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チェット・ベイカー「CHET」は地味なアルバムだがバラード集として悪くない。ビル・エヴァンスも控えめです

 
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団塊世代ど真ん中です。 定年退職してからアルト・サックスを始めました。 プロのジャズサックス奏者に習っています。 (高校時代にブラスバンドでしたけど当時は自分の楽器を持っていませんでしたので、それっきりになりました) 主にジャズについて自由に書いています。 独断偏見お許しください。
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このシンプルに「CHET」と名付けられたアルバム、ジャケットほどには、内容は評価されていないようです。

演奏メンバー

まず、メンバーがチェットのアルバムとしては異色です。
ただ、当時の最高のメンバーを集めたことは間違いありません。

Chet Baker:trumpet
Pepper Adams :baritone sax
Herbie Mann:flute
Kenny Burrell:guitar
Bill Evans:piano
Paul Chambers:bass
Connie Kay,Philly Joe Jones:drums

*全員が全曲をやっている訳ではありません。曲によって入れ替わります。
*そして、チェットは1曲も歌いません。(これは評価出来る点です)

録音は1958年、59年です。

演奏曲

演奏曲はスタンダード・ナンバーばかりです。

01. Alone Together 
02. How High the Moon 
03. It Never Entered My Mind 
04. Tis Autumn 
05. If You Could See Me Now 
06. September Song 
07. You’d Be So Nice to Come Home To 
08. Time on My Hands 
09. You and the Night and the Music 
10. Early Morning Mood

通して聴くと、かなり地味な印象でその辺りが人気がイマイチな理由かもしれません。

それから、ビル・エヴァンズですが、それほど数多くのソロを取らないですし、チェットとエヴァンズの共演を期待される向きには、すこし物足りなく感じられるかもしれません。

それと、これは蛇足めいたことですが、バリトンのペッパー・アダムスの参加に違和感を感じられる方もいるかも。(もっとハッキリ書けば、この雰囲気だとアダムスがいないほうがいい、という意見もあるかもしれません)

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Alone Together

1曲目〈Alone Together〉を聴きましょう。

いい演奏だと思います。 チェットの切ない音のペットに重なってくるアダムスのバリトンも効果的だと思います。

September Song

ケニー・バレル(g)とベース、ドラムスだけ参加の〈September Song〉を聴いてみましょう。

 

しみじみとしたいい演奏です。
バレルの伴奏に徹したギターも味があります。

Time On My Hands(You In My Hands)

ピアノ・トリオだけの伴奏で吹いている曲〈Time On My Hands〉があります。

いい演奏なのですが、一瞬エヴァンズがソロを取るかと思わせるのですが、短いソロですぐ終わります。この辺で「もっと」を期待する人には物足りないかも知れません。

You’d Be So Nice To Come Home To

最後にチェット、アダムス、マン、エヴァンズ、チェンバース、フィリー・ジョーのほぼフルメンバーで演奏される、このコール・ポーターの有名曲を聴きます。

アダムスの抑えたソロ、エヴァンズのピアノも地味ですが、悪くない演奏です。

まとめ

派手さのないアルバムですが、それだけにしっとりとしたバラード集として、聴くことが出来ます。 

沈んだチェットもまたチェットらしいと言えるのではないでしょうか。

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