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デューク・ピアソンというピアニスト:その美しいピアノと作曲の才能を再確認しよう

 
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団塊世代ど真ん中です。 定年退職してからアルト・サックスを始めました。 プロのジャズサックス奏者に習っています。 (高校時代にブラスバンドでしたけど当時は自分の楽器を持っていませんでしたので、それっきりになりました) 主にジャズについて自由に書いています。 独断偏見お許しください。
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デューク・ピアソン (Duke Pearson、1932年8月17日 – 1980年8月4日)

47歳で没しています。

黒人ですが、線が細いというか、繊細なピアノを弾きます。

しかし、BLUNOTEレコードでは重要な役割を果たしました。

オンライン・データベースの「オールミュージック」は、「プロデューサーとして、ブルーノート・レコードの1960年代におけるハードバップ路線の大部分を肉付けした」人物と評している
ーーーーWikipedia

自己名義のアルバムもBLUENOTEから10枚ほど出しています。

そして作曲家としてもいくつかの心に残る曲を残しています。

47歳と早死したこともあって、今では余り語られることもありませんが、一部の人の心には必ず残っていると思います。

今、デューク・ピアソンの演奏、作った曲を聴き直すことも意味があるのではないでしょうか?。

 

最高傑作 Tender Feelin’s

このアルバムをピアソンの最高傑作と呼んでおそらく文句を言う人は少ないと思います。

1.Bluebird Of Happiness
2.I’m Fool To Want You
3.I Love You
4.When Sunny Gets Blue
5.The Golden Striker
6.On Green Dolphin Street
7. 3 A.M.

Duke Pearson:piano
Gene Taylor :bass
Lex Humphries: drums
recorded in Dec. 1959

 

Bluebird Of Happiness

1曲目の〈Bluebird Of Happiness〉をまず聴きましょう。

●これはテンポは早めの曲ですが、ピアソンの可憐なピアノ・タッチの美しさ、楽しさは分かっていただけたと思います。
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I’m Fool To Want You

次はバラード演奏で〈I’m Fool To Want You〉を聴きます。

●ビリー・ホリディを始めとする色んな歌手が歌った名曲ですが、こういう曲調はピアソンの得意とするところでしょうね。ちょっと決まりすぎ感さえあります。

I Love You

はい、次も多くのジャズメンが演奏しているコール・ポーターの有名曲です。

●こういう曲でもピアソンのピアノタッチが繊細なので、曲の優しさのほうが強調されますね。 でも、本当に気持ちのいい演奏です。

3A.M.

アルバムの最後に置かれている、ピアソンの自作曲〈3A.M.〉です。

●ブルースフィーリングの、まったりとした曲ですが、 ピアソンのシングルトーンの美しさが堪能できます。
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Sweet Honey Bee

Tender Feelin’ から4曲もかけました。
もう1枚紹介と思い、ピアノ・トリオではない、管入りのアルバムにします。

これです。

Sweet Honey Bee

タイトル・ナンバーです。(ピアソンの作曲)

 

メンバーは
Freddie Hubbard (trumpet)
James Spaulding (flute)
Joe Henderson (tenor sax)
Duke Pearson (piano)
Ron Carter (bass)
Mickey Roker (drums)

●スポールディングのフルートが印象的です。
他のメンバーも最高です(当時のBLUENOTEのオールスターと言ってもいいメンバー)
1966年の録音ですからジャズ・ロック風ファンキー・ナンバーなのですが、ピアソンのピアノがキレイなので、単純なファンキー曲にはなりません。

After The Rain

同アルバムからもう1曲 〈After The Rain〉

●コルトレーンがImpressions でやっていた曲とは同名異曲です。
こちらはまるでミシェル・ルグランが作る曲のような美しいメロディです。

ジャケットの60年代ファッションも楽しいですね!

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グラント・グリーンの Idle Moments

グラント・グリーンの名アルバム〈Idle Moments〉でピアノを弾いていたのがデューク・ピアソンでした。
美しいピアノと単純に言ってもいいのですが、この一種、夢魔的な世界を作るにはピアソンのピアノが必須だったと言えそうです。もちろんピアソンの作曲です。

*ピアソンのリーダー作がTender Feelin’s でこのグリーンのリーダー作がIdle Moments。
何か不思議な感覚(符牒のような)を覚えます。

*テナーサックスはジョー・ヘンダーソン、ヴァイブがハッチャーソンです。

Grant Green – guitar
Joe Henderson – tenor saxophone
Bobby Hutcherson – vibraphone
Bob Cranshaw – double bass
Duke Pearson – piano
Al Harewood – drums

Jeannine ジーニーン

最後にもう1曲、ピアソンの作曲として有名な「ジーニーン(ジャニーヌとも呼ばれることもある)」を聴きましょう。

この曲はもともとピアソンが参加したアルバム「ドナルド・バード・アット・ザ・ハーフ・ノート・カフェ Vol.2」で初演奏されていた曲です。
その後、なかばスタンダード化して多くのプレイヤーに演奏されました。
(キャノンボール・アダレイ・クインテットの演奏が特に有名です。)

早めのテンポで演奏されますが不思議な美しさのある曲です。

●このピアソン・トリオの演奏は、〈Angel Eyes〉というアルバムに入っています。

 

まとめ

デューク・ピアソンという、余り語られることが無くなったピアニストの演奏を聴きました。

ピアソンはハードバップ・ジャズの時代を生きたピアニストですが、その演奏は「ハードバップ」という言葉に対して余りにも美し過ぎたのかも知れません。

いずれにしろ忘れられないピアニスト、作曲家そしてプロデューサーでした。

繊細そうで寂しげなその顔と音楽からピアソンの人生を偲ぶことになりました。

 

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