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ラテンジャズ2・ケニーGからキップ・ハンラハンまで

 
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団塊世代ど真ん中です。 定年退職してからアルト・サックスを始めました。 プロのジャズサックス奏者に習っています。 (高校時代にブラスバンドでしたけど当時は自分の楽器を持っていませんでしたので、それっきりになりました) 主にジャズについて自由に書いています。 独断偏見お許しください。

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 この記事は、ラテンジャズの2回目なんですが

実はラテン曲をやっていないジャズメンを探すの難しいくらい

みんなラテン・ナンバーをやっています。

それだけ、ラテンの魅力は強力というか、ジャズとは切り離せない存在なんですね。

Tango / ケニーG

今ジャズ界でアルバムを出せば売れるという、珍しいくらいの存在のソプラノサックス奏者、ケニーG なんですが、当然ラテン曲集を出しています。
これです↓。

この中から1曲、ズバリ〈TANGO〉を聴きましょう。

ケニーGは余にも聴き易いもので(スムース)、堅いジャズ・ファンから「あんなのジャズじゃない」なんて言われることもありますが、
なかなかどうして、そのサックスの腕はたいしたものです。

私なんか、別にジャズじゃなくてもいいいい音楽なら何でもいい という節操のない音楽ファンなので、「ケニーG、いいなー」と聴いてます!

ジェーン・バネットの音楽

ラテンを愛する女性ソプラノサックス=フルート奏者にJane Bunnett  がいます。(カナダ出身)
彼女が作った曲で〈Song From Argentina〉という曲がありますので、それを聴きましょう。ピアノは今やすっかり有名になったキューバ出身のゴンザロ・ルバルカバです。

Besame Mucho / ゴンザロ・ルバルカバ

折角だからゴンザロのピアノ・トリオの演奏でまた〈べサメ・ムーチョ〉を聴きましょう。ベースがヘイデンでドラムがデジョネットという豪華なトリオです。

Gonzalo Rubalcaba – piano, Charlie Haden – bass , Jack Dejohnette – drums. Recorded in 1991

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キップ・ハンラハン&american clave の音楽

現代の(アメリカの)ラテン・ミュージックを語る時に、どうしても外せない人がいます。 キップ・ハンラハン・Kip Hanrahan です。

キップは1954年生まれのアイリッシュ、ジューイッシュなのですが、
生れ育ったのがNY のブロンクスのプエルトリカンが多い地区だったので、小さい頃からラテンのリズムが刷り込まれちゃった人のようです。

楽器はパーカッションですが、有名なのはプロデューサーとしての仕事です。

自ら興した【アメリカン・クラ―ヴェ】というレーベルは大袈裟にいうと世界にセンセーションを 巻き起こしました。

⇒ american clave

 

アストール・ピアソラ

中にはアストール・ピアソラの「タンゴ・ゼロアワー」という1984年のピアソラ・キンテートの最良の録音なども含まれている。

このアルバムから「天使のミロンガ」を聴いてみましょう。

 アルバム「千夜一夜物語」や「Coup de Tête」から

キップ自身のグループの演奏はどんなものかというと、口(文)では説明しにくいもので、聴いてください。
「千夜一夜物語」というアルバムの1曲です。「シエラザード」ですね。

 

ラテンパーッカションとピアノが美しいです。

このアルバムではドン・プーレンのピアノもフューチュアされているのですが、その部分はYouTubeでは見つかりませんでした。
非常に美しいピアノです。晩年の(と言っても50代ですが)プーレンを記録したというだけでも価値があると思います。

「千夜一夜物語」は下の2枚のアルバムになっていますので、是非聴いて頂きたいものです。

キップの音楽を言葉でいうと
都会の 夏の 夜の 音楽」のような気がします。

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もっと聴いてみましょう。

アルバム〈Coup de Tête〉から〈Whatever I Want〉

このサックスはチコ・フリーマンChico Freeman です。

同じアルバムから「インドの歌」India Song を聴きましょう。
サックスは同じフリーマンですが、ピアノがカーラ・ブレイCarla Bleyです。

ハンラハンが作る音楽の大体の雰囲気は分かって頂けたでしょうか。

もう1曲だけ、同じアルバムから〈Heart On My Sleeve〉
このメンバーはChico Freeman(ts),Cecil McBee(b),Teo Macero(ts),David Liebman(ss),Carlos Ward(as),Victor Lewis(trap drums)というものです。

↑の3曲はこの↓アルバムからでした。

キリが無いのであと1曲にします。

アルバム〈Vertical’s Currency 〉

アルバム〈Vertical’s Currency 〉から〈Shadow Song(Mario’s In)〉

ラテンパーカッションとそれに続く分厚いホーンアンサンブルが素晴らしい。続く(あの元クリームの)ジャック・ブルースのヴォイス。そして、咆哮するのはデヴィッド・マレイのサックス。
めくるめく世界。この曲はあのマチート楽団の音楽監督だったMario Bauza(マリオ・バウサ)にデディケートされているーーとのことだがこのようなホーンアンサンブルをSACDの音で聴くことになるとは思っていなかったです。

*とにかく、キップ・ハンラハンのミュージシャンの起用はとんでもなく great  なものです。

*余談になりますが、最初キップのことを金持ちの道楽かと思ったこともあるんですが、実は借金しながらこのレーベルを維持しているらしい・・・電気を止められたことも有ると、どこかに書いてありました。

 

AFRO BLUE

最後に
音楽に国境はない    
いや、ジャンルさえない という映像を見ましょう(聴きましょう)

(no border , no genre)

曲はコルトレーンの演奏で有名になった〈Afro Blue〉です。もともとは
ラテンパーカッションのモンゴ・サンタマリア が作った曲です。
ハービ-・ハンコック
チック・コリア
ウェイン・ショーター
カルロス・サンタナ
ジョン・マクローリン などが参加しています。
そしてソプラノを吹いているのはコルトレーンの息子、ラヴィ・コルトレーン RAVI COLTRANE です。

 

【まとめ】

いやー、書いていて思ったのですが、ラテン・ミュージックについて書くということは、音楽について書くということと、ほぼ同義なのですね。

ポピュラー・ミュージックに限る話かと思うとそんなことはない、クラシック音楽でもラテンの血を引くものはゴマンとありますね。

 

ラテンと簡単に言うけど、そのラテンの幅広さもある訳でして・・・例えば南米音楽だけでもすごい世界があります。
ペルーの音楽、そしてアルゼンチン、ブラジルという音楽大国。

これにキューバを始めとする中南米音楽・・・
ヨーロッパのラテン・・・

いやー、ラテンの世界は深いです。

こちらがラテン・ジャズの1回目です。⇨

ラテンジャズまたはジャズとラテン音楽の融合(追悼 ガトー・バルビエリ)

 


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