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BLUNOTEレコードのジャズメンによるボサノヴァ・アルバム2枚を聴く

 
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団塊世代ど真ん中です。 定年退職してからアルト・サックスを始めました。 プロのジャズサックス奏者に習っています。 (高校時代にブラスバンドでしたけど当時は自分の楽器を持っていませんでしたので、それっきりになりました) 主にジャズについて自由に書いています。 独断偏見お許しください。

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名門ジャズレーベルBLUENOTEに、タイトルにBOSSA NOVAという名前が入った2枚のアルバムがあります。

どちらもサックス奏者である、アイク・ケベックチャーリー・ラウズのアルバムです。

完璧主義者のBLUNOTE社主アルフレッド・ライオンがプロデュースしていますから、悪いはずはありません。

共通点と異なる点が面白い対称になっている2枚です。

2枚のアルバムの比較

この2枚を比較してみます。

 
アルバムタイトル BOSSA NOVA
SOUL SAMBA
(ボサノバ・ソウルサンバ)
オリジナル番号:4114

BOSSA NOVA BACCHANAL
(ボサノバ・バッカナル)

4119

録音日

1962年10月5日

 

1962年11月26日

 

パーソネル
(メンバー)

アイク・ケベック

Ike Quebec/tenor sax
Kenny Burrell/guitar
Wendel Marshall /bass
Willie Bobo (drums)
GarvinMasseaux/chekere

チャーリー・ラウズ

Charlie Rouse/tenor sax
Kenny Burrell/guitar
Chauncey Westbrook
/guitar
Lawrence Gales/bass
Willie Bobo/drums
Potato Valdez/conga
GarvinMasseaux/chekere

曲目
1. ロイエ
2. ロロ・トゥ・デスペディーダ
3. 家路
4. ミー・ン・ユー
5. 愛の夢
6. シュ・シュ
7. ブルー・サンバ
8. ファヴェーラ
9. リンダ・フロール
 
 
 

1.Back To The Tropics
2.Aconteceu
3.Velhos Tempos
4.Samba De Orfeu
5.Un Dia
6.Meci Bon Dieu
7.In Martinique

 

*スマホでご覧の方は横にして下さい。

共通点

2枚のアルバムの共通点です。

まあ、BLUENOTEの4000番代(それもアルフレッド・ライオン、プロデュースで)という硬派なレコード会社のボサノヴァ・アルバムでリーダーがテナーサックス奏者というのが一番の共通点なのですが・・・

共通点
.メンバー:共通のメンバーが3人います。(上の表でグリーンの色をつけた人たちです。ケニー・バレル、ウィリー・ボボ、ガルヴィン・マッソーの3人です)

.曲目:選ばれた曲ですが、どちらのアルバムも余り有名な曲ではありません。ボサノヴァアルバムを作ると、アントニオ・カルロス・ジョビンなどの有名曲を入れるのが普通なのですが、ここにはそれらの曲がありません。ボッサアルバムでジョビンの曲が2枚に1曲も無いのは珍しいことに思えます。
アイク・ケベック盤はオリジナル曲が多く、チャーリー・ラウズ盤では、ルイス・ボンファの「オルフェのサンバ」が有名で他はマイナーな曲を選んでいます。

.録音日がほぼ同時期ですね。

異なる点

では、異なる点はどんなところでしょうか。

異なる点
.当然ですがリーダーのサックスの音が違います。
それも対照的と言っていいほど違います。
ケベックは柔らかな音で、一方ラウズは硬質な締まった音です。

.ケベック盤は確かにボッサのリズムでやっているのですが、演奏自体(特にリーダーのケベックが)余りボサノヴァ的ではありません。タイトルにSoul Samba とある通り、ソウルっぽい演奏でもあります。 

.ラウズ盤はケニー・バレルの他にもう一人のギター、チャンシー・ウエストブルックを入れているところ、そしてコンガも入れているところが、本気でボサノヴァをやろうとしている証拠のようです。そして確かにそのような内容になっています。

*このように書くと、ケベック盤が劣っているように感じられるかもしれません。 確かにボサノヴァ・アルバムという意味ではラウズ盤の方が本格的です。

しかし、ケベック盤にはそれとはまた違う魅力があるのです。

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アイク・ケベック BOSSA NOVA  SOUL SAMBA

前置きが長くなりました。

ケベック盤を聴きましょう。

1曲目に置かれているギターのケニー・バレルが作った曲〈LOIE〉ロイエ
を聴きます。

●確かにリズムなどはラテンですが、この曲のメロディ、雰囲気はまるで「昭和歌謡」のようです。
悪口を言っているのではありません。いい曲、演奏ですね。
事実この曲はかなり評判になったはずです。BLUENOTEのコンピレーション・アルバムにも入っていましたから日米でヒットしたのではないでしょうか。

次は〈Favela〉「ファベーラ」を聴きましょう。

●これもいい雰囲気の曲です。 ケニー・バレルのギターもいいですね。
このアルバムでは、ドボルザークの「家路」、リストの「愛の夢」などクラシック由来の曲もやっています。

●もう少しソウルフルな演奏が聴けるケベック自身の曲〈Me ’N You〉です。

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チャーリー・ラウズ  BOSSA NOVA BACCHANAL 

ラウズは(ご存知のように)セロニアス・モンクのバンドで長く演奏していたサックス・プレイヤーです。

そのラウズがこんなアルバムを出していたことは少し驚きでした。
しかし、ラウズのことですから出すからには周到に準備したのではないでしょうか。このアルバムを聴くとそう思います。

●1曲目〈Back To The Tropics〉

●演奏されている7曲のうちいちばん有名なルイス・ボンファの曲〈Samba De Orfeu〉「オルフェのサンバ」を聴きます。

●2曲聴きましたが、こちらの方が本格的にボサノヴァですね。 ギターを2本用意したのも効いています。ウエストブルックがバレルとは全く違う音を出していますから。
ラウズの堅く締まったサックス音もボッサに合っているようですね。

●では最後、もう1曲〈Merci Bon Dieu〉を聴いて終わりにします。

まとめ

純粋ジャズのサックス奏者がやるボサノヴァ・アルバム2枚、どうだったでしょうか。

ジャズ/ボサノヴァ と言えば普通にはスタン・ゲッツが有名です。
勿論〈Getz/Gilberto〉 は名盤です。私も好きです。

他にも、このようなジャズメン・ボサノヴァがあったのです。

●なお、BLUENOTEには曲単位でラテン風味の曲をセレクト、コンピレートした〈Cool Cuts From The Tropics--Blue Bossa〉というものもあります。
紹介したケベックの〈LOIE〉、ラウズの〈Back to~〉もちゃんと入っています。

1. Congalegre – Horace Parlan 
2. Back Down To The Tropics – Charlie Rouse 
3. Latona – ’Big’ John Patton 
4. Sandalia Dela – Duke Pearson 
5. Loie – Ike Quebec 
6. Sambop – Cannonball Adderley 
7. Afrodisa – Kenny Dorham 
8. Mambo Inn – Grant Green 
9. The Cape Verdean Blues – Horace Silver 
10. Waters Of March-Agua De Beber – Eliane Elias 
11. Mira – Andrew Hill 
12. Recado Bossa Nova – Hank Mobley 
13. South Of The Border – Lou Donaldson 
14. Ghana – Donald Byrd

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ありがとうございました

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団塊世代ど真ん中です。 定年退職してからアルト・サックスを始めました。 プロのジャズサックス奏者に習っています。 (高校時代にブラスバンドでしたけど当時は自分の楽器を持っていませんでしたので、それっきりになりました) 主にジャズについて自由に書いています。 独断偏見お許しください。

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