていませんでしたので、それっきりになりました) 主にジャズについて自由に書いています。 独断偏見お許しください。

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タイトルに現代最高のベーシスト、ジョージ・ムラーツ
と書きましたが、

いつからムラーツを意識しだしたか記憶がはっきりしません。

そんなに昔のことではなかったと思います。

おそらくズート・シムズのPablo盤
トミー・フラナガンのenja盤 あたりだったと思います。

その正確無比な音程とリズムは
ムラーツがベースなら安心!
と思わせるに充分です。

ともかく基本情報を押さえておこうとWikipediaを開きました。

ジョージ・ムラーツ(ジョージ・ムラツ)本名:Jiri Mraz, 通称名:George Mraz, 1944年9月9日 – )は、チェコ人ジャズベーシスト。現在活躍するジャズベーシストの中でもすぐれた技巧を誇り、特にクラシック音楽を学んだ音感の良さと、アルコ弾き(弓弾き)の技術は非常に高く評価されている。

ーーーWikipedia

ムラーツに起こった事故と病気

ところがWikiからムラーツのウエッブサイトに飛んだところ

事故と病気のことを知りました。

まず、そのことを確認しておきたいと思います。

事故のこと

2011年事故により大怪我を負う
その治療費に当てるために愛蔵するベースのうち1個を売りに出した
http://jazzclub-overseas.com/about_our_hero_george_mraz_and_his_bass_on_sale.html

日本のピアニスト寺井尚之氏が仲介して、そのベースは250万円で売れたそうです。
*この値段が高いのか安いのか私には分かりませんが、19世紀につくられたヴィンテージ品のようですので、ヴァイオリンのストラディバリウスのことなど思うと(比較できない?)安いような気もします。
それよりも治療費のために商売道具のベースを売らなければならない事実に少々驚きました。

出典:前述寺井尚之氏の告知による

病気のこと

この怪我からは回復しカムバックを果たしたのですが、続いて病気の告知があっていました。

2016年7月に7時間に及ぶ膵臓の手術を受けた
手術及びその後の理学療法、リハビリのために多額のお金が必要なので募金を募る告知(奥さんのカミラさんによる・2016年9月)がありました。

・膵臓の大手術とは膵臓がんだったと想像されます。

その後どうなったのかを調べました。

Facebook のGeorge Mrazのページで以下のことが分かりました。

・この募金(ドネーション)は今も続いていて、現在目標5万ドルに対して3.5万ドルが集まっているそうです。

・最新の情報は2017年2月7日にNYでカミラ夫人(ピアニスト)とお茶のを飲んでいる写真とともに、ムラーツは快方に向かっていることが報告されていました。

George Mraz::Facebookより引用

 

・イベント情報などは全て未定となっており、まだ完全な復帰はできていないようです。

*5万ドルというのは約500万円、アメリカの医療制度(保険制度)のことはよく分かりませんが、これほどのベーシストでもドネーションに頼らざるを得ないのですね。(アメリカの富豪がポンと出せば一発で解消できる金額なのですが)

以上がムラーツの現状に関して調べた結果でした。

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ジョージ・ムラーツの名演を聴く

さて、ムラーツの過去の演奏の中から私が持っていて好きなアルバムを紹介してゆきます。

8枚のアルバムです。

ベーシストですから全てアルバムの名義はサックス奏者やピアニストということになります。

Giant Steps トミー・フラナガン

まずはこのアルバムから聴いてください。

1959年ジョン・コルトレーンのGiant Stepsでピアノを弾いたトミー・フラナガンですが、その自らの演奏がよほど不満足だったのか1982年にピアノトリオで再演したアルバムです。そこから1曲目の〈Mr.P.C.〉

●Mr.P.C.とはもちろん「あの」ポール・チェンバースのことです。
ベースがジョージ・ムラーツ、ドラムスがエルヴィン・ジョーンズというトリオです。
正確でスウィングするリズム、見事に正確な音程、キッチリ締まった大きな音、とベースの3要素がバッチリ揃った素晴らしい演奏をお聴きください!
そしてフラナガンが素晴らしい!

Zoot Sims And The Gershwin Brothers

1975年に以下の素晴らしいメンバーで吹き込まれたこのアルバムから〈Summertime〉を聴きます。ムラーツは見事なアルコ弾きも披露しています。

Zoot Sims: tenor sax
Joe Pass: guitar
Oscar Peterson: piano
George Mraz: double bass
Grady Tate: drums    

If I’m Lucky ズート・シムズ

Zoot Sims (ts)
Jimmy Rowles (p)
George Mraz (b)
Mousie Alexander (ds)
“If I’m Lucky” (1977)

●このアルバムはムラーツを聴くためにあると言っても過言ではありません。
というのは、ズートとロウルズに往年の勢いが感じられないのです。
リラックスしたいい演奏と評価する人も多いのですが、1曲だけでは分からないかもしれませんが、アルバムを通して聴くとズートもロウルズも期待するほどの演奏が出来てないと思います。
それに対してジョージ・ムラーツは新進気鋭のベーシストとして堅実な素晴らしいベース・プレイをしています。

表題曲を聴きます。

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ECLYPSO トミー・フラナガン

最初と同じトミー・フラナガン・トリオの演奏です。(1977年)
曲はパーカーの曲〈Confirmation〉。なおこのトリオは〈Confirmation〉というアルバムも出しています。

ELM  リッチー・バイラーク

1979年ECMのアルバムです。

Richard Beirach-piano
George Mraz-bass
Jack Dejohnette-drums

非常に美しい曲が揃ったアルバムなのですが、ECM盤はYouTubeで聴くことはできません。さらにバイラークがECM社主のマンフレート・アイヒャーと喧嘩したために、現在バイラークのアルバムは全てECMのカタログから削除されています。それでECMサイトでも試聴できません。
現在世界で入手可能なのはこの日本盤のみのはずです。

At The Village Vanguard アート・ペッパー

長い療養生活から復帰したアート・ペッパーがNYのクラブ、ヴィレッジ・ヴァンガードで1977年に行ったライブ演奏の記録です。
Art Pepper-alto sax
George Cables-piano
George Mraz-bass
Elvin Jones-drums

3日間の演奏が4枚のCDで発表されています。(ペッパーの(コルトレーン・コンシャスな)演奏が話題となったアルバム群でした)
ここでは〈Caravan〉を聴きます。
聴きどころは勿論ペッパーの演奏なのですが、リズム隊のスリリングなサポートも素晴らしいのです。

The Lost Sessions〈Bossas And Ballads〉 スタン・ゲッツ

ゲッツが亡くなる2年前(1989年)に残したアルバムで、長い間発売されなかったので〈Lost Sessions〉と呼ばれています。

このアルバムから〈Beaterice〉を聴きます。
Stan Getz-tenor sax
Kenny Barron-piano
George Mraz-bass
Victor Lewis-drums

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Flamingo   ステファン・グラッペリ&ミシェル・ペトルチアーニ

さて最後になりました。

大好きな愛聴盤です。1996年

メンバーが
Stephane Grappelli – violin
Michel Petrucciani – piano
George Mraz – bass
Roy Haynes – drums
という素晴らしいものです。

聴きましょう〈These Foolish Thigs〉

まとめ

いかがだったでしょうか。
私の愛聴盤の中からジョージ・ムラーツが参加しているアルバムを選びました。

◎他にもあると思います。
例えば、ローランド・ハナがジョン・ルイスを回顧したアルバムでのムラーツとかも入れたかったアルバムです。

◎膵臓がんであれば、手術後も回復の道のりは大変なことだと思います。

また元気なプレイを聴かせてくれることを願っています。

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